Admin   *   New entry   *   Up load   *   All archives

ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『ヴィヴィア・バベルと屍人姫』(World -Memoriae-) 

私が愛するno-seen flowerさまのMemoriae シリーズ内の、某長編シリーズ完結後の番外編収録の同人誌。

『ヴィヴィア・バベルと屍人姫』

「ヴィヴィア・バベル」という人名がタイトルに入っているのを見たら、読まないという選択肢はない。
通販が早々にはじまっているのにだいぶたってから気づき、お取り寄せして読ませていただきました。

童話調の表紙イラストがとてもとても素敵です。
可愛らしくて繊細でやわらかなタッチに、ホラー成分も自然に組み込まれていて。ひとつの世界が編み上げられている。

お話は中編で今までのご本に比べても薄め。
ただし内容自体はさくさくと読める……類のものではなく、なんといいますか、このシリーズ特有の「得体のしれないざらっとした何か」のお目見え編、というか。後味もそんなにはよくないかな……。
ただヴィヴィアさんとか例のあのひととかの日常の物語という側面もあり、やはりファン的には読めて良かった!!やっぱりこのひとたち大好きだー!!というお話でもありました。
なにより今この名前を名乗って彼女が生きて日々を過ごしているというそれ自体が、何よりうれしいこと。といいますか。

どこの切り口からいってもネタバレを踏んでしまうのがこのシリーズなので、追記以下に、ネタバレ込みでちょっとだけ感想を語ってみます。

-- 続きを読む --

カテゴリ: オンライン小説

タグ: no-seenflower 

最近のオンライン小説読みの記録(2017年冬~早春編) 

この冬くらいからのオンライン小説読了簡易感想メモです。

うちには騎士がおりまして』皐月さん
塾の事務員として働く優には、とある秘密がある。
毎週金曜日の夜。優の部屋にやってくるのは、異世界の騎士。名をシズレー。
彼とたわいない話をする仲になった優。そんなある日、彼が遠征に行くのだと言い出し——。

連載中。
一風変わった異世界トリップもの。職を持つ大人同士の地に足の着いたロマンスが好感度高い。
塾の事務員として理不尽なことにも耐えて頑張って働く優さんに必死にエールを送りつつ、想い合っているのにすれ違う恋人たちの姿にやきもきしつつ、異世界で優さんが事務員スキルを武器に頑張っている姿に小気味よい気分になりつつ(笑)。
殿下に振り回されつつも向こう側の世界で正統に評価され生き生きと頑張っている優さんの姿が好きだな。
とことんすれ違っている優さんとシズレーさんが不憫すぎるので、なんとか色々上手くいきますように!!更新のたびにお祈りしています(笑)。はやくふたりでたわいない楽しい語りあいのひとときを取り戻してほしいです。あわよくばその次のステージも期待したい。殿下のロマンス話(?)も気になります。

碧の独善』 花売りの少年

政略結婚で他国に婿入りした王子と、彼に仕える女騎士をめぐる、分かちがたい絆と罪と愛の物語。完結済。
シリアスモードな異世界ロマンスものファンタジー。
文章や世界観、各固有名詞の硬質で透明感のある美しさ、人の生きざまの激しさ、愛する心の強さ、狂おしさ、色々なものがせめぎ合っていて、サディアスの側に凛とたたずむアンジェリカが不憫で、とにかく幸せに、幸せになってほしい!!と、一気に読んでしまいました。
なかなかえぐい展開にもなりましたが、その中でも特に女性たちの強さが光っていたように思います。
アンジェリカがいちばん好きですが、クラリッサもすごい辛い思いして頑張って成長して大好きでしたし、複雑な立場で誇りかに戦うミシェーラも良かったですし、ニーナとノーマもだいすきです!
こちらの作品にとにかく惚れ込んでしまって冊子版も購入させていただきました。表紙の青が本当に美しくて感激です。
サイト様の別作品もまた読ませていただきたいです。

運命は時が連れてくる』 Tiny garden

失恋したばかりの女性が、アパートの隣に引っ越してきた美容師の男性とふとしたきっかけで知り合って……からはじまる現代ものロマンス。完結済。
お馴染みTiny garden様の新作シリーズ。完結済。
こちらのサイト様らしい、穏やかで優しくて読んでいて幸せになれるラブロマンスでした。
ベタといえばベタなお話ではありますが、そこがいいのです。
クロノくんの甘い微笑みと優しさにすっかりほだされてしまいました……。美容師さんという職業も似合っている。
都さんにクロノくん、名前の響きがきれいで素敵だなと思いました。プラネタリウムや星のエピソードとも上手く絡められていて。
癒されたいときに読むにはとてもいいです。

最近のTiny garden様のお話の中では、『ナインカウント』のバレンタイン&ホワイトデー番外編が、ときめき度満載で読んでいて幸せでとても良かったです……!!豆腐二十丁分の愛ですね!

赤い糸、白い羽』はなさん

ほんのちっぽけな特別な力を持つ「私」が、ある日地下鉄の車内で出会ったイケメンさんと、おかしな関わりを持つようになるお話。完結済。
はなさんの作品、やっぱりいいなあ(ほわわん)。
お人好しで不器用で世渡り下手な女性が報われるお話が、私は大好物です。
こちらの作者さんのこの作風のお話は、川原泉さん漫画の世界と似た空気を感じて、特に好き。
ワコさんと加納さんの飲物のチョイスのエピソードが和みます。
後日談のお友達視点のエピソードも、ほっこり心温まりました。おしあわせに!

月の花』はなさん

感情表現が苦手で口下手な高校二年生の鏡花と、陽気で顔もアイドル並に可愛くて、自分の気持ちと欲求にも素直な一つ年下の拓海、そんな二人の日常。完結済。
一話ごとに、主役二人、その家族や友人達、視点がひとりずつ移り変わっていくスタイルで描かれる、高校生カップルのロマンス。
幼馴染もの、年の差ロマンス、不器用で無愛想だけど心根の優しいお姉さんヒロイン、お姉ちゃん大好きでその彼氏を敵視している妹、ヒロインにべた惚れなヒーロー、個性的で気のいい友人達……。諸々、私好みの要素てんこ盛りの、素晴らしい作品でした。
月の花、という美しいタイトルの通り、わいわいにぎやかで楽し気な日常の中に、ひどく美しくて切ない純度の高いラブロマンスが描かれていて。読んでいて心打たれました。
鏡花ちゃんみたいなヒロインはやっぱりというべきか私の好みストライクで、彼女が感情表現下手なりに、拓海くんにちゃんと恋していて想いをあらわしているところが、もう本当に可愛らしくって!じたばたします。
拓海君のどこまでもあけっぴろげで積極的な愛情表現も楽しい。周囲に冷たく突っ込まれ続けてもめげないぶれない拓海君が大好き(笑)。
拓海君の友人ふたりがなんかいい味出していて好きでした。和葉ちゃんとか雪菜ちゃんとか鏡花ちゃんラブな女の子達も大好き。雪菜ちゃんの彼氏君もちゃんと報われるといいな……。

あとは、『京都寺町三条のホームズ』シリーズのエブリスタ版を読んでいたり。『no-seen flower』様の小話を読んでいたり。
気になっているオンライン小説、他にもかなりあるので、ぼちぼち読んでいきたいところです。

カテゴリ: オンライン小説

『灰の見る夢』感想(Unnamed Memory) 

大好きな大好きなno-seen flowerさまのmemoriae シリーズの同人誌が出ましたので、さっそくネットでお取り寄せ。
今回は特に、シリーズ内でも私が一番大好きな『Unnamed Memory』の直接の番外編的なお話。
いつものふたりが主人公!わーい、そんなの楽しみに決まってます!

あとがきとかにも書かれていたように、シリーズ未読でも楽しめるお話かと。おとぎ話風味でボリュームも控えめでとっつきやすいです。それでいてMemoriae シリーズの緻密な世界構成と端正な文章と魅力的なキャラと各種読みどころはしっかり楽しめます。
そしてお気に召されたらぜひぜひ本編も読みましょう!読んで!

そしてもしシリーズ既読の方で興味を持たれた方も、ぜひぜひ、読んでみられることをおすすめします!
良かった。すごく良かったです。届いてから何度目かの再読を終えた私は、今とても幸せ。

以下はMemoriae シリーズネタばれ込みの私の簡易感想メモです。


-- 続きを読む --

カテゴリ: オンライン小説

タグ: no-seenflower 

最近のオンライン小説読みの記録(2016年夏編) 

最近PCのネット接続が不安定で、書く気はあってもなかなかブログを更新できずにもどかしい……。
Twitterとは違って、ブログはやっぱりスマートフォンでは書きづらいのです。

さてさて、最近読んでいたオンライン小説の感想メモ的記事です。

オランダ坂の洋館カフェ』江本マシメサさん
長崎はオランダ坂の小道を入り込んだ先にある洋館の喫茶店、cafe「小夜時雨」。
雨の降る夜、偶然迷い込んだ女子大生・日高乙女さんは、変わり者のオーナーと出会う。
完結済。

Twitterのフォロワーさんおススメ作品でした。
雨の日しか開店しない知る人ぞ知るカフェのお話。「小夜時雨」という名前の響きから好みです。
江本マシメサさんのお話は現代ものでもやっぱり面白い!
長崎のお菓子が読んでいて本当に美味しそうで街の描写もほどよく、長崎に旅行に行きたくなりました。
シースケーキというお菓子が特に美味しそう。かんざらしもパンドウスもみんなみんなおいしそうです。
特殊な営業形態のカフェで、マイペースな日高さんと無愛想気味オーナーの、ちょっとぎこちないけどほのぼの仲の良い雰囲気が和みます~。
ロマンスの加減も私好み。薄々オーナーの気持ちが透けて見えてくるのにときめきました。
栄養士を目指す日高さんの大学生活も読んでいて楽しそう。頼れる諒子ちゃん好きだなあ。
最後の最後ぐらいで(お菓子ではない)糖分も大いに増量されて、幸せな気分にひたれました。

江本マシメサさんといえば、私の大好きな『悪辣執事のなげやり人生』が書籍化されるそうで、今からすごく楽しみなのです~。


テューダーの薔薇My Library  椋木ゆいさん
薔薇戦争の時代のイギリス。
ヨーク家の娘エリザベスは、内乱に揺れるイングランドで王女として成長した。
父王の死後、叔父リチャードがエリザベスの弟を廃して王位についてしまう。
宮廷に招かれたエリザベスは、幽閉されている弟たちを救おうとするが……。
完結済。

こちらの作品、ずっと気になってて読みたかったのです。
ちょうど世界史ものを読みたい!波がやってきて、読みはじめてみました。
がっつり読み応えがある歴史もの小説で、一週間くらいかけて少しずつ読んでゆきました。
ヒロインのエリザベスの落ち着いた静かな語り口で進む、王宮の陰謀劇。シリアスモード。
まさに薔薇のようなお姫さま・才色兼備のエリザベスが弟たちのため、母や妹のため、亡き父のため、叔父夫婦のため、自らにできることを常に考え王宮で必死に頑張っている姿が印象的でした。なかなかうまく報われないのがせつない。
はじめは好印象なかったリチャードが、エリザベス視点でどんどん格好良く思えてきて、ちょっとドキドキしちゃいました。
アン王妃とエリザベスとセシリーと、女同士の語らいが好きだったかな。登場人物の心理描写が細やかで些細な行き違いや家族だからこその複雑な心理なども丁寧に書かれていてすごいです。
こんな何でもできるお姉さまを持ったセシリーはちょっと辛いかなとか私は思ったり。
私も一応歴史の授業で習った覚えのある薔薇戦争の時代の一区切りの場面も。
なんというか、エリザベスのその後の人生が、幸せなものになってほしいなあ。と願うばかり。
登場人物の心が移ろいまた荒波にもまれ強く成熟してゆく様がこれだけ丹念に書かれているので、なんか、この夫婦も年月を経れば、いずれは。と信じたいです。

薔薇戦争といえば私の中では、やまざき貴子さんの『マリー・ブランシュに伝えて』http://amzn.to/2cJIN9H
このお話を読んだ後に再読したら、世界が繋がった!わあ、感動!!
読むたびにぽろぽろ涙があふれるまんがです。マリーもナタリーもギルバートもジェロームもみんな好きなんですよー!(叫ぶ)

あとおなじみ『Tiny garden』様の10周年リクエスト企画の各お話も、少しずつ楽しみに読ませていただいていました。
同窓会のお話、ランチからディナーまで~&ビューティーアンドビーストのコラボ小説、みんな良かったです!
更新を見つけた朝は幸せ気分。
こちらのサイト様のお話が何年たっても大好きだなあと改めて思いました。


ここ一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

カテゴリ: オンライン小説

『Fal-reisia 2』他感想 

夏コミから一週間。
残暑厳しくてちょっと辛いです。湿度が高いのがよろしくない。

さて、そろそろ『Fal-reisia』2巻目のネタバレ感想を書いても良いかしら!とやってまいりました。
以下は追記にたたみます~。
no-seen flowerさまのMemoriaeシリーズ(特にUnnamed Memory)ネタばれですのでお気をつけくださいませ。
ちなみに私の最愛キャラはティナーシャです。


-- 続きを読む --

カテゴリ: オンライン小説

タグ: no-seenflower 

『女王の化粧師』BARROCO 

この二週間くらい、どっぷりひたっていたオンライン小説の感想を書きにやってまいりました。

女王の化粧師』(BARROCO様)

数人の女王候補を立てて、誰がもっとも女王にふさわしいか選出するのが、小国デルリゲイリアのならわし。
選出に向けて貴族が駆け引きに躍起になる中、花街でひっそりと生きてきたダイの元に、一人の青年が訪れる。
それは女王候補の一人である少女・マリアージュの「化粧師」として、ダイを雇い入れたい、という前代未聞の申し出で。
玉座からもっとも遠い女王候補者であった少女と、彼女を支える化粧師の物語。

『時々山椒時々砂糖』『裏切りの帝国』等、数々の名作をこれまで楽しませていただいた千花鶏さまの、長編異世界ファンタジー小説です。
現在連載中。

『裏切りの帝国』と世界を同じくする物語で、おススメもいただいていて、ずうっと読みたい読みたい!と思っていた作品でした。
今まで読んでいなかったのは、連載中というのに多少ためらいがあったのと、サイト様にいくたびに、『裏切りの帝国』『時々山椒~』『さやけく~』等々、大好きな作品の再読をついうっかりはじめてのめりこんでしまい、なかなか新しい物語にまでたどりつけなかった、という、そんな理由が大きかった(笑)。
最近小説家になろうさんの方で転載をはじめられたのを機に、思い切って、読みはじめてみました!

やはりというべきかなんといいますか、めちゃくちゃ面白い~!!!
強くて格好良くて賢くて美人な女の人がいっぱい出てくるお話なんて好きになるにきまっているじゃありませんか。
タイトルが『女王』という時点で気づくべきでした。ああ、もっと早くに読みはじめていればよかった。

特に序幕の中盤、薄々そうじゃないかと思ってはいたダイの「正体」が明らかになるあたりから、想像以上に物語の展開が私好みになってきまして。
つくづく私、ここのサイト様の小説のロマンス描写の、色香の漂わせ方が好きすぎる……。純度の高いお砂糖をまぶしつけたかのような。がつんとくる甘さです。
(もっともこの時点では、あくまで恋愛未満の段階だったのですが。だからこその初々しさこそばゆさもまたたまらない……美味しい)
そして序幕の最後の断絶にやられました。なんで、なんでそうなるの!!(呆然)
続く一幕、二幕も、面白さは全く損なわれず、途中で読むのをやめることももはやできず、一気に最終更新分まで突っ走ってしまいました。
一週間ずっと寝不足気味でしたが後悔はしていません。

以下、微妙にネタバレ混じっているのでご注意を。
追記にたたんでおくことにします。

-- 続きを読む --

カテゴリ: オンライン小説

タグ: BARROCO