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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

映画『繕い裁つ人』のこと 

池辺葵さんの漫画が原作の映画『繕い裁つ人』、観てきました。
美しい映画でした。素敵でした。
忘れないうちに感想などメモ程度に書き残しておきたいと思います。


映画『繕い裁つ人』公式サイト

作品全体が美しくて静かであたたかな光をまとったまどろみの中のような空間で、心がおだやかになりました。
作品舞台は神戸なのですね。南洋裁店は絵本の中に出てきそうな、お洒落で存在感ある一軒家。

青くしっかりした布地の作業服をまとってミシンを踏む市江さん。市江さんもドレスも凛々しくて存在感があります。
藤井さんのさそいをクールに拒み続けて、取り付く島もない。存在感ある美人さんなので逆らえない(笑)。
まだあどけない女子学生さんから年配の世話焼きご婦人まで、近所の老若男女が入れかわり立ちかわり南洋裁店を訪れ、日々の暮らしの中で、市江さんやおばあさんの洋服を皆が愛して大切にしている様がよく伝わってきて、とても好きでした。
お母さんの青いワンピースを仕立て直してもらって、神戸の街でデートしている女の子を、藤井さんが偶然目撃する場面、にっこり。

そしてね、さっそくあれなんですけど、ここで言ってもいいですかね。
ひとりひっそりドレスを仕立て近所の人たちに愛されている青いドレスの市江さん、私が大好きな大好きな少女小説『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』シリーズの紺のドレスのクリスのイメージに、どうしても重ね合わせずにはいられないの!!
華やかなオーダーメイドドレスの数々に、アンティークで居心地の良いお店に、紅茶にお茶菓子に(おだんごだけど)、足しげく通う格好いい紳士に(笑)……、ヴィクロテの世界が質感をもって、まさにここに広がっています。
ああ、すばらしい。幸せです(震え)。

話をもどして、私のまんがの原作イメージにいちばん合ってたのは、お母さんの広江さんかなあ。
藤井さんにすっかりなじみ毎回おだんごでお茶しているお母さん、ふっくら優しい雰囲気をまとっていて、和みました。
娘のことを出すぎず見守り続け。偉大な先代を持ったことへの共感とアドバイスが良かったな。

泉先生や牧さん、中学生三人組、印象的な人たちとの交流を経て、少しずつ変わっていく市江さん、そして藤井さん。
泉先生のガーデニングの描写や牧さんのお店も素敵でした!牧さんとお嬢さんと市江さんの三人でパンを食べてる場面もおいしそうでした。
今どきの女の子たちとのやりとりも心に残りました。
あと原作と違うのは、藤井さんの妹の葉子さんですかね。
天使みたいに清らかな笑顔の持ち主の葉子さんに魅了されました。
なんといっても市江さん作ウェディングドレス姿!風にゆれてふわふわ広がる裾がとてもとても素敵でした!クリスだ!(やっぱり離れられない)だって今思ったけれど、『つぼみの淑女』のフローレンスにも、重なりますよね。兄妹だし。

あとこの映画で好きだったのは、喫茶サンパウロのチーズケーキ。
真っ白でおっきくてまあるいチーズケーキに、フォークをだいたんにしゅっとさしてすくって、口いっぱいにほおばる市江さんの姿がとても魅力的でおいしそうで素晴らしかったです。
まずはひとりできて、藤井さんとふたりできて、そのあとでまたひとりできて。それぞれの心のありようが違っていて違う感じの場面になってて。
あのチーズケーキの質感は本当に魅力的ですね。あああ、食べてみたい。
そして市江さんとおっかけの藤井さんが訪れた図書館も、レトロで外国っぽいそれはうつくしい図書館でした。
閲覧席で本を静かにめくる市江さんのたたずまいがすてき。

最後、トレードマークだった青いドレスを脱いで軽やかに仕立てをする市江さんの小さな場面も、印象的で、余韻が残りました。

映画の感想は書きなれないのでいつも以上にとりとめのない記事になってしまいましたが。(ヴィクロテへの愛も混じってるし。)
みてよかったなあ、そう思える映画でした。
原作よりマイルドな世界観かもしれません。

『繕い裁つ人』原作

繕い裁つ人(1) (KCデラックス Kiss)繕い裁つ人(1) (KCデラックス Kiss)
(2011/03/11)
池辺 葵

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『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスとつぼみの淑女』

恋のドレスとつぼみの淑女―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)恋のドレスとつぼみの淑女―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)
(2005/12/22)
青木 祐子

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何年たっても愛してます。番外編も今も待ってます!


この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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『ささだあすか短篇集 きらきらのなつ』ささだ あすか 

ささだあすか短篇集 きらきらのなつ (ウィングス・コミックス)ささだあすか短篇集 きらきらのなつ (ウィングス・コミックス)
(2013/02/23)
ささだ あすか

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ある事情で田舎の祖母の家に越してきた、小学六年生のすず。
口下手でおとなしく引っ込み思案なすずだけど、そんな彼女にも、ひなたという同級生の女の子のお友だちができて――。
小学生の女の子たちのほのぼの友情もの表題作&描きおろし続編はじめ、ララDXの単行本未収録の短編も読むことができる、ファン待望の短編集。


去年の冬に出た『ふわふわのきもち』(感想→こちら)にひき続いての、ささだあすかさんの短編集♪
もう十年以上ずっとささだあすかさんファンをやってきている私にとっては、連続刊行、もう本当に夢みたいに嬉しいです。地味にはしゃいでいます(笑)。

さらに今回の本には、ララDX時代の単行本未収録の正統派少女漫画的なお話も収録されておりまして……嬉しすぎます。
ささだあすかさんの描かれる地味系男子がまた新たに読めるなんて!(笑)
期待通り、少女漫画的なほんのりラブも楽しめて、とっても満足しました♪
あ、表題作をはじめとする女の子の友情もの漫画も、良かったです。

それでは短編ごとに簡単に感想を語ってみます。
『きらきらのなつ』『ぽかぽかのふゆ』
表題作。表紙のカラーイラストの淡くあたたかな色づかいと少女たちが向い合って微笑む表情が素敵すぎます……!今回も、表紙に本屋さんで一目惚れでした。
さてお話は、夏休み。親の事情で田舎に引っ越した少女すずが、地元の小学校のたったひとりの女子の同級生・ひなたに出会って、お友だちになる、そんな感じの。
私も実際幼いころは、すず並に引っ込み思案で口下手で上手く人付き合いができない子だったので、彼女の気持ち一つ一つに、とても共感を覚えてしまいました。ちょっと辛いくらい。
そしてだからこそ、ひなたといういいお友だちができて、お互いがお互いを大好き!という気持ちが読んでいてよく伝わってきて、ほのぼの微笑ましくってもうとっても良かったです。
ひなたの明るくまっすぐな友情に、安心して読むことができました。

ささだあすかさんの最新の漫画は、女の子の表情等描写が繊細できれいでとてもいいなあ……。この漫画ではすずちゃんの表情が特にとても上手に描かれているなと思いました。ちょっと影がある瞳が。そしてかぼそくて守ってあげたくなるような輪郭が。
ひなたちゃんのポニーテールも可愛らしくて好きでした。
古い家がなんとなく怖い感じがする、そんな感覚も、分かります!私も幼い頃祖父母の家にいくたびちょっと怖くて、あの空気はなんだか好きになれなかった。

あと私、すずとひなたの同級生の男の子たちも、けっこう好きでした。
すずにいじめのことを聞いてきた子も、悪気は全くなく、むしろ仲良くなりたかったんですよね!彼をいさめた友人共々いいじゃありませんか~。
小学生時代は男子にあんまりいい思い出がなかった私でしたが、だからこそ読んでいてほんわかとても素敵でした。きちんと等身大でしたしね。班行動中のお調子者なところとか好きでした(笑)。

『しのびのいろは1、2』
高校生女子の友情もの&忍者もの(笑)。設定が面白くてささだあすかさん風味の味付けで、短いけれども楽しくてよいお話でした。
彩葉のさくら様に向けるきらきらした眼差しとすばやい身のこなし(制服姿)が楽しい!続編のお弁当作りのエピソードが好きでした。

『自転車ブルー!』
外面いいけどうっかり者なロングヘア美人さんヒロインと、無表情ながら頼りになるスイーツ好き年下師匠くんのカップルが、読んでいてとても私のツボにはまりました(笑)。いいですねえ~。ときめきました!
師匠がふとした折に見せてくれるささやかな笑顔がたまらなーい!(笑)
「じゃあ、次はどこに行きましょうか」の台詞のコマに、きゅんときました。決めるべきところはびしっと決めてくれました。
自転車に乗っての爽快感もよく出ていて良かったです。私もスイーツめぐりデートをしてみたいものです。

『星空☆ファクトリー』
このお話も、真っ直ぐほのぼのよい青春ものでした。幼なじみっていいな。
兄弟のこの先の恋の行方はどうなるんだろう……。お兄さんの方も、ラスト、ちょっと心が動きましたよね。ね!(私はどちらかというとお兄さん派でした。笑。)
そして確かに幼なじみ四人組だったのにひとり出番少なかった季菜ちゃん兄が不憫……外見格好良かったのに(苦笑)。


ささだあすかさんのご本、またそう間をあけずに素敵なものを読めることを、願って。

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『本屋の森のあかり 第12巻』磯谷 友紀 

本屋の森のあかり(12)<完> (KC KISS)本屋の森のあかり(12)<完> (KC KISS)
(2012/12/13)
磯谷 友紀

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『本屋の森のあかり』シリーズ完結巻。
急な知らせで訪れた杜三の故郷の青森にて、あかりと杜三はねぶた祭りに出かける。
山川書店への転職をひかえたあかりは、最後の決意で、二度目の告白を。
お祭りの空気、ある本の世界に引き込まれて、ふたりの関係に、ようやくの動きが……!?


半年前に読み始めてすっかりはまった書店もの少女漫画『本屋の森のあかり』シリーズ、待っていましたの最新刊!そして、シリーズ最終巻。
前の巻がとてもいいところで終わっていたので、続きがもうずーっと、気になって気になって仕方がなかったのです。
わくわくどきどきで、頁を開いて読み始めました。

本編プラス番外編二編、読み終えて……。
ああ、とても満足。とてもいい最終巻でした。
正直読む前は、あと一巻で完結できる内容なのかなーと少しだけ心配というか気がかりだったのですが、私的には、色々な面でしっくりと満足のいく終わり方でした。(その上で、もっと読みたい!という部分はいくつもありましたけどね!)
なんだかもう、主役カップルも含めてあちこちでロマンスの花が咲いていた最終巻で、読んでいるこちらも、幸せ感でほっこりしました♪
ああ、いいなあ~。このきゅんきゅんときめき感が、少女漫画の醍醐味ですよねえ(笑)。
そして恋する杜三さんのストレートさが半端なくて……ははは、読んでいるこちらがはずかしかったです(笑)。
あかりさん、本当に良かったですねえ。しみじみと。

文学作品との絡め方も、最後まで素敵でした♪
『秘密の花園』と『長い冬』と、児童書セレクトが個人的に嬉しかったです。
優しくてロマンティックな絵柄がお話にとても合っていて素晴らしいです。絵本を読んでいるみたいです。
以前も記事に書きましたが、文学作品を素材にしたお話としては、個人的に野村美月さんの『文学少女』シリーズ以来のヒット作品でした。
大人の読書好きの女性の方に特にオススメだと思います。
読み返していると、シリーズが進むごとに、ストーリーも絵も、描かれ方がどんどんお上手になってきているなあ、と感じます。

各話ごとに、ネタばれありで感想を語ってみたいと思います。
なんだか長くなってしまったので、追記に収納しようかと思います……。


その前に、ここ何日かの記事にそれぞれ拍手くださった方、どうもありがとうございました♪
コメントもくださった方、重ねてありがとうございました!返信いたしますので、しばしお待ちくださいね。


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『ふわふわのきもち』ささだ あすか 

ふわふわのきもち (ひらり、コミックス)ふわふわのきもち (ひらり、コミックス)
(2012/11/30)
ささだ あすか

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お菓子作りが好きでお菓子同好会に入部した、内気な一年生・梢。にぎやかで美人な弥生先輩と一緒にいると、なぜか緊張してしまう……。
表題作『ふわふわのきもち』他、少女たちのほのぼのした気持ちをいっぱいに詰め込んだ、心温まる短編集。


ささだあすかさん、待望の新作コミックス!
もう十年は前に『日向で昼寝』を古本屋さんで手にとってはまって以来、ささだあすかさんの漫画の大ファンです。
コミックスは全部そろえています。全部大好きです!!
特にお気に入りのコミックスは、今でも折にふれて読み返しています。
ほのぼのとぼけた作風とキャラクター、ほんわかラブコメ、読んでいてくすりと笑いつつ癒されます。そしてときめきます!
新作がもう何年も出ていなくて寂しくて……今回の新作情報に即座に飛びつきました(笑)。

この漫画、まずはとにかく、表紙が可愛らしいです!女の子もお菓子も可愛いっ!色づかいもあたたかみがあってセンスがよくって素敵です。本屋さんにて、一瞬で惚れ込んでしまいました。
カバーをめくると裏スペースにも描かれていて嬉しかった。最近の漫画はこういうおまけがたまにあってよいですねえ。

私はささだあすかさんの正統派少女漫画が好みだったので、最初はこういうの(百合もの?)ってどうかなあ……とか正直思っていたのですが、読んでみたら、普通にすごい良かったです!やっぱりささだあすかさんはいいわー。改めて大好きだと再認識しました。
というか、私って、可愛い女の子がとにかく大好きで、プラス女の子の友情ものがとにかく大好きなんですよね!(笑)それも読んでいてつくづく実感しました。
百合…?といっても、あくまでほのぼのした憧れ、友情、そんな感じのもので、全然ひっかからずに楽しめました。これなら普通の少女漫画としても十分ありだと思います。
作中に出てくる女子学生専用アパート「こでまり館」という設定も良いです。女学生の寄宿舎もの(ちょっと違うけど)も大好きなんです私。つくづく私のツボをついてくる漫画ですねささださん……(笑)。こでまり館なんて、名前からして可愛らしくてとても私好み。

そんな感じで、紺野キタさんの『ひみつの階段』や今野緒雪さんの『マリア様がみてる』の世界をちょっと思い浮かべつつ読んでいました。
特に紺野キタさんの『ひみつの階段』が好きな人は、この作品もきっと好きなんじゃないかなー。

少女漫画的ラブコメではなくても、ささだあすかさんのお話に流れるふんわりとぼけた空気、ときめき成分(笑)は昔のままで、読んでいて懐かしく嬉しくなりました。
絵は、昔の良さはそのままで、さらに洗練されてきてきれいになったような。
それこそ『ひみつの階段』の紺野キタさんの絵に近くなったように感じました。美人さんがしっかり美人さんだと嬉しいです。
紙が上質のものだというのもあるのかな。

では各話ごとに簡単に感想を語ってみます。
全話タイトルがひらがななのも、ふわふわ可愛らしくて雰囲気ぴったりでいいものです~。

『おとなりのせんぱい』
基本クールで無表情な花岡さんが、そそっかしい先輩の咲さんにほんのり好意を抱いている姿が、もう可愛らしくって!きゅんきゅんでした!(笑)
ちょっとふたりで困ってしまった場面が、読んでいる私も照れてしまいました。咲先輩の「ありがとう」が素敵。
そして女の子たちの部屋でのティーパーティー(?)に憧れがとまりません。おはぎというチョイスも味があっていいです~。

『ふわふわのきもち』
このタイトルいいなあ。お菓子作りメインのお話にすごくよく合っている。
お菓子作りが好きな梢さんと、お菓子を美味しそうに食べる弥生先輩の関係が、読んでいていいなあと思いました。
梢さんの内心のぐるぐるとまどいは、昔やっぱり地味で内気な女子生徒だった私にはとても共感できるものでした。そういえば私も、部活でほんのり憧れの女の先輩がいたものです……青春だったなあ(笑)。
オーブンに向かって手を合わせてお祈りする姿も、こちらはお菓子作り好き人間として、やっぱり共感できました。ですよね、ここまできたら「きれいに膨らんで焼きあがりますように!!」なんですねー。
話と関係ないところで、部長さんの三角巾が地味にくすっとお気に入りでした。ささださん漫画のこういうさりげない書き込みの遊びのセンスがやっぱり好きです。

『はじまりのことば』
なずなさんかわいいっ!ポケットの中身のおまけ漫画もかわいかったです!
距離感を上手くとれずにぐるぐるする宮田さんの姿にも共感できました。

『ほんのともだち』
図書館でのひみつのおともだち、というシチュエーションが、とってもいいですねえ。
お下げ髪で大人びた西森さんはかなり私好みでした。妹に接する顔とよそ向けのクールさのギャップもいいと思います!

『まいにちのともだち』
ふたりの出会いの桜の場面が、それぞれのかたちでかけがえのない思い出になっていて、友情っていいなあ!きゅんとしました。
そういえば私も高校生の時は髪のハネとか切りすぎ~とか毎日毎日悩んでいたなあ……当時は今ほど上手いやり方を知らなかったから……わかるわかるーと非常に懐かしくなりました。


まあ個人的には私、ささだあすかさんが描かれる地味系男性陣が昔からとても好みだったもので、今回そういうひとが出てこなかったのだけは、やっぱりちょっと残念だったかな……。
やっぱり昔のような設定のラブコメも読みたい~。けれど、今回の漫画も、すごいよかったです。大満足でした。


『日向で昼寝』

日向で昼寝 (花とゆめCOMICS)日向で昼寝 (花とゆめCOMICS)
(1998/05)
ささだ あすか

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寒くなってくると読み返したくなる、そんな漫画です。
綾井さんはとても私の理想のヒーローです。

あと『三日月パン』と『恋について語ってみようか』が、特に私好みのささださん漫画です。
また機会があれば語ってみたいです。

『ひみつの階段』(全2巻)紺野キタ

ひみつの階段 1巻 (PIANISSIMO COMICS)ひみつの階段 1巻 (PIANISSIMO COMICS)
(2009/08)
紺野 キタ

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これも読み返したくなってきました。女の子の寄宿舎もの大好きです。


ここ何日かにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪
コメントもくださった方、ありがとうございました!返信さしあげますので、すみません、もう少々お待ち下さい~。

カテゴリ: 漫画・その他の出版社

タグ: ささだあすか 

『本屋の森のあかり』シリーズ 磯谷 友紀 

本屋の森のあかり(1) (講談社コミックスキス)本屋の森のあかり(1) (講談社コミックスキス)
(2007/06/13)
磯谷 友紀

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全国展開する大型書店・須王堂書店。高野あかりは、その岡崎支店から東京本店へ異動になり、ひとり上京する。
慣れない仕事に失敗することも多々だけど、栞や緑たち、厳しくもあたたかな周りの人々に支えられながら、書店員として頑張って成長してゆくあかり。
その一方であかりは、超がつく読書家で優しく博識な副店長・寺山杜三に、恋心を抱くようになるのだけど――。


大型書店で働くヒロインはじめ周りの人々の日常の姿が語られてゆく、お仕事漫画。
本屋さんということで、毎回古今東西色々な文学作品がお話のモチーフとして取り上げられ、登場人物たちの人間ドラマとからめられつつ進行してゆきます。
現時点でコミックスは11巻まで出ています。もうすぐクライマックスなのかな?

ええと、私がここ一週間か十日間くらいの間、ずーっと読み返してすっかりひたっていた少女漫画シリーズです(笑)。
はじめの3、4巻あたりまでは、いい漫画だけどまあのんびりペースで楽しんでいけたらいいかな……と思っていたのですが、特に5巻目からは、仕事も恋も、それまでよりぐっと動きが出てきて続きが気になって仕方なくなり、ちょうど揃えたばかりだったので、1日で5冊程一気読みしてしまいました。
あかりと緑が名古屋店へ異動になって、東海地方の住民としては勝手に親近感がましたのもあるかも(笑)。
ひとつの少女漫画シリーズにここまではまるのは、ひさしぶりだなあ。ああ、没頭している時間が幸せ。

この漫画、メインはヒロイン・あかりのお仕事成長記、なのでしょうか。
はじめのうちは本当にうまくいかないことばかりだったあかり、私自身の境遇とも重なるものがあって、彼女のへこたれずに頑張る姿を読んでいると、ほんわか元気をもらって、私も頑張るぞー!みたいな気持ちになれました。
夢見がちな甘いところとシビアなところと両方あるのがいいなあと思います。
恋愛は、最初の方は正直そんなにいらないかな……とか思っていたのです、いたのですが!
5巻目あたりから動き出したあかりとそのまわりの人々の恋模様がとても素敵で胸がきゅんきゅんして、ものすごく面白かった♪
少女漫画なんですが、あかりも皆も、けして恋ひとすじに生きているわけではなくて。あかりはけっこう誰より仕事優先な(笑)。
こう書くと誤解を招くかもしれませんが、失恋の場面が好きです(笑)。
お仕事とロマンスの描かれ方のバランスが絶妙で、どっちの要素もすごくいいです。
奥ゆかしい愛情表現がたまらなく好きです。頭をぽんぽん撫でる仕草が、この漫画を読んでいると優しくてとてもいいなあと思いました。

様々な文学作品とお話とのからめ方も、毎回秀逸でとても良かったです。
現実と非現実の世界、ときどき境目がふわっと曖昧になって、メルヘンな絵本のような雰囲気が可愛くて素敵。
もともとの作者さんの絵柄ともよく合っています。さりげなく散りばめられる花もきらきら星も小物も、いちいち可愛らしいのです!
特にロマンスとからめられてる回が好きだなあ、それ以外にも好きな話たくさんありますけれど(笑)。
児童文学が多めだったのも、個人的に嬉しいポイントでした。
なにより素敵なのは、各巻の表紙。色のグラデーションも優しくてきれいで、コスプレ?もかわいらしくて雰囲気たっぷりで、眺めているだけで幸せです。

本が好きで、書店員としての仕事が好きで、うまくいかないことがあっても怒られて落ち込んでも前向きにくじけず頑張るあかりの姿は、読んでいてとても気持ちがいいです。しゃんとします。
特に後半部分で成長して余裕が出てきた感のあるあかり、あくまで自然~にさりげなく、周囲の人への気遣いを忘れずに明るく接する姿も好き。こういうの、なかなかできない……。
彼女のおおらかなところは、確かに、そばに居て安心させてもらえるようなところがあるなあ。
寺山さんや緑くんは、あかりのそんな姿に影響されて、変わっていったんですよねえ。特にはっきり描写があるわけじゃないんだけど、それが読みこむごとに伝わってきます。
あかりのロングヘアも好きです。話の中で、ところどころ印象的で。

優しく人当たりがいいのだけれど、本の仙人のように浮世離れしてつかみどころのなかった寺山さんが、あかりとの関わりを通して、少しずつ少しずつ変わってゆく姿が、うふふ、良かったです。
恋する杜三さんが可愛らしくてきゅんきゅんするんですけれどどうしましょう(笑)。
なのにあかりとは、完全にタイミングが合わなくてすれ違いと誤解の連続……正直、とってもとってももどかしかった(苦笑)。
ここまでくると、どうして最初の段階でくっつかなかったのー!みたいな感じですねえ。なんて不器用な……というか人間力の低い(キムさん談)……(苦笑)。

あと、緑くんも。
毒舌は相変わらずながら、初登場時のいけすかない感じからは信じられないほど、彼も変わってゆきました。
特に5巻目の名古屋編からの緑くんがすごく好きです。仕事への姿勢とか、あくまで内に秘める想いとか。
あかりと緑くんの、友情以上のものが混じってる?この信頼関係が、読んでいてとても心地がよいです。
あの思わずの告白のシーンとかときめきますねえ。確かにあのタイミングで待っていてくれたら嬉しいよね……。
私は基本的に杜三さん派なのですが、緑くんにもいつのまにか同じくらいに思い入れができてしまいました。
うわあ緑くん好きだよーせつないよー!

栞さんも紀子ちゃんも店長も、千葉さんとか田才さんとかも、脇役キャラの皆さんも好きな人いっぱい。杜三さんのお父様も好き。
栞さん格好いい!職場は離れても、あかりの良き相談相手で、頼もしいです。
田才さんは、初登場時が信じられないほど良い人だなあ。味があります。奥さんも素敵。
あかりにクレームがきたときの雑誌売場の皆の対応がとてもいい感じでした。
潮見さんは、あかりと杜三さんを応援している身としては正直好感持てなかったですが……彼女の押せ押せモードはなんだか新鮮でしたよ(笑)。
みっともないと自覚していても恋に積極的に生きる彼女、素敵だと思います。ふとした折の本音がリアルで。
……それでもやっぱり応援できないのですが(苦笑)。10巻目はせつなかった。

大型書店の舞台裏のあれこれも、本好き、本屋好き人間としては興味深いものばかりで面白かったです。
このシリーズでいちばん最初に抱いた感想は、都会の本屋さんってなんて大きいの!!でした(笑)。
名古屋店のモデルってもしかしてあそこかな……(笑)。
ソウルの本屋事情も、へええ、そうなんだー。みたいに、面白く読めました。割引って、日本と全然違うんですねえ。

少しだけ、各巻ごとに。

本屋の森のあかり(6) (講談社コミックスキス)本屋の森のあかり(6) (講談社コミックスキス)
(2009/12/11)
磯谷 友紀

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この巻は、『銀河鉄道の夜』『高慢と偏見』私が既読の作品が多かったので、知らない作品の回(大多数)よりぐっと深く楽しめたように思います。
銀河鉄道の夜の闇の部分、確かに怖かったなあと思いました。寺山さんの涙が、印象的で。
高慢と偏見のリジーのあの場面に同調した潮見さんもすごくよくわかりました。

本屋の森のあかり(10) (KC KISS)本屋の森のあかり(10) (KC KISS)
(2011/11/11)
磯谷 友紀

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『赤毛のアン』シリーズって、そういえばこんなお話だったなあ、と。
アンの環境が変わるごとの別れのシーンは、これまで正直あんまり身をいれて読んでなかったけれど、そういえば、残される人々の悲しみは毎回とても深かった気がします。特にマリラ。
そしてそういえば私、ギルバートに感情移入してアンシリーズを読んでいたことってなかったかな。
私もミス・ラベンダーのお茶会大好きです(笑)。

あとは4巻目の『夢十夜』、7巻目の『くるみ割り人形とネズミの王様』、8巻目の『夢のふるさと』『愛と偶然の戯れ』、9~10巻目の『チップス先生さようなら』……お気に入りです。ぱっと思いついたのを挙げただけなので、まだまだ好きなお話あります。


読んでいて、元気と優しさをもらえる、素敵な少女漫画でした。大人の読書好きの女性にオススメかなあ。
4、5巻目からぐっと面白くなってくるので、できればここまで続けて読んでいただきたいな、と思いました。
文学作品が素材になっているお話としては、野村美月さんの『文学少女』シリーズ以来の私的ヒット。(ってそんなに読んでいるわけじゃありませんが……ビブリア古書堂も未読ですし…)
そして取り上げられている作品、どれも読んでみたくてうずうずします。


追記以下は、最新刊、11巻目のネタばれ感想を少しだけ。


ここ何日かにそれぞれの記事に拍手くださった方、どうもありがとうございました♪
コメントも、わあ、ありがとうございました!返信もう少々お待ちいただけると……。


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『千歳ヲチコチ 第2巻』 D・キッサン 

千歳ヲチコチ 2巻 (ZERO-SUMコミックス)千歳ヲチコチ 2巻 (ZERO-SUMコミックス)
(2012/05/25)
D・キッサン

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時は千年の昔、平安時代。
貴族の娘・チコは、ちょっと風変わりなセンスの持ち主。上達部の父を持つ貴公子・亨は、若い割に世を悟ったような性格。
接点のないこのふたり、ふとした偶然から一度だけ手紙を交わし、相手を知らぬままお互い大切な思い出として、にぎやかな生活の中でも忘れられずにいる。
新嘗祭でにぎわう宮中でチコと亨は、実際に出会うことができるのか……?
ふたりが織りなす日常がひとつの物語として楽しめる、ほのぼのゆるい平安時代絵巻。


一巻目を読んで(感想→こちら)、かなりお気に入りになった平安時代もの漫画『千歳ヲチコチ』、待ってましたの第二巻!
ツイッターでフォロワーさんがつぶやかれていたのを見かけて発売を知って、慌てて本屋さんへ走りました(笑)。

以下、微妙にネタばれ感想かもしれないので、ご注意ください(笑)。

表紙が今回も本当に素敵ですねえ。
チコちゃんの装束、重ねの色目も美しくてうっとり。扇のポーズもかわいい。
背景の青色もさわやかで今の季節にぴったりで良い感じです。時代設定に合ったほどよく品のある色味というか、たまらないです。
中身の絵も好きです。女君たちも公達たちも、現代風でくっきりかわいらしくてきれいで、でもきちんと平安時代で。細かなところまでていねいに行き届いて描かれているので楽しいです。
コミカルな場面も、やっぱり外し方がお上手!

さてストーリーで私が一番気になっていたのは、やっぱり、チコと亨は今回出会えるの?どんな感じの出会いになるの?……といったところ。
新嘗祭で、同じ場所に居合わせることになったらしきところで前巻が終わっていたので、期待していたのです。
じりじりして最初から最後まで読んでいって……あれ、出会いって、ここなの?
うわあ、なんて一瞬の逢瀬、というか、お互い気づいてもいないし!
ああ、頁がたりませんよう(笑)。もどかしい、もどかしすぎる…。
でもこの場面での手紙の使われ方がまたひとひねりあって、お上手ですねえ。
亨のもとに渡ったチコちゃんの(「秋風の君」への)お手紙が、かなり気になります。
これはこれでロマンティックで素敵…というか、うーん……亨の状況的にはあんまり格好良くなくて、ちょっと残念だったかな(苦笑)。
それにしても亨の夢のインパクトがすごいよ。それがチコちゃんの着物の裾につながっているってどういうことですか。意味深~。

そんな一番のお楽しみどころとは別に(笑)、チコちゃんと亨くん、それぞれ本人と本人以上に個性的な面子が繰り広げる、賑やかな日常生活の小話も、また楽しかったです。(というか、むしろこっちがメインですか…?)
このゆるーい空気がいいですねえ。気軽に肩の力を抜いて読めます。
前巻に引き続いての、お祭り関連の宮中のどたばた劇も、面白かった。
チコちゃんサイドでは、とにかく、長山さんの活躍がすごすぎました。すごすぎて、語る言葉がありません(笑)。
チコちゃん本人も格好良かったよ!頑張ったよ!ヒーローのはずの亨くんよりずっと格好良かった……。それにしても現代人と感覚が違いすぎて新鮮でした。走るって、それだけのことがそんなに特別だったんですね。
前回オーディションで選ばれた舞姫のお嬢さんたちふたりも、めちゃくちゃ可愛かったです。ふくふく感がたまらない~(笑)。
すべてが終わったあとで、典侍さまに労われてるシーンがお気に入りでした。しっかりしていてもふたりともやっぱり幼い女の子で、可愛いなあもう!
そしてその典侍さまがまた格好いいこと。登場人物の中で一番男前で格好いいかな。
チコちゃん主従の規格外の行動に目を白黒させつつも、しっかりマイペースに婚活しているナリちゃんも、相変わらずでまた素敵。

亨くんの友人たちも、それぞれ愉快でにぎやかで面白いですねえ。
育ちの良いお坊ちゃんな立ち位置の亨くんがかわいい。
新キャラクターの陰陽助の大江さんがなんだか好きでした。あの力の抜けた顔とか性格とか(笑)。
亨くんのご両親のお話もできればもう少し読みたかったな。前巻の彼らが面白すぎたから…。

亨くんの手に渡った手紙の内容とか、なによりチコちゃんと亨くんのちゃんとした逢瀬はいつになるのかとか、気になって気になって仕方がないです。
続きがとても楽しみ。
(とかいって、三巻目も今回と同じ感じで終わっちゃうスタイルだったりして…。)
ま、今のお話のノリも好きですけどね~。日常の小ネタ話も、平安時代もの好きの私にはとても美味しいです。
でもこんなにお似合いの、いいこなふたりなのになあ。ロマンスの予感がするのになあ。ああ、もったいない!もどかしい(笑)


昨日それぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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