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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『魔導具師ダリヤはうつむかない1 今日から自由な職人ライフ』甘岸 久弥 




「もう、うつむいて生きるのは、やめよう」
魔導具師で、前世からの記憶持ちでもあるダリヤ・ロセッティは、決められていた婚約者から手ひどい婚約破棄を受けて、他人の顔色をうかがうことなく自分のやりたいことをして生きよう、と決意する。
大好きな魔導具師の仕事を頑張って、好きなところに行き好きなものを食べる生活。
彼女が前世の記憶も活かして作りだす魔導具は、人の笑顔を生み出し、ダリヤの周囲には次第にたくさんの人が集まってゆく——。


小説家になろうさんのオンライン小説の書籍化第一巻。
はじめネットで読みはじめたらたいへん面白くて、書籍も購入して読み、さらにネットでその続きも全部読んじゃいました。
(Web版『魔導具師ダリヤはうつむかない』)

かつて日本人として生きてきた前世の記憶を持つダリヤさんが、異世界にて魔導具師のお家に生まれて修行を積み、生活を便利に豊かにする魔導具(日本の感覚では家電製品、かな)作りを仕事として日々を営んでゆくお話。
ものすごくドラマティックな展開があるわけではなく淡々と穏やかな日常が続いていくお話なのですが、面白いのですよ、これが。
何とも言えない独特の味があって、一度やみつきになると、やめられないというか(笑)。
最新話辺りに出てきたするめ……いや違う、クラーケン(!)の干物のようです。かめばかむほど味が出てきます。
Web版はすでにけっこうな長編になっているのですが、毎日少しずつ読み進めて現時点での最後まで、読み切っちゃいました。

淡々と穏やかな日常、というのが、読んでいると安心感があって、かえってこのお話の良きところです。
異世界なのだけれど現代日本と重なっているところは重なっているゆるい感じ、でも日本の生活で家電製品が賄っている部分を、ダリヤが前世の知識を生かして魔導具で埋め合わせをしていくという辺りが、さりげなく工夫されていて、面白い。
言葉にすると簡単そうだけれど、きっとこんなに新魔法具を作りだせるのは、ダリヤだからこそで。
真面目な勉強家で仕事熱心で、腕のいい職人肌、謙虚でさばけた性格のダリヤ、かなり好感度高い女性ですし、格好いいです。惚れ惚れしちゃう。

序盤の婚約破棄のあれこれは、まあ、結果的にダリヤにとっては、これで良かったのだと思います。
トビアスは色々最低ではありますが、あとになって彼視点のエピソードも読んでいくと、なんというか、彼の気持ちも分からないでもなかったというか。
エミリヤも嫌いにはなりきれない。ごく普通の人としての打算と野心ですよね。これからずっとダリヤと比べられつつ生きなければいけない彼女もちょっと辛いよね……といってそんなに同情はできないけど。
何はともあれ、ふっきれたダリアさんの姿が清々しく気持ちが良くって、周りの人達のサポートが心強くて、彼女の新生活をまずは応援。
そして、ひとつの出会いが。

森で行き倒れていた魔物討伐部隊の騎士・ヴォルフを助けて介抱したことから、ふたりの身分や立場、性別を超えた友情と交流が生まれます。
魔導具好きのダリヤと魔剣好きのヴォルフ、趣味が被っているふたりが一緒に楽しそうにおしゃべりし時を共有している場面が、なんとも良い感じです。
特に美味しいものを一緒に食べている場面が好き。
チーズフォンデュの場面は特に印象的でお気に入りだったので、書籍でイラストが付いて嬉しかったです。
ものすごい美貌の青年なのだけど美貌すぎて薄幸の人生を歩んできたヴォルフ。
彼のためにダリヤが妖精結晶の眼鏡を作って贈るところが、やっぱりとても好きだな。
彼女が眼鏡を作っている場面の真摯な横顔のイラストも秀逸。
ふたりの友情と、ほんの少し糖分があるかないかの関係が、たまらない~!
読み進めていくごとに、ヴォルフの方は特に気持ちがあるのだと思うのだけれど、彼の中ではやっかいなトラウマがあるというか、なかなか具体的な方向には進まず、もどかしい。
ダリヤも婚約破棄とかあったから恋愛事を避けている感じがありますからねえ。
でも無意識に?嫉妬して周囲を思いっきり牽制しているヴォルフはちょっと隠せてないよね。
あまりこじれずにうまく収まってくれるといいのだけれど。
身分の差もやっぱり大きそうですしね。
さあ、どうなる??

幼馴染のイルマとマルチェラ夫婦、ギルドのガブリエラさんにイレネオさんにドミニクさん達、みんな頼もしくていい人で心からダリヤの味方で、読んでいて心強いです。
特にガブリエラさんは女傑と言いたい感じ。どこまでもついていきたい!
あとダリヤもすごいけれど、彼女の亡き父カルロさんも相当すごい人だったんだろうな。とエピソードの端々からにじみ出る優秀さとお人柄が良い感じです。
ほとんどエピソードとしても出てこないダリヤのお母さんもちょっと気になりますが。

あとこのお話の欠かせない魅力のひとつは、食べ物だと思います。
一見グルメもののお話にはみえないのですが、なかなかどうして、読んでいると至るところでおいしそうなものが出てきて、おなかが空いてきます。
最初に出てきたイルマのお手製サンドイッチや森の中で食べたパンとチーズとソーセージの素朴な昼食から、なんでもない日常の食べ物なのに、描写の端々から美味しさが伝わってくる!
ガブリエラさんとダリヤで食べていたパンケーキもおいしそうだったし、屋台の軽食もほどよい異国情緒があって魅力的でした。
いちばんはやっぱりチーズフォンデュだったかな。
Web版の続きまで含めると、ヴォルフのお土産シュークリームやひきにくラビオリもどき、チーズケーキ、あと紅牛とかクラーケンもなかなか興味をそそられます。
ダリヤとヴォルフの酒飲みコンビの食卓なので、美味しいお酒も豊富。

先のエピソードまで含めるとオズヴァルドさんのエピソードとかお気に入りです。三人の奥さんと仲良く暮らしているってなんというか具体的に想像できないけれど、でもすごい。
ヴォルフのお母さんの過去エピソードはなかなかシビアで辛い。
お兄さんと少しずつ関係修復できてきているようで、良かったなというところです。

書籍版の良きところのひとつは、なんといってもイラストだと思います!
ヴォルフの水も滴る美形っぷりがイメージ通りに描かれていて素敵です。色気も漂ってきてます。
ダリヤやイルマや生き生きと元気な女性陣も可愛らしくて美人で素敵です。
眼鏡っ子のダリヤも可愛くて好きですけれどね(笑)。
あと表紙のスライムがかわいそう……なのかな?


Web版も書籍版も続きを楽しみにしています。
私はやはり少女小説読みなので、ダリヤとヴォルフの二人の仲の進展が、気になる!!


この二週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

カテゴリ: オンライン小説

タグ: 甘岸久弥 

最近のオンライン小説読みの記録(2018年春~秋編) 

日々ちょこちょこ読んでいるオンライン小説の感想メモまとめ記事です。

響空の言祝コトカゼ 青嶺トウコさん
歌鳥の民の少女・ハフリは、内気な性格と音痴ゆえの劣等感に苛まれ日々を過ごしていた。
そんなハフリの前に現れたのは、翼持つ金色の獣を従えた少年・ソラト。彼に導かれてハフリが目にしたのは、今までとは何もかもが違う土地と人の暮らしぶり——。
完結済。
土と風と空の香りが読んでいると感じられるような、歌鳥と山鳥の地、それぞれの土地の描写がやわらかでみずみずしくて印象的。ていねいに重ねられてゆく情景描写が素敵なのですよ。
爽やかな直球ボーイミーツもののお話。
長い前髪に隠れて世界をおそれて縮こまっているハフリの気持ちに共感し、ソラトに連れられて行った山鳥の地でも最初はすんなりなじめずじたばたして、上手くいかないことばかりで、それでもがんばって人とも触れ合って真心を信じて、読んでいて彼女のことめちゃくちゃ応援してしまいました。
不器用にハフリのことを思いやるソラト君も格好いいヒーローです。番外編の彼視点ではそんなことを考えていたとは!とちょっと笑ってしまった。彼もひとりの若者なのだな。
気が強くはじめはハフリにちょっと衝突していたツムギさん、親切で頑張り屋で不器用で、彼女の事も読んでいくごとに好きでした。
彼女にも幸せになってほしい。
作者様とは、小説を読ませていただく以外にもいつもTwitterで仲良くさせていただいていて、ありがたいです。


生協の白井さんと御曹司』爾月吾華さん
大学生協の食堂の職員白井さん、ある日、職場に設置されたご意見箱への返信係を任されて——。
連載中。
社会人の若い女性が主人公の、ゆる~いタッチで楽しめる、お仕事ものラブコメ、かな?最近はなかなかラブが出てきたかな。
ちょっと世間ずれした真面目でお人好しで仕事熱心の白井さん、すごく好きです。
彼女のご意見箱の意見への返信が本当に丁寧でいい感じにずれてて、おかしみを誘うしにじみ出る人柄の良さに癒されます。
名古屋モーニング、生協でできたら、すごい!
感じの悪い御曹司が途中で出てくるのですが、鈍感な白井さんには色々全く気付かれていないのが微笑ましくもどかしい。
菜々さんと白井さんの友情も和みます。
缶詰のお店デート(?)が楽しそうで私もちょっと行ってみたい。


雨の下の花』雪本さん
ミラが男装して仕えるのはアクアディール公爵家の嫡男・リューベルハウト。
顔と身分は極上だが性格は傲岸不遜で救いようのないブラコンの主人の結婚を危ぶみ、嫁候補探しを密かにはじめるミラ。
完結済。
男装の生真面目で有能で訳あり美少女が頑張るお話!に惹かれて読みはじめてみました。
前半パートはラブコメっぽいノリだったのですが、ミラについてのある重大な秘密が明らかになってからは、シリアスで時に痛々しい展開になってゆきました。
出生からがんじがらめで優しさゆえに枷から逃れられないミラがもう本当にかわいそうで、彼女の幸せを見届けたくて一気読みしてしまいました。
リューベルハウトは後半特によく頑張ったと思います。格好良かった!
なんだか親世代の愛憎劇が主人公世代を時に霞ませるくらい濃かったような(笑)。リューベルハウトのご両親夫婦が好き。
リュシオンとレナディアにも上手くいってほしいな~。ミラに憧れ自分の才覚で未来をきりひらく女の子レナディアが大好きです。


プランナーさんと!【改稿版】』鞠坂小鞠さん
家の事情でバイトに励む勤労学生・真由の憧れの人は、バイト先の結婚式場のウエディングプランナー・都築 陽介。
ある日、バイト仲間に陰口を叩かれていると知った真由は、休憩中に一人で泣いていたところを陽介に見つかってしまう。
涙の理由を聞いた陽介は、真由にある提案を持ちかける。
完結済。
生真面目で苦労性でがんばりやの大学生真由ちゃんと、彼女を見守る社会人ウェディングプランナー都築さんの二人の年の差オフィスラブコメ。
私好みの要素しかない(笑)。
めちゃくちゃ面白かったです~!最後まで一気読みしてしまいました。
R15指定で、けっこう甘々。
年の差カップルの二人ですが、お互いを対等に尊敬し合っていて、すれ違いがあってもお互いに努力してずれを修復してゆくあたり、いいなと思いました。
最初のイメージより都築さんに余裕が全然なくって、読んでいてにまにましてしまったというか、可愛らしかったです(笑)。
真由ちゃんは本当に天使のように善良で可愛らしい女の子で、ひかえめだけど芯が通っていて、仕事熱心で職場の評価も高いし人気もあるし(本人は意識していないけれど)、都築さんの溺愛や苦労も分かろうというものです。
結婚式場のお仕事ものとしても楽しんで読めました。都築さんもお仕事には真面目でどの人もとにかく非常に忙しそうです。
私は真由ちゃんの新しい業務の先輩になった、朗らかで気遣い上手でときどき妄想スイッチが入る仁藤さんがお気に入り。彼女視点の番外編がかなり好きです。
真由ちゃんと都築さんのすれ違いの発端になった事件はなかなかヘビーでずんときましたが。あとでとことんまで追い詰めた都築さんの報復が鮮やかで怖かった……。
都築さんのお姉さん郁さんもいい味出してて好きでした。


僕とエリナの、最後の半年間について』柳坂郁(鞠坂小鞠) さん
自分が死ぬ日のことを幼いころから知っていた少年と、死期のカウントダウンが一年を切ったころから彼に付きまとうようになったクラスメイトの少女の、二人が繰り広げるお話。
完結済。『プランナーさんと!』と同じ作者さんのお話です。
シリアスで時に痛くてでもいとおしい、青春ボーイミーツガールもの。
中編くらいの長さで、バランスよくまとまっていて一気に読んでしまえます。
はじめは反発し合っていた二人が、関わり合ううちに心を許して、それぞれのためにとった行動が、じーんと胸を打ちました。
徹底的に何もかも諦めていた井荻君の変化とやさしさに泣ける。
エリナさんのご両親とのエピソードが特に印象的だったな。お父さんとお母さん、本当のところ、どこまで真実を教え合っていたのだろう。


気になっているお話はもっともっとたくさんあるのですが、やはりいつまでたっても追いつかない(笑)。


この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

カテゴリ: オンライン小説

『腐男子先生!!!!!』瀧 ことは 

大雨の週末のお供にしていたオンライン小説の感想記事です。
なかなかインパクトのあるタイトルですが。これは私のブログを読んでくださっている皆さまにもご紹介したい。というか感想を語らせてください。

腐男子先生!!!!!瀧ことはさん

ごく普通の腐女子・早乙女朱葉のスペースに同人誌を買いに来たのは、ごく普通の腐男子・桐生和人。
ただ一つ、普通の違ったのは、ふたりは高校の教師と教え子だったのでした——。

タイトルから勝手に想像していたお話とは全然違っていて(笑)、ごくまっとうな、年の差先生と生徒のラブコメ少女小説でした。
キレよくテンポよく進む文章と会話。さくさく読み進められます。
なんというか個人的に、言葉の使い方のセンスが素敵だなと思いました。細部までよく行き届いている。
そして圧倒的にストーリーとキャラが素晴らしい!めちゃくちゃ面白かったです!!!気づけば週末一日かけてノンストップで読了してしまいました。

なによりヒロインの朱葉ちゃんがとても可愛らしくてとてもいいこなのです。泣けてくる。
ごく普通の女子高生なのですけれど、人気同人誌作家さんで(この表現で合っているのだろうか)、賢くて真面目でお人好しで優しくて。
ヒーローの桐生先生も、相当面倒くさくて女心というか人間としてときどきありえないけれど(笑)、でもやっぱり優しくて不器用なお人好し。
ふたりの距離は少しずつ縮んでいっていると思いきや実際にはほとんど縮んでいなかったりして(章タイトルとの落差)、読んでいてもどかしくて心の中で悶えていたのですが、半分くらい進んで、ようやく……。そういう感じになりました。
やったね!良かったね!!あげはちゃんがしあわせそうならなにもいうことないです!(笑)
そして徹底的にオタク活動にしか心を動かさない人間だった先生が、純情な十七歳の朱葉ちゃんに次第にめろめろになり振り回されまくっていくのが、やはり美味しいのでした。

先生と生徒の関係とか、ふたりとも基本真面目だから。自分自身の恋愛には奥手だから。神様と信者という独特の関係がふたりの心をややこしくしているから(愛とか好きとかいう言葉がダイレクトに飛び交う関係だから、ふたりとも分からなくなってしまうのは、確かにそうかなと思う)。そして色んな事をひっくるめて先生が全然分かってないから!!(←やっぱりこれが大きいな)どうしようかと思いましたけどね。
ひとつの山を越えてからの後半パート、年の差もの先生と生徒ものの王道パターンがしっかりがっつり描かれていて、読んでいてきゅんきゅんときめいてしかたがなかったです♪私はひざまくらと年賀状が特にお気に入りエピソードでした……。
社会人コスとまで自称し本性を知る人にさんざんけなされつつも、なんだかんだ生徒の事を真剣に考えてくれる良い先生な桐生先生も好きです。(だからこそときたま踏み越えてしまうのがぐっとくる。しょうがないですけどね。朱葉ちゃんが可愛いから)

(あ、でもいちばんはやっぱり、あの最初の方のエピソードの冷えピタの「げんきになってね」かなあ。あの場面で私まで朱葉ちゃんに落ちてしまいました。)

そしてラブコメと同じぐらい楽しかったのが、朱葉さんと先生のほぼ全編にわたる、怒涛のオタクトーク!!
本当に心から趣味嗜好があうふたりというか、読んでいて分からないところもありつつも、とにかく本人たちが楽しそうなので読んでいるこちらも楽しい。
私もイベントに行った経験は一応あるので、具体的にイメージできたのもまた楽しかったです(考えるほど朱葉ちゃんが女子高生でここまで、すごいです)。
個人的にオタク用語(?)の良い勉強にもなりました。みんなあついですね!!
初期の方の、神様絵師さんと熱烈なファンという、シンプルに好意をやりとりする関係も、またじわじわ~っときて好きでした。
生物準備室や部室でのふたりきりの楽しい時間が、なんだかとてもかけがえのないものになってゆくのが、なんというか、ぐっときました。幸せだなあ。職権乱用だけれど。

脇役キャラも個性豊かな人ばっかりで、たのしい!!
先生の古い友人、秋尾さんとキングさんとか、存在感ばりばりですごかった……こういう世界もあるのかあ……(感嘆)秋尾さんの先生への要所要所の的確なアドバイスが効いていました。キングと朱葉ちゃんの仲良しさにはほのぼの。
夏美ちゃんと朱葉ちゃんのオタク関連全て分かり合った友情もよかったし、朱葉ちゃんを先輩と慕う咲ちゃんもかわいくていいこだったし、都築君も相当問題児でしたがなんだかんだ憎めないいいやつでした。朱葉ちゃんと先生のことを相当ひっかきまわしてくれたけれど、気遣ってくれていたのも、多分事実。
あとマリカさんはめっちゃ怖かったです。先生は本質的にはみじんも揺らいでいないのだけれど、大人の女性の戦うパワーに読んでいて至る箇所でおびえてしまいました。
太一君こんな環境でよく動じず普通にまっすぐにいられるな……と勝手に感動してしまいました。

ネットで読みはじめたのですがあまりに面白かったので、途中で本屋さんに走って書籍も買ってしまいました。



イラストがイメージぴったりですごいです。あげはちゃんかわいい~!!せんせいもかっこいい!!そしてキングと秋尾さんのふたりが具体的にイメージできるの素晴らしい。
9月には二巻目も発売されるとか。素敵なニュースも込みでした。

本編完結後の番外編もやっぱりいつものふたりなのですが、少し甘い場面もプラスされたりして、たまらない~。
また少しずつ読めるの嬉しいなあ。楽しみにしています。


学園もの、年の差もの、先生と生徒もの少女小説ラブコメがお好きな方なら、タイトルぱっと見(ん???)と思っても(もちろん思わなくても!)、読んでいただきたいな。ぜひぜひ。
私自身の感想がいつもにまして意味不明の迷路になってしまって、一層(ん???)となってしまったかもしれませんが。申し訳ない……。
シンプルに、とてもおすすめですので!!!


この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

カテゴリ: オンライン小説

タグ: 瀧ことは 

最近のオンライン小説読みの記録(2018冬~早春編) 

新年くらいから読んでいたオンライン小説の感想をメモとして残しておきます。

こんなに遠くまできてしまいました』ナツさん
幸薄い人生を歩んできた二十代後半のOL美香さんが、さらについてないことに突然異世界トリップしてしまう。
彼女が出会ったのは、巨大な鳥に変化できる人間達で……?

安定のナツさんの異世界トリップもの少女小説。
トリップ先の異世界のありようが、なかなか変わっていて癖がある。けっこうシリアス。でも姿かたちが変わっていても、ミカが出会った人たちはあたたかく優しくて。胸がきゅうっとしました。
ついてない人生を歩んできた故愛情を素直に受け入れきれないミカの心の葛藤も共感でき、他人を知らず傷つけ辛い思いもいっぱいしつつ、唯一無二の彼と少しずつ距離を縮めていく様が、心ときめいて仕方がありませんした。
ふふふっ、やっぱりそう収まると思ってました。
親公認というのが面映ゆいというかなんともほのぼの~というか。
恋愛観が現代日本とかなり違うので、ときにかなりあけすけな愛情表現もあり、読んでいてもだえつつもときめきました。
いちばん好きなのはミカ、ラスですが(ほんとうにかわいく格好いい)、読んでいくごとにチェインもユーグさんも好きでした。
ちょっとへたれで影があるけど優しいユーグさんは独特の存在感。
ユーグさんとレイラさんも本当に良かった~!!

ナツさん、最近アップされた『傍観者の恋』の後日談のおまけエピソードもなんとも微笑ましく幸せでした。みんなおかあさんだいすき!

初恋はクラーケン』道草家守さん
海で海生石を採り暮らしている美しい娘アーシェ。どんな男が求婚しても首を横に振るばかりのアーシェ、そんな彼女がずっと恋しているのは、幼いころ自分を助けてくれた、海底都市を守護する海の化け物・クラーケンで。

Twitterで流れてきた民話風の四コマまんががふと目に留まり、読んでみた小説。
異種婚姻譚の王道!といいますか。美しい娘と心優しい怪物の恋。絵になります。
周囲に何を言われてもどんな状況になっても、一途にクラーケンを恋したい信じ抜くアーシェの姿が、読んでいて胸を打ちました。
アーシェとお父さんの関係もなんだか私は好きでした。
クラーケンの大きく安定した愛情というか真心も、つたわってきます。
ちょっとほろ苦くてでも光を感じさせるラストでじんわりきました。

寵妃の連れ子は、自国の第一皇子を振り回す』タイガーアイさん
アンシェーゼ第一皇子のアレクの元に、ある日、五年前に亡くなった寵姫の連れ子で現在は第四皇女であるヴィアトーラが突然訪ねてくる。
同母弟セルティスと自身の身を守るため、ヴィアはアレクに、「自分をあなたの側妃にしてください」と直談判しにきたのである——。

美しくて朗らかで賢くて猫かぶりなヒロイン・ヴィアが、とにかく魅力的です!
庶民根性とノブレス・オブリージュを併せ持ち、完璧な高貴なお姫様である一方、恋する姿はただのふつうの純な女の子で、過去のトラウマゆえの繊細な部分も持っていて、家族思いでおひさまのような明るい愛情を常にまわりにふりまいていて、すべてひっくるめてきらきら光り輝いてる。
彼女が優秀だけれど孤独だったアレクの心の琴線に触れ、次第にお互いかけがえのない存在になってゆくのが、よくわかる。
それでも表立って結ばれるには障害ばかりの二人。お互いの身の安全と幸いを心から案じて己を律して行動に移す二人が切なくやりきれない。アレクもヴィアも若くして完璧な王族で、誇り高い彼らの姿が胸を打つ。そして秘めた恋心に懊悩する様が辛い……。
もう二人の(主にアレクのかな)粘り勝ちですよね。本当の本当に良かった。アレクのある意味父親譲りの一途な執着っぷりにはときめきました。
ヴィアがばらばらだった皇室のきょうだいたちをいつの間にかつなぎとめて、ひとつのあたたかな家族に変えていった過程が、すごくステキでした。臣下の一人一人に真心を持って接して信望者を次々に増やしてゆく様も格好いい。
アレクの側近達三人組も、ヴィアの騎士エベックも、姉に似てなかなか食わせ者な第二皇子セルティスも、妹姫マイラちゃんも、みんな読みこむごとにじわじわ味が出てきて好きだな~。くー。
アレク達の父皇帝陛下のどうしようもなさはここまでくるとあっぱれというか。ツィティー妃に過去にしたこととか到底許せない……。
番外編までヴィアのあたたかな愛情がきいていました。
ちょっと違うのだけれど、『身代わり伯爵』シリーズのミレーユとリヒャルト達の関係に、近いものがあるかもしれない。とか思いました。騎士団が重要な役目を担っているところとか。

ぽつりぽつりと更新を追っているのは、はなさんの『短編集』。
身分違いのロマンスだったり、異世界トリップものだったり、なにげない日常の出会いだったり、ひとつひとつ粒ぞろいの良いお話なのですよ。
最新話の『ふうふのおはなし』、しみじみとした愛情と幸福感に、読み終えてぽろぽろ涙があふれました。はなさんの作品のヒロインたちがもう本当に好きすぎる!

カテゴリ: オンライン小説

最近のオンライン小説読みの記録(2017年夏~初冬編) 

ちょこちょこ読んでいるオンライン小説の感想メモまとめ記事を書きたいかきたいと思っているうちに、気づけば半年……。
読了してから間が空いてしまっている作品など正直細部がうろ覚えなのですが、それでも好き!!という気持ちだけでも書き残しておきたくて。

カエル紳士と新米メイド』山吹ミチルさん
とある事情で弟と共に家出して、伯爵家のカントリー・ハウスでメイドをはじめた男爵令嬢アメリア。
慣れない労働に辛い思いをするアメリアは、夜のお屋敷の庭で、言葉を話せる不思議なカエルと親しくなって——。

おとぎ話風味な良質な少女小説でした。かわいい。心和みました。
慣れない仕事に一生懸命に打ち込み自分の至らなさに落ち込みそれでも弟のためにこらえてめげないアメリアが本当に共感をもてて良いヒロイン。
お互い大事に思いあうアメリアとデーヴィットの姉弟愛に打たれました。
厳しいところもあるけれどみんないいひとで、姉弟が薄々訳ありなことに気づきつつも見守っている伯爵家の使用人たちもいい。
そして頼もしくて優しい旦那様も王道ながらに良いヒーローです。アメリアたちの父親と対峙した場面はとても格好良かった。
タイトルの通りのカエルさんとアメリアの夜の語らいの場面が微笑ましくてほっこり。

おいしい料理のつくりかた』紅葉さん
料理が苦手な女子高生美晴ちゃんが、料理倶楽部に入って「シェフ」こと玉野咲くんに料理の特訓を受けることになる日常青春ストーリー。
これまた可愛らしい学園ラブコメでとても良かったです!!
料理倶楽部という部活の雰囲気がとてもたのしそう~。部長さんが「女将」と呼ばれているのがはまってる。
料理は超初心者だったけど、真面目で努力家で、自分が作れるようになった料理を両親に作ってあげている美晴ちゃんが本当にいいこですぐに大好きになりました。
そっけないけど優しくて料理が好きで大得意な咲くんもいい!
作っている料理がだいたいなんてことない家庭料理なのも親しみがあってよくって、高校生ならではのイベントも程良く織り込まれていて読んでいて楽しかったしおなかがすきました。
主役カップルは本当にほのぼの微笑ましくてきゅんときました。お兄さんサイドのロマンスも好き。

すべては運命のままに』かずねさん
「幼馴染だった婚約者は私より年若く美しい女と結婚した。これは事実だが、私は悲劇の女ではない」
……淡々と心からそう断言するヒロインのカジュライアがほんっとうに格好良くて情にあつくて惚れ惚れしてしまいました。
地方領主として若さをものともせずしっかり渡り合っているけれど、恋愛ごとにはうとくて弱気な一面を見せるところも魅力的でかわいい。
登場する男性陣がみんな一筋縄ではいかなくて曲者ぞろいなのですが、それぞれいぶし銀のような渋い魅力があって、読み応えあります。
あらすじのわりに、基本甘さは感じないがっしりしたイメージのお話なのですが、ほんのひとさじの糖分と漂う色香が、たまらないんですよね。
途中色々やきもきはらはらしたのですが、最終的には収まるべきところに収まったようで、良かったです!!
なんだかんだ言いつつお父さんも弟さんも婚約者候補さんたちもみんなヒロインの幸せを願っているのが伝わってくるのが良かった。

ドロッセルマイヤーMy Library  椋木ゆいさん
両親を事故で亡くした五人兄弟の前に現れた遠縁の「おじさま」。
クリスマスに会いに来てくれるおじさまのことをきょうだいみんな大好き。長女のマリーにとっても年に一度のおじさまとのひとときは特別で——。
『くるみわり人形』や『あしながおじさん』を彷彿とさせる、クリスマスのひそやかなおとぎばなし。ほんのり年の差ロマンス。
中編で文章も落ち着いた上品な雰囲気でとても読みやすいです。
兄弟の長女でずっと下の四人の面倒を見てきて自分のことより弟妹のことをいちばんにするマリー。そんなマリーがしずかに心に温めている想いがぐっとくる。
後半部分のおじさま視点の語りに胸をつかれました。
嬉しい時ほど笑わないというマリーのなんというか健気さ、が愛おしく、それに気づいたおじさまの愛情にもきゅんときました。
プレゼントは、贈られる者より、贈る者の方が幸せって、真実だと思います。
最後まで淡々とおだやかに進んでいく物語でしたが、この微糖さ加減が、マリーとおじさまのふたりらしくて、好きだなあと思いました。

あと最近連載を追っている中で、特に盛り上がっているのが『女王の化粧師』。
一話一話更新されるごとにがつーんと読み応えがあって色香がふんわり漂ってきて、たまらないです!!
最近物語の核心に踏み込んできていてどきどきはらはら。
したたかで美しい女の人達が活躍するお話が好きな方には一押しです。一緒に読んで一緒に盛り上がりましょう!!(勧誘)
(私がブログに書いた感想→こちら


カテゴリ: オンライン小説

『フライディと私』シリーズ  

先週あたりから私がずうっと読んできたオンライン小説の感想メモ。

フライディと私
ページのPさん作。
サイト→P Is for Page 

無人島に漂着した十六歳の少女の「私」が出会った「フライディ」と名乗る男性、素性を明かさぬままのサバイバル生活。
その後日談から人間関係が少しずつ広がってゆき紡がれる、架空の国を舞台としたラブコメ連作集。
一応まだ未完なのかな。
基本的に主役が入れ替わってゆく連作短編集で、各お話は数ページぐらいにまとまっていて、少しずつ読んでいくにはぴったり。
それでも途中からもう止まらなくて結局最後までノンストップで読んでいたんですけどね(笑)。

どこか古き良き英米少女小説を彷彿とさせる雰囲気のお話。
『あしながおじさん』とか、赤毛のアンシリーズの『虹の谷のアン』『アンの娘リラ』当たりの雰囲気に似ている。
そして、読んでいてこんなに素直に明るく楽しい気持ちになれるお話って、そうそうないと思います。しみじみとした幸福感でいっぱいに満たされる。
年の差もの&身分差もの大好きな私には、いっそうたまらない。

目次の名前を見ていてはじめは主人公がくるくるいれかわっていくお話かと思っていたのですが、メインカップルは最初から最後まで同じ二人。ロビンとフライディ。
登場人物が増えても最初のこのカップルが断然大好きな私だったので、嬉しかったです。
恋人であると同時に「バディ」(相棒)でもある二人のやり取りの、可愛らしく微笑ましく、そして二人の信頼関係の素敵なこと!
なかでもちょっと生意気でプライドが高くて素直で優しくて、年下のヒロインちゃんの魅力に、読んでいる私もとりつかれてしまった。
(実家の職業がパン屋と言うのも個人的ポイントでした)
いつもふざけたムードメーカーで頭も良くハンサムで女性に人気のあるフライディが彼女にベタ惚れめろめろなのも、すごくよくわかる。
フライディ視点の最初のお話のラストで「明日はテニスの試合だから」とあっさり帰ってしまった彼女に、彼が盛大に肩透かしをくらっている姿がなんだかおかしくて笑ってしまった。
フライディの性格が全然違う四兄弟のそれぞれの恋模様もそれぞれお気に入りです。
心に決めた女性にひたすら一途に愛を捧げ続け待ち続ける姿は四人とも共通していて、確かに兄弟なんだな~と感心したり(笑)。

お隣の国に留学し大学生となった彼女のキャンパスライフも、素敵なお友達に恵まれてとても楽しそうでお気に入り。
ローズもフェイスもフィレンザも皆いい子だな~!
恋人は大好きなものの学生生活は静かに過ごしたいヒロインと、隙あらばいちゃいちゃしたい彼との温度差がまたおかしみあります。
少しずつ大人になってゆく彼女との関係の進展もていねいに描かれていて読んでいてとってもときめきました。

このお話は(主に名前)どこまでネタばれ感想を書いていいものか悩む……。あまり多くは語りませんが、古き良き王道少女小説がお好きな方には、一押しです♪
格好いい王子様やうるわしのお姫様も盛りだくさんです。皆それぞれ曲者かもしれませんが(笑)。

そういえば瞳や髪の色の描写がまるでないのも気づいてみれば面白かったです。
サイトの方のアンケートの回答も楽しく読ませていただきました。

ちなみにこのお話を読みはじめたきっかけは、Twitterのタイムラインで見かけて読んでみた短編『ヴァイオラ』。
ヴァイオラとカンファーの信頼に満ちた関係とやり取りも良いし、彼らの書物整理&修理という仕事ぶりがまたていねいに描かれていてそういうのが好きな私にはまたたまらなかったです。
弟君も今回の件は反省しつつ幸せになってほしいですね。

ロビンの実家のパンが美味しそうで食べてみたい。
「ウーマン・フライディ」作のベルベットケーキも!

カテゴリ: オンライン小説

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