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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『みをつくし献立帖』高田 郁 

みをつくし献立帖 (ハルキ文庫 た 19-9 時代小説文庫)みをつくし献立帖 (ハルキ文庫 た 19-9 時代小説文庫)
(2012/05/15)
高田 郁

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『みをつくし料理帖』シリーズのレシピ集。
本編未紹介のレシピと書きおろしエッセイを取り混ぜつつ、最後に澪と野江の幼き日のエピソードの書きおろし短編『貝寄風』も収録。


『みをつくし料理帖』シリーズ、出てくる食べ物がどれもこれも美味しそうで、レシピ集があればいいのになあと前々から思っていました。今回こうして実物を手にすることができて、嬉しいです♪
書店へ行って探してみると、実物の本は通常の文庫本サイズ。
レシピ本だから大きめの本になるのかなと思っていたのでちょっと意外な感じでしたが、個人的にはマルです。
中にも書かれていたように、シリーズの本と同じ所にそろえて保管できるんですよね。お値段がひかえめなのも正直ありがたい(笑)。

表紙の色使いが春らしく優しい感じでとてもいいですねえ。中身にぴったり。
短篇集の扉の部分のカラーイラストもいいです。大好きです。

さっそく中身を読んでいくと、カラー写真のお料理の数々と本編未収録のお料理のレシピ、高田さんのシリーズにまつわるミニエッセイが、交互に書きつづられているスタイル。
読み物としてはさくさくあっという間に読めてしまいました。

お料理のレシピ、まずはすべてカラーのお写真が本当にきれいだなあと感心してしまいました。盛り付けもそれぞれていねいに気配りがされていて。雰囲気が優しい。
忍び瓜とか牡蠣の宝船とかひとくち宝珠とか、文章を読んでいるだけでは実物のかたちをいまいちイメージしきれなかったお料理の写真が、特に嬉しかったです。
金柑の橙色がきれいですねえ!
ふっくり煮あがった鯛も素敵。

私、「里芋の黒胡麻あん」のレシピを一番知りたいなあと思っていたので、今回願いがかなって良かったです。
あいにく里芋が美味しい季節からは外れてしまった感じですが……また試してみたいです。
最初に載っていた「はてなの飯」も美味しそうだなあ。これはこれからの季節にぴったりかな(笑)。
予想以上に、シンプルで作りやすそうなレシピが多め。

エッセイも、短いものばかりでしたがそれぞれ興味深いものばかりで、楽しめました。
中でも清右衛門先生が「あのひと」だったとは……思いつきもしませんでした。びっくり仰天(笑)。
って、名前と作品のあらすじしか知らないんですけどねー。昔子ども向けの本で読もうとしたことはあるんですが、最初の部分だけ読んであとは止まっています…。
つる家の間取図とかも良かったです!
忍び瓜の誕生秘話、病院食ってやっぱり美味しいものは美味しいのね…とか。
「つる家」とお父様のエピソードにしんみりしたり。
優しく心温まるエピソードの数々、読んでいてほっこりしました。

そしてレシピ集で読めるとは予想していなかった、シリーズの書きおろし短編も。わあ、嬉しい!
『貝寄風(かいよせ)』、澪と野江の幸せだった幼い日のエピソードでした。
澪と野江の友情が、とっても素敵でした。なにげない育ちの違いに切なくなったりもしましたが、それ以上にふたりの少女の友情が強く貴くて、胸がいっぱいになりました。ああ、ふたりとも、いいこだなあ!
野江の頷き方がかわいらしくてお気に入りです~。
澪と野江が、何年も生き別れになっても、幼き日の友情をあそこまで大切にし続けているの、あらためて納得してしまいました。
ひな祭りの季節で、出てくる品々華やいだ雰囲気も良かったです。三姉妹の晴れ着や豪華な貝や、落雁や粟おこしや、素敵です。
ことばの響きも優しい。ふたりのお国ことばは、私の住んでいる三重で昔から使っていることばにも近くて、勝手に親しみがわいてしまいます。

あとがきを読んでいて、『みをつくし』本編にも出てきたような出来事が、実際にもこんな風にあったとは……いやはや。

個人的には待望のレシピ集、読み物としても予想以上にこうして楽しめて、満足です!
というか、読み物としてだけでも十分楽しかったです(笑)。
そうですね、このレシピ集にレシピが載っているものではないですが、もうそろそろきゅうりが美味しい季節になることですし、私はますます「忍び瓜」を作ってみたくなりました。

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カテゴリ: 歴史もの

タグ: 高田郁 

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