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『反逆の花嫁』鮎川 はぎの 

反逆の花嫁 (ルルル文庫)反逆の花嫁 (ルルル文庫)
(2012/04/26)
鮎川 はぎの

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レグルスの王女ジークリンデは、父王の再婚で王宮での居場所をなくし、神の花嫁「聖剣の巫女」となるべく聖地へと渡った。
巫女仲間との聖地での生活に、はじめて自分の居場所を見だしたジークリンデ。
しかし故郷レグルスで政変が起こり、ジークリンデは新しい王の息子・ディーハルトの婚約者となるべく連れ戻されてしまう。
強引なやり口で自分たちを攫ったディーハルトたちに、ジークリンデはけして心を許すまいと誓うのだが――。


『横柄巫女と宰相陛下』『グリセルダ』シリーズの鮎川はぎのさんの、新作読み切り。
あらすじや登場人物紹介をぱらぱら読んでいるとどうも『横柄巫女』シリーズとのつながりが多いみたいで、これは面白そうだなーと思い、手にとってみました。

今回のお話の舞台は、レグルス王国&千一星教の総本山・聖地。
『横柄巫女と宰相陛下』シリーズの前の時代のようです。若かりし頃のマーサがいる!そろばん持ってる!(笑)

実際に読み始めていると、思っていたより甘くなかったというか、終始殺伐とした雰囲気が(笑)。そういえば、鮎川さんの作品ってこんな感じだったかな。
でも面白かったです。基本的には、素直な純愛もの少女小説でした。
最後まで読んで、もう一度最初の場面に戻ってみると、ふたりの姿に感慨深くとても幸せな気分になれました。

ジークリンデは好きなタイプのヒロインです。うるわしい笑顔の裏で策略を巡らせているしたたかな彼女の姿に惚れ惚れ。
ねぎししょうこさんの挿絵の高貴な王女さまそのものの外見と、聖地育ちの巫女独特の質素な価値観・かためのしゃべり方とのギャップも好印象でした。なんだかキルテを思い出すなあ。
腹黒といいつつも根はとても仲間思いで、自分を慕う侍女のカリンのために危険をおかしても頑張ってて、いいお姫様だ……。
お相手のディーハルトも、初登場時はとても好きになれませんでしたが、なんだかんだでジークリンデを気遣う様子がちらちら垣間見えて、本当の意味で民と共に汗を流している姿は、好感が持てました。
警戒を解くことは難しくても、ほんの少し、少しずつ距離を縮めていくふたりの様子に、にこにこ。
ラストの黒幕の正体は予想外に黒かったですが……それだけにディーハルトの真摯な想いが伝わってきて、良かったな。

何よりジークリンデにカリンにマーサにニア、巫女仲間の女の子たちの友情が、聖地を離れてからも最後までしっかり揺るがなくて、これがとても良かったです。女の子の友情もの大好きです。
はじめの場面の聖地でのきゃいきゃい楽しそうな様子が良かったなあ。ジークリンデをお姉さまと慕うニアちゃんと主を崇拝しているカリンのバトルが楽しい。真っ直ぐいさましいマーサとしとやかでめんどくさがりお姫様のジークリンデの友情も良い!
聖地を無理やり連れだされてからも、ジークリンデにちゃっかりついてきてしまった考えなしの他国の王女さま・ニアちゃん効果で、殺伐としたお話がだいぶ和んで微笑ましく読めました。
空気読まなさ加減はちょっとリリィ様を思わせるものがありました。いや、ニアちゃんの方がよほど普通でしたけど(笑)。これがイラスト効果?
ラストのジークリンデとマーサの友情にしんみりしました。ニアやディーハルトの台詞も良かった。

それにしても、マーサは最初からノトちゃんの師匠のマーサ、とわかってたのですが、まさかあの子が、後のあの方だったとは。全く気づきませんでした。こんなのどかな時代が彼女にもあったのですねえ。
横柄巫女シリーズ、細かい部分はうろ覚えになってるのであまり語れませんが……。

そして書かれていなかったような気がするけれど(私が読み飛ばしたのでなければ)、カリンって本当の意味で「聖剣の巫女」になってたのかしら。
レグルス王国が後にちゃんと繁栄した……と書かれてるところをみると、なれていたのかもしれないな、そうだといいな、と私は思いました。
結婚式のシーンのカリンとジークリンデのふたりが好きでしたよ。

ねぎししょうこさんのイラストもお話に合っていてとても良かったです。
ねぎしさん効果で、なんだか清家未森さんの『身代わり伯爵』シリーズっぽいイメージで読んでいた私。可愛くて性格がユニークな(笑)お姫様たちの友情も、身代わり伯爵シリーズっぽいんですよね。
ジークリンデの美貌もいいし、ニアちゃんとカリンが髪型まで可愛くって!

息子があんなに成長した後になっても仲睦まじい様子のふたりの姿に和みます。お幸せに。
関係無いですが、私チェンバロが好きで憧れているので、ジークリンデはその意味でも好印象でした。


一昨日と昨日にそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: ルルル文庫

タグ: 鮎川はぎの 

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