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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『恋のドレスと白のカーテン』おまけ感想 

『恋のドレスと白のカーテン』発売日から一週間、いまだに再読しつつはうっとりひたっているfallcloverです。こんばんは(笑)。
表紙も日常でふと目につくたびに見惚れてしまいます。幸せいっぱい。

私の例の長々しい語り感想(→こちら)も、読んでくださった方が予想以上に……うわあ、びっくりです(笑)。嬉しいです。

さて今日のこの記事は、本体の感想の最後にちらりと書いたように、私のお気に入りの名シーン・名台詞集、笑ってしまった場所への突っ込み集というかそんな感じのものです。
いつもながらにしつこくてすみません…。
この巻は本当、ありとあらゆるところが切り取って永久保存しておきたい素敵なシーンばかりで……(特に最後の章!)、選ぶのに困ってしまいました(笑)。
本体の感想でふれた部分は適当に省略しつつ、まあこんな感じで書いてみました。
もしかしたら、後からどうしてもここも!とか言って、こっそりつけたすかもしれない(笑)。

ネタばれ大丈夫な方で読んでも良いよーと言ってくださる方、追記よりどうぞ♪


パメラ・ギャロップ夫人は、とても幸せそうだった、と……アントニーはセンチメンタルな筆致で書いていた。
……結婚したからには、アントニーがパメラの心配をする必要はないだろうが。
シャーロックはアントニーに同調する気になれず、事務的に手紙を読み終わるとさっさと引きだしにしまった。 (24頁)

――こんなに尽くしてくれてるアントニーに……シャーロックひどい(笑)。
いや、センチメンタルって、この書かれ方だとアントニーも妙に面白いというか、かわいくはあるんですが……(笑)。


わたしが彼を幸せにする。
それがたとえ、何かを壊すことになっても。 (48頁)

――こうと決めたらけして揺るがない、クリスの覚悟が静かに胸にせまります。


「わたくしたちに何かできることがあるなら、言ってくださいな。アルフの言い方は強すぎるけれど、わたくしたちは、あなたの幸せのことも考えているのよ。あなたはたったひとりなんですもの」
「ひとりじゃありません、ソフィアさま」
クリスが答えると、ソフィアはほほえんだ。 (62頁)

――この場面のクリスとソフィアさまの会話はどれもとても好きなのですが、特にこの「ひとりじゃありません」というクリスの言葉と、それを受けてのソフィアさまのほほえみが、好きです。
そして本体の感想にも書きましたが、「愛を杖にして、何かを乗り越えようとしている」という表現がすごく素敵で、何度もかみしめたくなります。
私もそんな強さを持って生きられる人になりたい。


「わたしはあなたを愛しています。ずっと愛し続けていいと言ってください。」
……ばかだな、あたりまえだろ。
シャーロックはクリスの文字をいとおしむように眺めながら、ほほえんだ。 (80頁)

――ああここもう本当に好きです。念願のクリスからのラブレターを受け取った、シャーロックのクリスへの愛情が読んでいていとしすぎる。
クリスのおねだりもかわいらしくてとてもいいです。


「きみがどれだけ俺を優先してくれるか、あらためて話し合おうか。夜にでも」
「シャーリー……わたし、とてもあなたのことが好き」
クリスは唐突に言った。どうしても言いたくなったのだ。
「し、知ってるよ」
唐突すぎたらしい。シャーロックは少しだけ、彼らしくもなくうろたえて、どぎまぎしたように手を離した。 (126頁)

――無意識のうちにシャーロックをあしらっているクリスがすごいです(笑)。
クリスってときどき本当に直球なんですよねー。素直な彼女がとってもかわいくって、最強です♪


「そんなのは覚えてない。俺はどうでもいいことで泣いたりしなかったさ」
「ううん。……きっと泣き虫だったわ」
「……なんで」
「伝えたいことが、たくさんあるから。――わたし、小さいあなただったら、愛せるかもしれない」
「小さい俺とか、気味が悪い」
クリスがマークを見ながら、ずっと頭から離れないことを考えているというのに、シャーロックはこの話を打ち切りたいようだった。 (133頁)

――クリスが一生懸命良いこと言ってるのに……シャーロックの本当に嫌そうーなひとことで、思いっきり吹き出してしまったよ(笑)。


リンダは、嬉しそうだった。自分がクリスのために役にたつことができて。 (143頁)

――リンダって、愛する人が自分を必要としてくれるのがなにより嬉しくて、ひたすらそのために生きてきた女性なのかなあ、と色々昔を振り返って思ったりしたのでした。
ヒューをひたすら愛するあまりにクリスを放っていたのは、彼女の愛し方が不器用なゆえ、だったのかなあ。……いや、娘のクリスにとってみたらその母の生き方はあんまりですが。
色々あったクリスとリンダの母娘も、最終的におだやかに落ちついた感じで、なんだかほっとしたシーンでした。


「その、いろんな人って」
「男性だけど、結婚している人だと思うわ」
クリスはすばやく付け加えた。 (145頁)

――嫉妬深いシャーロックのあしらい方を着実に身につけつつあるクリス(笑)。


「そんな!顔はおにいさまの最大の美点ですのに!」 (174頁)

――リルちゃん、そんな、容赦なさすぎる……!!(大笑)


パメラの手は少し荒れて、固くなっていた。クリスとはまた違う傷みかただ。
イアンが戦地で患者を優先して、妻への気づかいをあとまわしにしているのなら、注意してやらなくてはいけない、と思う。パメラの友人として。 (179頁)

――シャーロックのパメラへの友情って、すごく好きで良いなとずっと思ってきました。
シャーロックってとりわけ、友人として、家族として付き合うなら素晴らしくいい人だと思うのです。


澄んだ瞳は、ランベスの深い森のようにも思えた。
辛いことも、忘れたいことも、これからなすべきことも、すべての決意を吸い込んで、ふところで深く抱いてくれる。
「――幸せになるわ」
シャーロックを見つめて、クリスは言った。
「なるかな?」
クリスはうなずいて、シャーロックの腕をそっと取った。
「愛し合っているから」
仕立屋ミス・クリスティンの言葉は、恋の魔法だ。 (193頁)

――何度読んでも優しくて美しくて愛に満ち溢れていて、目がうるんでしまう場面です。大好き!!


「でも、本国に戻ってくるときにはフロックコートを着てって言ったでしょ、イアン。どこにも入れてもらえないわよ」
「あなたがいないと、どこに何があるんだか」 (213頁)

――すっかり様変わりしてしまったらしいイアン先生ですが、このやりとりの部分は、昔のイアン先生とパメラそのまま、と言う感じが伝わってきて、読んでいてなんだかほっとしてあたたかくなりました♪


シャーロックから正式に頼まれたわけではないが、もう来るなと言われるまでは専属の従僕のつもりである。
アントニーはシャーロックを見込んでいるのである。ただしクリスに捨てられなければだが。 (214頁)

――最後のつけたしに大笑いしてしまいました本当。
さすがアントニー。真理ですよねやっぱり!!何気に他の誰より容赦ない気がします(笑)。


「……氷の男がついに溶けた、とかなんとか」
シャーロックは苦笑した。
「その名称は返上しているんだ。俺の牢屋は暖かすぎてね」
「入る前に溶けてるくせによく言うわよ」 (229頁)

――思いっきりのろけるシャーリーにまず吹き出して、間髪いれずに続くコーネリアのつっこみがまた冴えててその通りすぎて、ああもう本当に笑える……!


「あれは、結婚したら相当の美女になる。俺が保証する。この幸せものめ」 (230頁)

――ビアードに保証されるとなんだか本当にその通りなんだろうなと思えます(笑)。
言われるまでもなくクリスはもう最高の美女だと思いますが!(笑)


「大丈夫よ、クリス」
パメラはクリスをしっかりと見て、言った。
クリスからベールを受け取り、いちばんきれいな青い花を一本選び出して、ていねいに髪に挿す。
「大丈夫よ、不安になることないわ。あんたにはシャーリーがいるのよ」 (241頁)

――パメラが、シャーロックのことを、クリスのパートナーとしてもう完全に信頼しているのが伝わってきて、これまでのお話を思い返すと改めて感激でうるうるしてきます。
青い花にもしっかり出番があるのが良いな。姿はなくとも、祝福を静かに確かに感じます。


「……ろ、『薔薇色』のドレスは、恋のドレスじゃないんじゃなかったのか」
頭に一瞬のうちにかけめぐった思考は、口に出すことができなかった。シャーロックは、かろうじて思いついたことを口走った。
「……なにわけのわかんないこと言ってるのよ、あんたは」
付き添い人のパメラがシャーロックに目をやり、呆れたようにつぶやいた。 (246頁)

――ああ、シャーロックとパメラのやりとりは、やっぱりこうじゃなくっちゃ(笑)。
最後の最後に変わらないやりとりが読めて、いかにもこのふたりらしくって、最高でした♪


「私が長生きするしかない。なにもかも、見届けるまでは死ねない」
「そうね。あと百八年くらい」
ソフィアはなめらかに答えた。 (252頁)

――ソフィアさんその数字にどういう意味があるんでしょう……?考えたんですが全然分からないです(笑)。やっぱり煩悩?え、イギリスですよね?(笑)


アントニーはほかの人に渡るまえにいちばん分厚い一切れを皿に載せ、うやうやしいともいえる手つきで、シャーロックのもとへ持ってきた。
シャーロックはおそるおそる、ローストビーフを食べた。
「おいしい?シャーリー」
「ああ」 (255頁)

――シリーズ27巻分を経て(!)、ついに、ついにのローストビーフ。
アントニーの感慨もひとしおでしょう。
そしておいしい?とたずねるクリスがかわいいです♪


そして、この一瞬が、永遠になる。 (255頁)

――このシリーズのお話って、この「一瞬が永遠になる」という意味の表現が、重要な場面でたびたび出てきて、それが印象深く心に残っているものが多いのですが。
(ちなみに一番印象に残っているのは、『追憶の糸』の最後の章のクリスのモノローグ「ふっと浮かんだその考えは、くちづけに似ていた。刹那が永遠になる。」です。あそこは読み返すたびラストの急降下展開への予感を感じてふるえがきます……汗)
最後の最後に、これ以上ないほどに確かな、幸せな未来への余韻として使われていて、なんだかもう、この一文だけで新たな涙がじわじわときます。
私がとても好きなこのシリーズの特徴、さりげなくもていねいに意味が込められた美しい文章が、ここにきてまで素敵すぎです♪
いいなあ、もう幸せだなあ!!

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カテゴリ: 『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』シリーズ

タグ: ヴィクトリアン・ローズ・テーラー  青木祐子 

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