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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員VIII」』香月 美夜 




『本好きの下剋上』、第四部八巻目。
貴族院二年生を終えてエーレンフェストに帰ってきたローゼマイン。
末っ子メルヒオールとの初対面やアーレンスバッハのお魚解体、ライゼガングのひいおじいさまとのお話など、刺激的だけれどわりとおだやかな日常を過ごすローゼマイン。
しかしフェルディナンドの様子がずっとおかしい。そしてローゼマイン達に突然知らされた衝撃の知らせが——。


『本好きの下剋上』書籍版の新刊。やったね~!!!
これから数カ月はこのシリーズ関係の怒涛の刊行スケジュールが続くそうで、楽しみがたくさんあって良いことです。
Webで読んでいる部分でも、書籍版は加筆修正があって別キャラ視点での番外編もあってイラストもたくさんつくので、ファン的にはむしろ美味しい仕様になっているの、本当に良いですね。何重にも物語を楽しめます。

長い長い長ーい物語の、分かれ目になるエピソード。
表紙イラストのシリアス具合といい、心して読み始めました。
カラー口絵の家族の「ぎゅー」はなかなかインパクト大でした。せつない。


ではちょっと(ちょっと?)ネタばれありの感想を語っていきます。


プロローグはメルヒオール視点。
ヴィルフリート兄様やシャルロッテと違って、両親や兄姉の愛情を真っすぐうけて過度なプレッシャーもかけられずのびのび育ったことがうかがえる、素直で可愛い弟君です。
甘えっこっぽいけど人の話を謙虚に聞けてこの年齢にしては賢い子だと思う。
はじめから神様のお話が好きで神殿に忌避感がないとは、新しい世代が着実に育ってきているなと感慨深かった。
ローゼマインにきらきら憧れのまなざしを向けて本が好きです!とにこっと言われたら、そりゃローゼマインもよろめきますよね。

ベルティルデもテオドールも、側近たちの弟妹達それぞれ可愛くていい子で和みました。
ユーディットお姉ちゃんよりしっかり落ち着いているテオドール君、なんだかお家での様子もうかがえるようでほのぼのしてしまいました。ユーディットの元気でおてんばな普通の女の子っぽさが私は好きなので、彼女のそういうところはそのままでいてほしいな。

今巻でいちばん楽しかったのが、アーレンスバッハのお魚解体エピソードかな。
久しぶりに食材と直接(?)たわむれられたエピソードだったから、よけいに。
でもまさかお魚を解体するって言うだけでここまで大事になるとは、びっくりですよね。常識が違いすぎる。
なによりレーギッシュを器用に三枚おろしにしたアンゲリカが素敵に格好良かったです。刺繍も得意だしアンゲリカって実技面は本当に優秀ですよね。
そしてなんだかんだお魚解体をローゼマインも体験できるように役割分担しているフェルディナンド様。相変わらず分かりにくくローゼマインに甘い人です。
イラストのアンゲリカ、きりっと美人で格好良くて満足……。剣をふるう神官長も格好いい。同時にお魚の切り身が空中に舞っている様がなんともおかしみを誘います。
待ちに待った塩焼き、ローゼマインにはどれだけ美味しかったでしょうか。
「アーレンスバッハが欲しくなりました」とか言われたらさすがに周囲はぎょっとしますよね(笑)。
レーギッシュの鱗、今後の展開を思うとふふっとなってしまいます。
魚のすり身はブイヤベースのつみれにもおいしそうだしハンバーグにしてもおいしそうですね。

ライゼガングへのお出かけ。
ひいおじいさま、「聞こえないふり」とは、お茶目というかなんというか……。
ヴィルフリート兄様もシャルロッテも、それぞれ色々事情があるよねと思ってしまった。
それでもヴィルフリート兄様は彼の立場で精いっぱい努力して頑張っているので、報われてほしいと思ってしまう。あのスタートから本当に彼は成長したしがんばっていると思うんだ……。
同時にシャルロッテの内面も屈折しているんだろうな。優しくて気配り上手な彼女は表に感情を出さないけれど。

おるすばんボニファティウス様と子供達。
貴族院の昔話をするボニファティウスさまの傍らでどんどん暴露していくリヒャルダがちょっとおかしかった。このふたり世代の貴族院ってどんな感じだったのかな。
ローゼマインの側近達の優秀さはさもありなん、というか。

そして領主会議の後の衝撃の報告会。
Web版で読んでいるので分かってはいても辛い……。
隠し部屋でのローゼマインと神官長のやりとりは後々の展開にも関わってくる超重要な場面ですね。
ランツェナーヴェの離宮の仕組みが何度読んでも今一つ理解しきれず。Web版の読みこみが足りないんでしょうか。
まあ確かによそから見たらエーレンフェストが疑われるのも分からなくはないし、アーレンスバッハや中央の情勢を思うと一応筋は通っている命令ではあるんだよな。ローゼマインの暴走がきっかけのひとつと言えなくもないけれど、そんなこと言ったってねえ、分からんよねえ。ともかくこのことをきっかけにローゼマインは少しスイッチが変わったように私は後々の展開を読んでいて感じました。
何よりローゼマインの「家族同然」発言にぽかんとした神官長の表情のイラストが、ひどく印象的でした。
はじめて彼の年相応、もしくはそれより幼い、素の表情を見たように思えた。

ともかくそれからは慌ただしい引継ぎ期間。
ハルトムート、確かにとんでもない神官長が誕生しましたね……。間違いなく優秀だしやりこなせるだろうけれど。
ローゼマインの祝福に静かに跪いているイラストも印象的でした。
エックハルト兄様との婚約解消で落ち込んでいるのか……と思いきや、「傷心」という言葉が思い出せないアンゲリカに脱力しつつも和みました。
そして自分より強ければボニファティウス様でもカルステッドお父様でも構わないと嬉しそうに言い切るアンゲリカの基準が全くぶれないのがすごいね。でも確かにトラウゴットでは強さも精神のありようもアンゲリカには全くつりあわないですよね。そう思うとおじいさまの方がマシに思えるな。

ゲオルギーネ様とディートリンデ様の突然の来訪。
ディートリンデ様へのフェルディナンド様のあからさまな情の薄さ、さすがにディートリンデ様がちょっと気の毒に思える。
エルヴィーラお母さまの助っ人が頼もしいなと思いました。
フィリーネとダームエルとライムントが顔を突き合わせている転移陣のところのイラストも好き。フィリーネちょっと成長したね。

そしてエピローグはディートリンデ様。
ディートリンデ様は正直好きにはなれませんが、実の母親に完全に手駒のひとつにしか思われておらず、さすがに気の毒だな……。
父親の愛情も感じられないし、この環境でずっと育ってきたと思えば、彼女がこんななのも、責められないか。
側仕えのマルティナもディートリンデ様よりゲオルギーネ様の方を伺ってばかりだし。
そしてゼルティエはグラオザムの妹でしたか。いやー、そっくりだ。
本当はグラオザムも、ゲオルギーネ様がアーレンスバッハに輿入れした際に、ついていってお仕えし続けたかったんだろうな。
そういうのがあって余計に彼はこじれた厄介な人物になったのかもしれないな、とかちょっと色々考えてしまいました。
なんというかもう、このシリーズにおいて一番怖いのは、誰より何よりゲオルギーネ様。
旧ヴェローニカ派というくくりだけでは彼女の真意を理解できない。謀の周到さ陰湿さが読んでいて嫌になってくる……。
彼女が屈折してしまった経緯もまあ分かることは分かるんですけどね。悔しかったでしょうね。

番外編その一、ハイスヒッツェさん。
マグダレーナ様とフェルディナンド様の過去のあれこれはそういうことだったのか!
確かに自分の知らないところで勝手に決められたらマグダレーナ様が激怒するのは無理ないか。
ディッターの好敵手であったとは、フェルディナンド様の「ダンケルフェルガーの女は」云々の発言にもちょっと納得。
ハイスヒッツェさんは完璧に善意なのだけれど、貴族の常識のずれが完全に誤解を生んでいる……あああ。

番外編その二、エックハルト兄様。
エックハルト兄様の敵はさくっと排除すれば良いという過激な発想が、案外ローゼマインそっくりである……。いや、どっちかというとボニファティウス様似ということか。
ラザファムってこういうひとだったのだ、というのが分かるエピソードで良かったです。
エックハルト兄様やユストクスは、どういう経緯でフェルディナンド様に出会って忠誠を誓ったのかな。いつか読んでみたいな。
そしてアンゲリカとの婚約についてのあれこれを話し合う場面が、とてもとても良かった。
アンゲリカは婚約をお断りしている場面なのに、ふたりは確かに通じ合っているのが。
フェルディナンド様のために尽力するローゼマイン様を、わたくしは精一杯お守りするのです。って、最高の答えですね。アンゲリカ。
エックハルト兄様のラストの胸の内の言葉に、しみじみと目頭が熱くなりました。

特典ペーパーのエピソードはトゥーリ視点。
ベンノさんとカーリンが思っていたよりずっと親密で心を通わせ合っていて、けれどもローゼマインやエーレンフェストのために、私情を完璧に隠して別れる選択をしたベンノさんの姿に、胸が熱くなりました。
せつない。けれど最高に格好いいですベンノさん。
そしてそんなふたりを見つめるトゥーリの恋心も切なくて仕方ない。

次は短編集ですかね。予告を読んでいると私が知らないお話もけっこうあるので非常に楽しみです。
このシリーズって主人公視点以外の別視点エピソードが本当に面白いですよね。どれだけでも読みたいです。


この十日間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪


追記以下はWeb版すべてネタバレ込みの私のつぶやきです。ご注意を!




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カテゴリ: ファンタジー(西洋風)

タグ: 香月美夜 

『本好きの下剋上』第四部Ⅶ 香月美夜 




『本好きの下剋上』第四部Ⅶ、書籍版発売!
Web版を最後まで読み通してからはじめての書籍版新刊購入です。
ふふっ、出てくる色々な設定や出来事が、この先の展開につながってくると分かるので、読んでいてすっごく楽しいです。
書籍版は丁寧に読みやすく加筆修正されていて、別視点の番外編もいくつも読めるし、イラストがたくさんつくし、既読のエピソードだけれど何度読んでも美味しいなと思います。
これはこの先書籍版追っていくのもきっと一層楽しいですね。
そしてWeb版のつながりがある箇所の再読をはじめてしまうと他のものがまったく読めない……(笑)。

表紙イラスト、ローゼマインとフェルディナンド様がふたり正面を向いて並んでいる構図ってそういえばこれまでなかった気がする。
フェルディナンド様格好いいな、さすが。
文武両道のかっちり美貌のひとなのですが、それ以上に、みじんも笑顔がない厳しく怖い人、な雰囲気がびしびしと(笑)。これは確かに普通の子供は懐かないな……。
それでいてローゼマインの後見人であり師匠であることはふたりの距離感とかでちゃんと伝わってくるのが、イラストの力ってすごいなと思いました。
歩を進めるローゼマインの隣への信頼感も良いですね。
ふたりの身長差が新鮮。
なにげに瞳の色も髪の色も良く似ているふたりの姿も新鮮!おそろいのマントもね。
カラー口絵のイラストは卒業生組の皆さんも勢ぞろい。
コルネリウス兄様格好良く成長しましたね……クラリッサもレオノーレもかわいい。


以下の感想メモはネタばれ含みということでお願いいたします。


プロローグはハンネローレ様メインの三人称。
なんというか、ダンケルフェルガーの面々は基本的に裏がなく健康的に明るくて、おおむねローゼマインに好意的で、読んでいて安心できますね。揺るがぬ大領地の余裕といえるのかも。
レスティラウト様の文学や美学好きの一面が少しおもてに出てきました。
どこでもやっぱり筆頭側仕えのご婦人は強い。コルドゥラ様も有能すぎる。
ハンネローレ様の二つ結びの髪型や困り顔もかわいらしいし、おさげ髪の(一見普通の)勝気な少女クラリッサがまたかわいい。
すでに色々やらかしてるローゼマインのことを、変わらずちゃんと大事なお友達だと本心から思って心配しているハンネローレ様がナイスです。

エーレンフェストで養母様とお母様とのお茶会。
フロレンツィア様のここの台詞、私が今まで心の中でずうっと思っていたことだったので、男性陣にびしっと言ってくださったと知り、私もうれしかったな。心にじんわりきました。
貴族の世界ですべてを教えず察せよばかりは酷ですよ。王族関係のこととか本当に誰もきっちり教えてなかったじゃんねえ。
フロレンツィア様もあとリヒャルダも、ローゼマインの努力はちゃんと認めていて時にかばってくれるところ、いいな。とてもいいな。
エルヴィーラお母様の愚痴エピソードもちょっと好きです。
愚痴りつつもアンゲリカともアウレーリアとも上手くやっているっぽいエルヴィーラお母様の姿が、なんというか、平和で和みます。アンゲリカ全然めげてなくて彼女のぶれなさにほっとします。
コルネリウス兄様の相手がレオノーレで半ば予想していましたがほっとしました。

聖典検証会議やターニスベファレンの事情聴取や色々きなくさくなってきましたが、とにかくフェルディナンド様に任せておけば安心という、頼もしさがすごい。
というかこの巻においてはすべてにおいてフェルディナンド様がローゼマインのそばにいて、問題が発生する前にきっちりサポートしてくれていて、危なげなく進むの素晴らしかったです。
ローゼマイン自身もようやく貴族院のペースに馴染んできたというか。
側近達との絆も深まってきて、ハンネローレ様との友情もしっかりしてきて、こういう感じで上手く回るようになってくると、安心してサイドの出来事を色々楽しめるようになります。
今の側近達皆いい子なんですよね~!!
ローデリヒの名捧げもひとつの契機になりましたね。
ローデリヒの物語は少年向けライトノベルみたいな感じかしら。
もともと情の深いローゼマインですから、一度懐に入れたらとことん守り愛する。貴族の側近達との関係も、揺るがぬものになっていきます。
あ、お茶会とかでのシャルロッテのサポートもナイスだったなと思いました!

そんなこんなで領地対抗戦や卒業式や貴族院の各行事、雰囲気がよく伝わってきて楽しい~!
エーレンフェストのディッター、皆着実に成長してますね。レオノーレの魔物知識の頼もしさよ。
ランプレヒト兄様とアンゲリカの護衛騎士ピンチヒッターふたりとローゼマインの会話もしみじみしてしまった。アンゲリカはぶれない。
ハイスヒッツェさんとフェルディナンド様の突然のディッター勝負も面白かった。フェルディナンド様さすが「魔王」と呼ばれるだけある悪辣な手腕でした(笑)。めげずにしつこくディッター勝負を挑み続けるハイスヒッツェさんもすごいし優秀だ。
いつの間にか巻き込まれている半泣きのハンネローレ様可愛いけどかわいそう……たしかにこれではディッター好きじゃなくなるよな。

ハルトムートの結婚相手、クラリッサの登場。
勝気で明るいおさげ髪少女のクラリッサが私好みの女の子。よきよき。

卒業式、そして突然の急襲。
ローゼマインとシャルロッテを袖にかばったフェルディナンド様の挿絵が格好良かったです。
火種はユルゲンシュミットにおいてまだ確実にくすぶっているのだなあと。
そしてついにでてきたアダルシーザの実。ローゼマインですら口にできない雰囲気の重たいキーワード。
さらにつながるエグランティーヌ様視点のエピローグ。
争いをことのほか好まない、彼女の背景、過去のトラウマが語られました。
なんかエーレンフェストやローゼマインがあれこれ疑われるのはすごく納得がいかないけれど、外から見れば仕方ない面もあるのか……。
アナスタージウス様に思うことがない訳ではないですが、エグランティーヌ様への愛情は揺るがないのが、彼の好きなところだなと思います。

番外編はローゼマインの側近カップル二組のそれぞれの逢瀬。
ハルトムートとクラリッサの話は外で読んでいて何度も吹き出してしまった……。ローゼマインに信用されていないんじゃないの?とクラリッサに言われて表情が抜け落ちたハルトムート、涙目で彼を必死に持ち上げるフィリーネとローデリヒの図……笑える。
でもハルトムートの懸念も確かにその通りなんですよね。彼はやはり有能な側近です。
影で暗躍しつつもローゼマイン様がとにかく本当に大好きなハルトムートは微笑ましいし、ローゼマインのすべての面を理解しサポートするのをいとわない彼のありようは好きです。ローゼマインやフェルディナンド様の特殊な立ち位置をちゃんと理解しているところも。
彼がフェルディナンド様の事をどう思っているのか、いつか番外編で読んでみたいな。
まあ、なんだかんだいって恋人らしい会話をしてデートもしているし、仲睦まじい様子のふたりでした。話題はぶっとんでますが。

一方コルネリウス兄様とレオノーレの話は、正統派甘いカップルの逢瀬。
コルネリウス兄様……成長しましたね。
冷静沈着で現実家なのだけど、恋物語に憧れているあたりがレオノーレの可愛いところというのは心から同意。
魔物図鑑より貴族院の恋物語を読んでおくべきでした!という心の叫びがまたかわいい。
レオノーレって現実主義で合理的思考ができて派閥にとらわれない思考ができる子で、側近の中でローゼマインに一番ありようが近い子だと思うんですよね。上級貴族だから立ち位置も近めだし。
でも常識は人一倍持ってる。
そんなレオノーレが大好きです。
そしてコルネリウス兄様なんだかんだいってお母様の恋物語読んでますよね。

お母様の恋物語といえば、ジルヴェスター様とフロレンツィア様がモデルのお話を読んでみたいです。ぜひぜひ。

本の続きも楽しみですし、公式アンソロジーもすごーく楽しみ。
私の大好きなもとなおこさんのまんがも入っているなんて素敵すぎます。

限定ペーパーのお話はオットーさん視点。
トゥーリの勘が冴えわたっています。トゥーリは最高のお姉ちゃんだなやっぱり!
そしてローゼマインを守るために相当の覚悟を決めているベンノさんが、やっぱり最高に格好良くて好きです。
まあカーリン自身は悪い娘さんじゃなさそうだし、結ばれて幸せになれるのならなっていただきたいですけれど。
トゥーリの気持ちも複雑ですね。
個人的にはベンノさんは、もし結婚するとしたら相手はマインだったんじゃないかな、と思ってる。そういうルートもいちおう。
マインは商才は確実にあるし、大店の奥方様だったら肉体労働もそんなにないだろうしやっていけたんじゃないかな、と思わなくもない。

そして追記以下にWeb版読了前提のネタばれメモを書き残してもいいでしょうか。
ご注意ください!!

その前に、この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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『本好きの下剋上』第四部Ⅱ~第五部少々 



今月に入ってからの私は、ひたすらこちらのシリーズを読み進めています。
現時点で書籍化されている最新部分に到達した後、Web版にも手を出してしまった。
今は第五部、残り90話ぐらいかな?

すごい勢いでだーっと読んでいるためその場その場でぐっときたポイントをいくつも取りこぼしていそうですが、それでも先を読み進めることを優先したい!ということで、ほんのメモ程度に感想を。
いや本当、第四部のラスト~第五部への衝撃の展開、それに伴ってローゼマイン達に生じたぴりっとした緊張感が、たまらないんですよ。
これは確かにフェルディナンド様格好いいです。心から納得しました。


この二週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪


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『本好きの下剋上』第三部~第四部Ⅰ 香月 美夜 




『本好きの下剋上』シリーズ、またすごい勢いで第三部一気読みしてしまいました。
こんなに一冊一冊が分厚くて読むとそれなりにエネルギーを使うのですが、なんか、途中でやめられない~!!
とりあえず現時点で読んだ第四部の一巻目まで、ネタばれあり感想メモを追記に収納していきます。


この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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『本好きの下剋上』第一部~第二部 香月 美夜 




本がとにかく大好きで大好きな女子大生が、大学図書館への就職目前に死んでしまって、異世界に転生。
そこでは彼女は下町で暮らしている病弱な幼女で、周囲には本なんて一冊もない。
しかし彼女はそんな状況からなんとか本を作りだそうと、材料集めから一からはじめて試行錯誤を重ねて紙を作り文字を覚え……周囲を巻き込み突っ走っていくおはなし。


とても人気作なWeb小説発の超大作ファンタジー小説。
実は一巻目を何年も前に買ってずっと積み本にしていたのですが、一巻目を読み切ったら、うん、面白くって。
二巻目を読んだら、また一層、面白くって。
三巻目を読んだら、さらに幾重にも、面白さが増してきて。泣いて。
……第一部完結した時点から途中でやめられなくなってきて、一冊一冊がかなりのぶ厚みのあるシリーズを、現時点で第二部まで計七冊ですか、ほぼ一気読みしてしまいました。
先週ブログ書いていなかったのは、このシリーズの続きをひたすら読んでいたからです。
しかし第二部まで読み終えて、そろそろネタばれ含みの感想メモをちょっと書き残しておきたくなってきたので、ようやくブログまでやってきた次第です。

なんだろう、やっぱりヒロインのマインの、本に対する情熱がすごすぎて。
周囲に未知の技術を振りまき大騒動を巻き起こしていく姿にひやひやしつつも、突っ走っていくその姿が、読んでいて何とも痛快で面白いです。
ほんっとうになんにもないところ、どころか周囲は誰も本自体を知らないところから、材料を探し道具を作って一から本を手作りしていく、その過程のひとつひとつの描写がていねいで難しすぎずすっと読みやすいのが、とても良いですね。
私も本好き図書館好き人間なので、ひとつひとつのステップに共感できるし、とってもワクワクして楽しいです。

マインはとにかく本狂いですが、このお話の面白さは本以外、衣食住の描写もまた、非常に充実していて読み応えがあるところにもあると思います。
異世界で実践、日本の家庭科!
魔法まじりの異世界の材料で試行錯誤して、下町のつましい暮らしの中から前世の知識を活用して生み出していくマインの創作物、これまたしだいに家族の手を離れて周囲に大騒動を巻き起こしつつ広まっていくのが、たのしい~!!
私はやっぱり美味しいものを食べるのも作るのも好きで興味があるので、食に関する部分が特に楽しいです。
蒸したお芋にバターやカトル・カール、天然酵母のパンやピザ、マイン流スープ、フルーツ洋酒漬けとクリームのクレープ、全部おいしそうだけれど、今まででいちばん気になるのはやはり、一巻目で登場した冬の不思議植物・パルゥのしぼりかすで工夫して作ったおやつ・パルゥケーキでした。
おからのケーキ?いもくりかぼちゃのほくほく甘い感じ?少しチーズケーキっぽさもある??……けして再現できないお菓子だけになんとも魅力的です。
マインのお姉ちゃんのトゥーリやお母さんがお裁縫のプロなのもあり、洋服やお洒落の描写も結構力が入っていて楽しい。女三人が楽し気にお洒落に工夫し手仕事をしている姿ってなんかいいですね。お父さんが持ちあげられて木を加工して娘に喜んでもらってデレデレしているのも微笑ましい。
住宅事情や下町、商人、神殿、貴族、それぞれの風俗やものの考え方等もきっちり書き分けられているのも面白いです。確かに衛生事情は現代日本から転生してきている身には辛いというのはよくわかる。
貴族が関わってくるにつれて語られてくる神話もギリシア神話や日本の神話っぽい部分もあり、面白いな。

そしてそして、このお話でなんといってもいいのが、マインとその家族の家族愛!!そしてマインの近所の同い年の少年・ルッツとの息ぴったりの相棒関係!!!
第三巻でマインを守るため、貴族相手に身体を張ったお父さんとお母さんの愛情と覚悟の強さに、胸をがつーんと打たれて泣けてきてしまった。
最初は突然できた新しい家族を受け入れられなかったマインが、徐々に両親と姉をかけがえのない大切な存在としていく様が、自然な感じで描かれていて。本狂いではあるものの家族への愛情はまったく別で大切な順位を間違えないマインの姿が、いい。
家族の他に、大工の末息子ながら旅商人に憧れを持っていたルッツは、マインの最大の理解者であり、本作りの相棒であり、すべてを分かち合えるお互いが最大の味方。よくここまでマインの突飛な行動に辛抱強く付き合えるなルッツ……特に最初は感心するしかありませんでした。あれか、多分最初の内はパルウケーキでの餌付けですね(笑)。
びっくりするほど虚弱なマインの完璧なペースメーカーをしているところもすごい!自分の商人への夢を諦めずに、マインに助けられてついに実行に移して現在進行形で頑張っている姿もとてもいいです。彼の成長っぷりを見守るのは、ときに滅茶苦茶なマインのストーリーの中で癒しといいますか、とても微笑ましく良いものです。

商魂たくましい若手商人ベンノさん、片腕マルクさん、コリンナさんとオットーさん夫婦、ギルド長の孫娘フリーダ、色々魅力的な脇キャラがいっぱいいっぱいいまして、みんな好きだ~!!!特にマインに振り回され続けながら彼女の保護のため裏で幾重にも手を回してきていたベンノさんには恐れ入るしかありません。でも彼も苦労しながらもなかなか楽しそうなのですよね。ふふふ。

読んでいて、もし本がなかったら、家族を失ってしまったら、ときどき自分自身になぞらえて考えずにはいられない。
あまりに緻密に異世界での生活のありようが描かれているので。ね。初期のマインのちょっと周囲を考えてないところも、私自身実際こうなったらマインみたいになるような気がするし、責められないよなあ。
むしろ寝込んでばかりの家族の役立たずポジションから、ちょっとずつ前向きになり工夫を凝らして家族に認められ着実にこの世界で生きることをはじめたマインの姿は、とても尊い。

では追記以下に、ちょっとだけネタばれ含みの語りをさせてくださいませ。
第二部 神殿の巫女見習いの四巻目までで。


ここ二週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪


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『青薔薇伯爵と男装の執事 番外篇~完璧な大団円、しかしてその後の百花繚乱は~』和泉 統子 




『青薔薇伯爵と男装の執事』シリーズ番外編集。
青伯爵家が貧乏であった頃の「聖ブリードの日」のひとこま、アンとアッシュの結婚が決まった際の使用人たち視点のお話、そしてアンとアッシュの初夜周辺のロマンスなど収録。

『青薔薇伯爵と男装の執事』の待望の番外編集!
私このシリーズ本当に好きで好きで、番外編が収録されると聞き雑誌の小説Wings を初購入して過去の号も取り寄せてしまったほど好きでして。
今回完結後の番外編集が単行本のかたちで出ることになって、書きおろしのお話もたっぷり読めて、幸せいっぱいです。
毎度ながら雲屋ゆきおさんの表紙のカラーイラストが麗しくて素敵すぎて、まさに眼福。
幸せそうに寄り添うアッシュとアンのふたりを眺めているだけで私も幸せ~!
そしてそして表紙裏側には、サイモンとオリーブ様がいらっしゃるではありませんか!仲睦まじい姿にこちらも心の中できゃーきゃー叫んでしまいました(笑)。黄色のドレスが似合うオリーブ様が素敵。
カラー口絵のシドニーが焼き上げたクッキーを囲んでいる使用人組のイラストも微笑ましくて大好きです。
薔薇のイラストと紺色の見返しで上品に作られている本が相変わらず素敵です。文庫に比べるとお値段ははるのですが、このシリーズに関してはやはりそれだけの価値がある!と私は思っています。

なにかとネタばれ要素が多いお話だと思いますので(笑)、以下の感想は追記の方に入れることにいたしますね。
とにかく好きだ~!という気持ちを勢いのままつづっただけでまとまりがなく非常に読みづらいのでご了承ください(笑)。


その前に昨日それぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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