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『アイリスの剣 第1巻/第2巻』小田 マキ 

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舞台は、魔法の色濃い世界・エリアスルートの漆国アイリス。
病弱な兄のかわりにフカッシャー公爵家を継ぐため、両親の意のままに、男として生きてきたブルーデンス。
彼女はブルースの名でアイリス騎士団の中でも誉れ高い精鋭部隊の副隊長を務め、その有能さと人柄で皆に慕われていた。
しかし思いがけず弟が生まれ、彼に当主の座を譲ることになる。
彼女に両親が次につきつけたのは、女の姿に戻り、元上官・フォーサイスのもとへ間諜として嫁ぐことだった。
フカッシャー家に劣らぬ名門・ダグリード家に迎え入れられたブルーデンスだが、信頼厚かった副隊長を失ったばかりのフォーサイスは、彼に酷似しているブルーデンスに疑いの視線を向けて冷たくあたり……。

最近ネットで存在を知って読んでみた、異世界ファンタジー恋愛もの小説。
もとはweb小説のようです。
私は二巻目まで一気読みしたので、以下の感想も二巻分まとまってしまっています…。

あらすじや設定に心惹かれたのと、一巻目の表紙イラストがきれいだったのとで、手に取って読みはじめてみました。
確かにネット小説っぽいかなあと、読んでいて思いました。設定とか文章とか。
もともと異世界ファンタジーのカタカナ語が得意でない私、世界観や時間の流れのずれや、ややこしくていまいち理解できない部分は、雰囲気でさらさらっと読み飛ばしちゃいました(笑)。

でも、面白かったんです!とても私好みのお話でした。
理解できていないところはまあそのままおいといて(笑)、全体のストーリーは勢いがあって面白くて、ぐいぐいと一気読みしてしまいました。
これはなんといっても、ヒロイン・ブルーデンスが非常に私好みのヒロイン、というのが大きかったです。
健気で真面目で心優しい薄幸の美人さんヒロインは良いですねー素敵ですねー。男装の麗人と言うのも王道ながらにとてもときめきポイントです。(本編では男装している彼女はそんなに出てこなかったですが…。)
こんなにいい娘さんなのにどこまでも幸薄くて、両親や婚約者から辛い仕打ちをうけつつも、けして人を責めず、愛する人のために控えめに微笑んですべてを耐え抜く彼女、どうか幸せになって……!と読んでいて真剣に感情移入してしまいました。

嫁ぎ先が、かつて苦楽を共に分かち合っていた元上司……なんて設定も、とても美味しいじゃありませんか(笑)。
女嫌いかつ間諜の疑いを抱いていたフォーサイスははじめは本気で冷たくて、ブルーデンスがかわいそうでなりませんでした。無意識に彼女にとらわれているのに、彼はブルーデンスの正体に全然気づかないので、もどかしいことこの上なかったです。
もっとも、彼の妹や母親たちは、最初の内から彼女の善良さを見てくれていて優しく接してくれていたので、良かったです。
全身でおねえさま大好き!という気持ちが常にばしばし伝わってくるファティマちゃん、かわいいなあ。いいこだなあ。和みます…(笑)。
エルロージュお母さまもデリスも執事兄弟もそれぞれ素敵。イーノックさん格好良いです!

フォーサイスも、二巻目からははじめの内の姿が別人のようにブルーデンスに優しくなって、恋心をもてあましたりでかわいくなってきて(笑)、にこにこしました。
なのにブルーデンスはこれまでの辛いことや罪悪感やで心を閉ざしてしまっていて、なかなか互いの想いは通じなくって、もどかしく読んでいましたが…、まさかあんなところにまで迎えに行く展開になるとは思いませんでした(笑)。なんてスケールの大きい……愛ですね!

すべて終わったあと、ブルーデンスの正体が仲間の隊員たちにも明かされて、そしてフォーサイスとブルーデンスがまるで別人のようにラブラブしていた二巻目の最後あたりのあそこのシーンが、何度読んでも楽しくてとても良いです。
雷龍隊の隊員さんたち、愉快だなあ。もっと彼らのことも色々読んでみたかったな。
兄と妹でブルーデンスを取り合ってるのにも和みますよ。
二巻目のラストでようやく自分の幸せをつかめた感のあるブルーデンス、本当に良かったです。満足。
確かに、どこまでも後ろ向きで自分に自信が持てないブルーデンスには、このフォーサイスくらい強引な感じがちょうどいいのだと思います。きっと。(しかし本当に変わりすぎでしょう色々……。苦笑。)

脇役陣もキャラが立っているひとが多くて、楽しめました。
魔術師ヒラルダ、何から何まで謎なお人……でもブルーデンスには一貫して優しかったから、そして彼にやきもちを焼くフォーサイスが面白かったから、まあいいや(笑)。
強烈な個性も口調も慣れるとなんというか味ですね。
あと、フォーサイスの女嫌いの要因を作った、希代の悪女・ゴーシャ。
ゴーシャはどこまでいってもゴーシャで、もういっそ清々しかったです(笑)。
ちらりとしか出てこなかったけれど、サスキア王妃様も格好良かったなあ!

ラブロマンスと並行して進んでいくアイリスの国内の陰謀劇は、かなり血なまぐさいものがありました。
魔術のあれこれは私、正直理解できていない部分の方が多いのですが、うわあ、読めば読むほど怖いよ…。背筋が寒くなりました。
フカッシャー家のご両親がやっていることが本気で怖い。
ブルーデンスを助けに乗りこんできたフォーサイスにティルディアが嘘の演技をするシーンには特に怒りを覚えました……なんて母親なの。

このお話、読んでいて独特の艶っぽさというかしっとり濃密な雰囲気があって、いつも私が読んでいる少女小説より少し大人びた感じで、そのさじ加減が私好みで、読んでいてとても良かったです。慣れるとくせになります。
大人びているのは、主役カップルの年齢が高めだからということもあるのかな。
ヒロインのブルーデンスがどこまでも純情ないいこなので、バランス取れていたのかな。
挿絵がまたお話の雰囲気にとてもよく合っていて素敵だと思うのです。
ふんわり繊細な美しさがあって、そこはかとない色気もあって、たまらない(笑)。男性陣も色っぽくて格好良いです。
一巻目の表紙のカラーイラストと舞踏会のシーンのふたりの挿絵、二巻目の挿絵の最後のふたつのシーンが特に好きです。ブルーデンス美人すぎる~!ドレス姿も良いけれど、軍服姿も凛々しくてとても良いです。
髪型も丁寧に描かれていて素敵。
かわいい女の子好きの私としては、ファティマちゃんの挿絵ももう少し見てみたかったな。

この続き、三巻目も夏に発売決定ということで、楽しみです。
ま、主役カップルはもう十分幸せそうですが……ラブラブな様子が読めると良いな(笑)。

二巻目まで読んだ後で、ネット上の番外編も、読ませていただきました。(Solitary
本編からは考えられないその後のラブラブ話に、最初読んだ時は撃沈しました……お幸せそうで何より。
お酒の思い出話が好きでした。ブルース最強だな……。
ブルースの副官時代のお話も面白そうなので、もっと読んでみたいな、とか思いました。
お馬さん視点のお話も面白かった。
ファティマちゃんとチェイスのその後の進展も気になります。
期間限定の番外編も読むことができて、運が良かったです。


ここ数日の間にそれぞれの記事に拍手下さった方々、どうもありがとうございました♪
コメントもありがとうございました!返信もう少々お待ち下さい…。

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カテゴリ: ファンタジー(西洋風)

タグ: 小田マキ 

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