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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

11月の読書メーターまとめ 

2019年があと1か月だなんて全く信じられないのですが、12月ですね。
ついこの間おせち料理を食べていたような気がするのに。

さて先月分の読書メーターまとめを追記より。

ブログに書いていない作品で特に良かったもの

小説  『愛なき世界』
まんが  『大奥』『天使がのぞきみ』『天使1/2方程式』

三浦しをんさんの『愛なき世界』あらすじからずっと気になっていたのですがようやく読めました。
植物がモチーフの表紙が夜空のようでとても美しいです。研究者の日常と若き料理人の日常が楽しめるのとても良かった。
私もナポリタンやオムライスやスイートポテトを食べたい!
『大奥』何年も新刊を読むのストップしたままだったのですが、読みはじめたらとても読み応えがあって面白くて、少しずつ読みだしました。ああ、田沼さん達の行く末分かってはいたけれど、すごくやりきれなくて辛かった(この展開を読むのが辛いから手が止まっていたというのも大きな理由でした)。家斉の御台様の笑顔が好きです。
『天使1/2方程式』は、秋吉家シリーズやV・B・ローズシリーズのファンだった方は、ぜひとも小冊子つきの特装版を読みましょう!!!有坂家のちっちゃなふたりが可愛すぎる。志艶君の不毛な片想いもちょっと気になりますが。あ、あとゆいこさんお手製のアップルパイが非常に美味しそうです。


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カテゴリ: 読書メーターまとめ(月別)

私的本の情報メモ(12月) 

寒くて凍えそうな日があるかと思えば日差しがぽかぽかで上着が暑いくらいの日もあり。
難しいな……。私は体温調節を誤ったか、風邪気味になってしまいました。
あったかい服装と、夜なるべく早めにお布団に入るよう、気を付けています。
就寝時間直前になって、ついついオンライン小説等をスマートフォンで読んでしまうのをなんとかしたいです(笑)。

さて来月の新刊購入予定メモです。

『本好きの下剋上 公式コミックアンソロジー 3』

『恋路花唄 4』麻生みこと 12月6日

『本好きの下剋上Ⅳ 貴族院の自称図書委員 Ⅸ』香月美夜 12月10日

『メニューをどうぞ 3 ~迷宮大海螺のグリエ 旬野菜のエテュペ添え~』汐邑雛 12月10日

『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人 2』小湊悠貴 12月19日

『谷中びんづめカフェ竹善 2 春と桜のエトセトラ』竹岡葉月 12月19日

『Landreaall 34』おがきちか 12月25日

『3月のライオン 15』羽海野チカ 12月26日

『乙嫁語り 12』森薫 12月

『ブスに花束を。 7』作楽ロク 12月

『本好きの下剋上』熱がとうとう年内おさまらず、ついに書籍版でも第四部が完結。次はいよいよ第五部、怒涛のクライマックスも見えてきましたね!!あと2~3年はかかるのでしょうか……。とても楽しみです。次はレティーツィア様出てくるかな?
『恋路花唄』完結って書いてありません?いざとなると椿さんがどういうルートを選ぶのか緊張してきます……作者さんの描かれる恋愛は読めないので楽しみですが怖い。
『3月のライオン』に『ランドリオール』に『乙嫁語り』に、読み応えがある漫画の新刊がいくつもあって嬉しいです。
あと気になっている新刊もいくつかあるけれど積み本を崩してから(いつものパターン)。


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カテゴリ: 新刊メモ(月別)

『派遣社員あすみの家計簿』青木 祐子 




自称飲食店社長の恋人に逃げられ、会社を「寿退社」してしまった藤本あすみ。
彼女に残ったのは高額なカードの支払だけ——。
親友に説教され家計簿をつけはじめて派遣会社に登録し、自炊と日雇い仕事で食いつなぐ、あすみの節約生活がはじまった。


『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』『これは経費で落ちません!』の青木祐子さんの新作。
金欠アラサー女子の節約サバイバル小説、とのことでした。

堅実で優秀な経理社員の森若さんとは全然違うタイプ、あすみちゃんはお気楽でお金にだらしなくて計画性のない「ダメダメ」アラサー女子です。
森若さんよりずっと私自身の実情に近いので、読んでいて色々刺さって痛いです(苦笑)。

特に最初の方は一体どうなるかと絶望的でしたが、なかなかどうして、あすみちゃん、頑張るのです。
これまでの暮らしとは全然違う徹底節約ライフ、結局最後まで投げ出さずに貫いてますし、いやおうなしにたくましく成長していきます。スコーンを自作しだしたあたりから楽しくなってきました。
なにより彼女がしんどくてどうしようもないときに手を差し伸べてくれた女性達との絆、友情がいい。最高!!
女性の心理と複雑な駆け引きの描写はさすが青木先生、お上手すぎます。
ずるいところもあるけどいざというときには女の子の友情を迷いなく優先できるあすみちゃん、私とても好きです。

最初にあすみちゃんのこれまでの生活に徹底的にダメ出しして説教した仁子さん。
正直はじめは仁子さんみたいなひとがどうしてあすみちゃんと友人でい続けているのか疑問に思うくらいだったのですが、お話の後半になり仁子さん自身の事情も出てくると、ああ彼女だって完璧超人ではないし悩みだってあるし恋人問題もあるし、彼女も確かにあすみちゃんのたくましさやお気楽思考に救われているんだな、とだんだん納得できました。
それでもあすみちゃんの生活を無理やり最初に立て直せたのは仁子さんのおかげ。持つべきものは友としか言いようがないです。

元彼の置き土産も活用しつつ、あすみちゃんがんばるよな~。
個人的にキャベツともやしと卵とコメの自炊生活を投げ出さずにずっと続けている時点ですでにすごいと思いました。
トレッキングシューズで歩くし。家計簿もちゃんと続いているし。(モンブラン筆太郎がなかなかいい味出してます)
一度本当に危うかったところで、本をでんとかかえて古本屋に売り払いに行く彼女、良かった。

日雇いの仕事で知り合ったミルキーと深谷さん。
全然タイプが違うけれど、ふたりともいいひとだった。本当にいいひとだった。
あすみちゃんを不器用に励ますミルキーの三千円に泣きました。お寿司の美味しさが心に染みる。
深谷さん謎の人でしたがまさかそんな設定だったとは!あすみちゃんは人のつながりには恵まれますねえ。
深谷さんの姉の椿さんも厳しい人かと思えば情に厚い良い人だった。
仁子さんも交えてのお食事パーティーでの、ミルキーの「プリンスエドワード島に行ってみたい」の願いが、いつか絶対に叶いますように。(こんなところにアンシリーズの同志がいたとは!)

派遣のお仕事も決まらないと不安ですよね。
そして派遣先でのあすみちゃん、なかなか仕事ができるひとなんじゃない?頑張ってるね?
矢野さんのアドバイスも静かにぐっときました。
そしてあそこで仁子さんのメッセージに飛んで駆けつけるあすみちゃんだからこそ、彼女が困ったときに色々な人から助けの手が差し伸べられる、ということなのでしょう。

元彼さんはダメダメですね……。
再会して危うくペースに飲み込まれかけたあすみちゃんでしたが、ミルキーからの贈り物のポッキーで目が覚めたという場面が、すっごく好きでした。
八城さんも見栄っ張りでけして超人ではないけれど、取り繕わずに気楽に付き合えるひとで、そういう意味ではいいのかも。
結局完璧な白馬の王子様は最後まで現れなくて、でもそれがかえって救いというか、良かったです。

ヴィクロテのドロシア様の例もあるし、どこまで落ちてゆくのか最初は正直不安でしたが、読むと元気になれる、素敵なお話でした。(むしろドロドロの沼は元彼さんの方だな……あすみちゃんが絶ち切れて本当に良かったです)
森若さんのシリーズで出てきた会社の名前がちらっと出てきたのも楽しかったです。
これはシリーズ化するのかな?あすみちゃんの奮闘記の続き、またぜひ読んでみたいです。
私も深谷さんに人生のアドバイスを乞いたいです。
私も節約できるところは節約しよう。しなければ。ケーキばかり食べに行っていてはいけない……。

『これは経費で落ちません!』読んでいるのに感想を書けていない!最新巻もとても良かったです!!
会社の暗部に首を突っ込まざるを得なくなった森若さんの行動が格好良すぎました。
森若さん大好きな経理部の面々がやはり和みます。真夕ちゃんが癒し。

カテゴリ: 日常のお話

タグ: 青木祐子 

『本好きの下剋上ふぁんぶっく 4』の感想とか 香月 美夜 

本好きの下剋上ふぁんぶっく4』、その他このシリーズの感想メモです。

Web版完結までのネタばれが混じった感想メモなので、追記に収納します。ご注意を!!
来月の本編の発売日も近づいてきましたね。今から非常に楽しみです。


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カテゴリ: 本好きの下剋上シリーズ

タグ: 香月美夜 

『亥子ころころ』西條 奈加 




南星屋は、武家出身の職人・治兵衛を主に、娘のお永、孫娘のお君の三人で営む小さな菓子屋。
全国各地の銘菓を作る一風変わった菓子屋で、手ごろな値と味の良さで繁盛する菓子屋だが、ある日治兵衛が手を痛め、粉をこねるのもままならぬ事態に。
そんな折、店の前に雲平という男が行き倒れていた。聞けば京より来たらしいが、何か問題を抱えているようで―。


『まるまるの毬』の続編です。
このお話大好きなので、続編が読めたらいいなあとずうっと思っていました。
最近この続刊の存在を知り、やった~!!!飛び上がるほど喜びました。

治兵衛さんにお永さんにお君ちゃん、南星堂の家族三人の元気な姿を再び物語でおがめて、とても嬉しく幸せでした。
やはり人生辛いこともままならないこともたくさんあるのだけれど、家族や親しい人達の互いへの思いやりや優しさ、治兵衛さん達がこしらえるお菓子のふくふくと美味しさが伝わってくる描写、穏やかで丁寧で優しい語り口、そういうものにくるまれて、じんわり心に染み入ります。
毎日少しずつ読み進めていて、とても心が癒されました。幸せです。
語り手の治兵衛さんの娘と孫への愛情や菓子作りへの情熱がしみじみ伝わってくるのが良いのです。

治兵衛さんが手を怪我してちょっと気落ちしていた折に、新しく南星堂にやってきた渡りの職人・雲平さん。
雲平さんもまた読めば読むほどじわじわと染み出てくる人柄の良さで、丁寧で確かな職人の腕、ストイックな立ち居振る舞い、うーん、全てが格好いいです。
治兵衛さんと雲平さんが一緒に菓子を作っている姿が良かった。
この歳になっても職人として新しい技を盗みたいと研鑽を怠らない治兵衛さんの姿勢がまた良い。
そしてなんだかお互いワクワク楽しそうではありませんか(笑)。
時には菓子の記録の生き字引・お永さんやお君ちゃんも加えて菓子の相談をする姿が、読んでいてこちらも楽しくなってきます。
相変わらずしょっちゅうやってくる治兵衛さんの弟・石海さんもまたいい味出してます。
最初は雲平さんのこと気に食わなかったけれど彼の作るお菓子に文句もつけられず不承不承認めてるような感じが、読んでいておかしい。有事には非常に頼りになりますしねえ。

雲平さんにとって兄弟同然の菓子職人・亥之吉さんの行方を追いつつ、物語は進んでゆきます。
雲平さんにいちばんに惚れ込んでいるのは治兵衛さんな気がしますが(笑)、彼の存在によって、別な方向から、波紋が。
常に控えめで自分の感情を率直には語らないお永さんの、隠しきれない態度ににじむ想いに、なんだか打たれてしまいました。
大店のおかみさんが訪ねてきた場面での彼女の態度、明らかに普通じゃなかったですし。
娘のお君ちゃんが母の秘めた想いを察してもどかしく思っている様が、いいな。お母さん思いのいいこだなあ。
そして前夫の修蔵さんの気持ちも複雑でした。自分の過去のあやまちゆえ責めることもできないのが、辛いです。
治兵衛さんと収蔵さんふたりの話し合いの場面が好き。このふたりは今でも義父と息子なのだなあと感じました。
最終的にはああいう風に気持ちの折り合いをつけたお永さんですが、実際のところはどれほどの想いだったのだろうか。
旅話が楽しかったというのも確かに大きいとは思うけれど。
治兵衛さんと雲平さん、旅に生きる菓子職人で本質的に似ているだけに、お永さんが惹かれるのは分かるなあと、私でも思ってしまいますものねえ。

お君ちゃんの方も、今度こそ幸せな恋をしてもらいたいのだけれどな。
彼女は明るく朗らかで人の気持ちを汲み取るのが上手で、シリアスな場面でも彼女がいるとぱっと明るくなるし笑顔になれるので、本当に得難いいい娘さんだと思います。
前巻の辛いところから、よくぞここまで立ち直ったと思います。内面にはまだ傷を抱えているのでしょうが。
また思わぬところから、彼女に想いを寄せる男性が。
お殿さまは真面目で誠実で想いを隠し切れていない若さが可愛くすらあって、お君ちゃんのこときっと大事にしてくれると確信できるのだけれど。でもやっぱりお武家様と一緒になるのはしんどいよね……。どうしたものか。お永さんの娘を思うからこその断り文句が染みました。
お君ちゃんの方は彼の事を兄のようには思っていても、きっと明確には意識していないのが、救いなのかなんなのか。
(でも笑いたいときに笑っちゃいけないって、お君ちゃんみたいな子にはすっごいストレスだと思います)
あ~、でもこのふたりはそうはいってもお似合いだとも思うので、上手くいってほしい気持ちも、正直、あります。

そして亥之吉さんの事件の真相もつまびらかに。
若様とお父様、それぞれ辛い気持ちをずうっと抱えていたのだな。豪放磊落な趣味人の祖父を持って苦労したであろうお家の事情も読んでいてやるせなかった。
ようやく表れてくれた亥之吉さんがまた穏やかで柔和なお人柄で、若様が慕っていたのも納得でした。
兄と弟、実際のところそう遠くない場所で、それぞれの新しい居場所を見つけていたのだなあと思うと、ご縁というか、しみじみしてしまいました。
今回の一件は少しずつのすれ違いが重なっていたのが大きかったかな。
紐解いてみれば皆自分の気持ちを伝えるのにひどく不器用なだけの良い人達で、救われる思いがしました。
そろばん勘定が得意なお父様は今ではそれなりにお家を切り盛りしているようで、それもなんだかほっとしました。

読んでいて美味しそうで魅力的なお菓子が次々に登場してくるのが、たまらないですねやっぱり。
なが餅や関の戸や、知っているお菓子が出てきたのも読んでいて嬉しかったです。
関の戸ってたまにいただく小さな上品な和菓子っていうイメージでしたが、改めて読むと確かにかなりの手間がかかった高級品だよなあ。今度から心して味わおう。
なんといっても最後の白の亥の子餅の美しさに心打たれました。銀杏と紅葉が透けて見えるなんて素敵。
あと葛焼きもちょっと気になる。栗尽くしも素敵ですねえ。
若殿様が持ってきたお塩を使っての塩味饅頭のしょっぱさも、切なかった。
最初に雲平さんに振るまわれた小豆汁も身体に染み渡る美味しさがよくよく伝わってきました。

雲平さんも亥之吉さんもひとまず落ち着きどころがあって、さて今後の南星堂の三人はどういう道を歩むのか。
できればまた続きを読みたく思います。ぜひぜひ!!!


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カテゴリ: 歴史もの

タグ: 西條奈加 

『メイデーア転生物語 1 この世界で一番悪い魔女』友麻 碧 




魔法の息づく世界、メイデーア。
「世界で一番悪い魔女」の末裔である一家の令嬢マキアは、幼い日に出会い家に連れてきた騎士の少年トールと一緒に育ってきた。
ところがトールは異世界から来た「救世主の少女」の守護者に選ばれて、二人は突然離れ離れになってしまう。
王都の魔法学校に行けばトールに再び会える、マキアは想いを胸に、ひたすら努力した。
ついにルネ・ルスキア魔法学校に入学することが叶い、王都ルスキアにやってきたマキアを待っていたのは——。


友麻さんの新作は、Webの方に作品がある『メイデーア』の物語のリメイク版、とのことで。
かなり前にかつての書籍版のほんのさわりだけを読んだことがある私、そこからもかなり変更があるとネットで目にして、どんなだろう?とドキドキしながら手に取ってみました。

うっすら覚えていたかつてのメイデーアの物語とは、しかし、ほとんど別物のように私は感じました。
多分より少女小説的な雰囲気になったんじゃないかな。
まあかつてのものをほとんど知らない私なのでこれ以上は置いておいて、それより何より、私、この物語とってもとっても好きです~!!!(叫ぶ)

「世界で一番悪い魔女」と悪名高い紅の魔女の末裔であることを誇りに思って自称し、強くて自信家で努力家で、優しくて面倒見のいいマキアお嬢様が、とにかく最高に私好みです。
彼女が幼い日に拾って家の騎士にした奴隷の少年・トール君との、ともに育った幼馴染の絆もとてもいい。大好き。
口では普段好き放題にお互い言い合っているのに、いざ自分の本心を伝えようとすると自分に自信が持てなくて、臆病に立ち止まってしまうふたりが。
「お嬢」とマキアを呼び普段は余裕たっぷりの態度の優秀な騎士トールが、実はマキア一筋で彼女の事をいつでも一番に考えていることが、読んでいくごとに端々から伝わってくるのが、それがマキア本人には伝わり切れていないのが、うわあ、切なくていとおしくてたまらないです。

マキアにある、おそらくトールにもある、前世の記憶は今後どういう風に絡み合っていくのだろう。
前世のふたりがとんでもないバッドエンドですし、謎の殺人者、アイリの存在もどう転がっていくのか謎ですし、不穏……。
流れ星の場面やラスト直前の展開や、ふたりが良い雰囲気になって肝心なところで邪魔が入るのが、ここまでくると運命が意図的に働きかけているのでは?と思えてきて、しんどいです。
マキアとトールには、前世の不憫な両片思いも二重写しになっているので一層、今世では最終的には結ばれてほしいな~と思わずにはいられないです。

アイリさんの存在が謎であり不穏ですね。
ラストの彼女視点では彼女もまたさみしい境遇の女の子だったのだなと胸が痛んだのですが。
彼女はマキアのことをどう思っているのだろう。
マキア達のことしっかりかばってくれた場面もあり、単純な悪役ではないし、そもそも敵味方どっちなのかわからない。でも腹の中では確実にいろんなものを隠し持っていますよね。
彼女の思いもだけど、ラストの展開を鑑みるに今後マキアもこちら側に近づかざるを得ないみたいだし、うわー、波乱の予感しかしないです。

魔女と魔王達の伝承もどう関わってくるのか気になります。
紅の魔女の叶わぬ恋とはなんだったのでしょうか。
(マキアが見つけたかつての魔女の日記帳?なんだかかわいかった。くるみパンのやけ食いとか!)

前半パート、マキアのおうちの人達が良いなあ。
ラブラブで娘を愛情深く甘やかしはせず育てているマキアのご両親は、読んでいてすぐに好感を持ちました。愛されて真直ぐに育ったマキアのぶれない他者への愛情はとても得難いものだと思います。
研究者肌で孫娘を可愛がっている塩の森のおばあさまも好き。
ウルバヌスおじさまもなかなか面白い方ですねえ。ちょっと『浅草鬼嫁日記』のスイを彷彿とさせるものが。
デリアフィールドの田舎の描写も魅力的です。どこか英米少女小説の香りが……『秘密の花園』とか。

そして私が強烈に惹かれたのが塩林檎。
な、何でしょう、その美味しそうな魅惑の食べ物は(どきどき)。
甘じょっぱさがアクセントの塩林檎のキャラメルマフィンとか、絶対美味しいにきまっているじゃありませんか。
マキアとトールのピクニックでのその場でこしらえる鴨と塩林檎のサンドイッチもおいしそう。
『赤毛のアン』シリーズで私が強烈に惹かれた「冬林檎」を思わせる響きで、よけいに思い入れが強くなってしまいました。

そして後半パートは魔法学園もの!大好き!!
ひとつひとつのアイテムや行事や、友麻碧さん作品テイストのファンタジー設定が細部までとっても楽しいです。
さっそくレモンパイがさくさくとても美味しそうでした。
マキアが出会ったお友達のレピスがまず可愛いっ!ときめいてしまいました。
控えめでちょっと謎めいた留学生で、でも地味にいじめられっぱなしではないところがより好きになりました(笑)。
秀才ネロ君も何考えているのか今いちつかめないけれど、いざという時に頼りになるし、好きです。フレイもけっこういいやつだと思います。うん、この破天荒な班のメンバー私とてもいいチームだと思います。
マキアが召喚した精霊かわいい……かなりの実力を持っていそうだし。
ユリシス先生の穏やかで知的な良い先生っぷりも素敵ですねえ。
アプリコットで梅干しを作ったりエルダーフラワーコーディアルを作ったりクラムチャウダーレモンパスタを作ったり、相変わらず美味しいものがたくさんでてくるのも楽しい!!
前世ネタからまさか梅干しを作るとは思いませんでした、私。

ラスト直前の舞踏会での戦い、思っていた以上にマキアとトールのお互いを思いあう絆が深くて、胸がきゅうっと切なくなりました。
トールの立場も安定しているとは言い難いし、あー、どうなっちゃんだろう。
レピスとトールも、なにか生い立ちが少し繋がっていそうでちょっと気になりますよね。
ユリシス先生の存在がとても頼もしくありがたい。

実はこれを読んでから、小説家になろう版もさわりを三話ぐらい読んでみたのですが、これまた結構印象が違いますね。
どっちかというと『浅草鬼嫁日記』の方が近いかな。
Web版もまたかなりのボリュームですけれど続きが気になる。そのうち本格的に読みだしてしまいそうです。


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カテゴリ: ファンタジー(西洋風)

タグ: 友麻碧