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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴』荻原 規子 




宗田真響視点のスケート宿泊実習で起こったあれこれのお話『氷の靴 ガラスの靴』、および相楽深行視点の短編を三本収録した、『RDG』シリーズのスピンオフ集。


荻原規子さんの『RDG』シリーズの新作、例によって大切にとっておきすぎて寝かせてしまっていたのですが、ようやく手に取って読了。
荻原さん作品やシリーズを愛する皆さまは、もうとっくの昔に読まれていて、今さら私がどうこうつけたすまでもないよな~と思っていたのですが、私の想像以上に楽しめた素敵な一冊だったので、簡単に感想をつづってみようと思います。

主人公が、自分の未熟さに悩み足掻きながら仲間と絆をはぐくみ恋をして成長してゆく、荻原さん青春もの小説の醍醐味を味わえて、大満足。
安定したファンタジー世界と洗練されている文章や日本語のことばひとつひとつも愛おしいです。
特に私は、賢くてしっかり者のヒロインが頑張るお話が大好物でしてね!(笑)
真響さんのお話は、ずっと読んでみたいなと思っていたのです。願いが叶ってとても嬉しい。
あと深行くん主役の短編もそれぞれはあっさりしたお話でしたが、良かった。
全体を通して、真響さんと深行くんの主にふたりの視点から、このシリーズの世界を見通している一冊でしたでしょうか。
泉水子ちゃんも真夏くんも真澄くんも高柳氏も、主要メンバーみんな頑張っていて、愛おしい世界でした。

最初の深行くん主役短編三本、時間と舞台が移るにつれ泉水子ちゃんへの気持ちや接し方がゆるやかに変わっていってる深行くんが、読んでいて楽しかったです。
どこの場所でも如才なくふるまえる彼ですが、それでも普通の男の子で、彼なりに色々考えてたんだな、と。
中等部時代の深行くんと真響さんの邂逅もちょっと面白かった。

そして『氷の靴 ガラスの靴』というサブタイトルでもある響きが、いい感じにひんやりと涼し気で、この猛暑の中で読むには、まさにぴったりでした!!
スケート場という舞台もひんやりしているし、物語の中を流れる清涼な空気も肌で感じられるというか、読んでいて心地が良かったです。

しかし真響さんは、泉水子ちゃんのことが本当に大好きですねえ~。
女の子同士が仲良くしている様は読んでいて和むし楽しくなってきます。恋の打ち明け話がかわいい。
泉水子ちゃん大好きなあまり、深行くんに微妙な敵意を抱いている真響さんも、かわいかった(笑)。
そんな彼とスケート場で共同戦線をはる真響さんがさすがです。

真夏くんのおおらかで野性的で人の良いところも相変わらずで、読んでいてほっと和みました。
真澄くんのことや色々なものを抱えているけれど、やはり宗田家の三姉弟が、私はとても好きです。
宗田家の思惑も出てきたりして、おだやかならなかったですが。
克己さんの言葉に少しぐらっときた真響さんにははらはらしました。
結果とんでもない事態になってしまったわけですが、チーム姫神のみんなが当然のように姉弟のために頑張って体をはっていて、じんわり胸が熱くなりました。特に深行くんの真響さんへの叱咤が印象的でした。
深行くんと手をつないでスケートする泉水子ちゃんという図がとても好きです。
その前の場面で真夏くんとスケート特訓する泉水子ちゃんの場面もいい。相変わらず真夏くんは言葉にせずとも分かっているなあ。
おじいちゃんとの最後の場面があって、ここもとても良かったです。

泉水子ちゃんと深行くんの仲が真響さんでなくてもちょっと気になるところですが、少し吹っ切れたような泉水子ちゃんの覚悟と深行くんとの約束が、私の胸にも響きました。
女の子の恋の打ち明け話ってやっぱり大好き。
そしてココアで照れまくるふたりがやっぱりとても変わらしくて、このカップルやっぱり大好きです。
いつまでも仲睦まじくあってほしい。

バレンタインのちょっとしたエピソードも季節ネタで良かったです。
泉水子ちゃんの義理チョコをあげる相手が確かに人外ばかりで彼女らしい。その後深行くんと過ごしたバレンタインの様子もちょっとのぞいてみたかったです。
そして真響さん自身にも、ほんのりと恋の気配が。
彼女にはぜひ将来良い恋をして幸せになってほしいので、相手のひとにも頑張ってほしい。色々。

読んでからちょっと間があいてしまったので書きたかったことをだいぶ忘れてしまって悔しいですが、とにかく、良い読書でした。
荻原規子さん作品はいくつになっても愛おしくて大好きです。


ここ一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

カテゴリ: 荻原規子さん

タグ: 荻原規子