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『アンの想い出の日々 上巻 赤毛のアン・シリーズ11』ルーシー・モード・モンゴメリ 

アンの想い出の日々(上): 赤毛のアン・シリーズ11 (新潮文庫)アンの想い出の日々(上): 赤毛のアン・シリーズ11 (新潮文庫)
(2012/10/29)
ルーシー・モード モンゴメリ

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カナダのプリンスエドワード島を舞台につづられ、長年にわたり世界中で愛されてきたモンゴメリの名作少女小説『赤毛のアン』。
実はこのシリーズには、今まで一般に知られていなかった最終巻が存在しており、モンゴメリの死の当日に、何者かによって出版社に持ち込まれていた。
しかしこの最終巻は本国のカナダでも、これまで部分的にしか刊行されないままになっていた。
『アン』誕生100週年を機に、詩、短編、ブライス家の語らいなど新原稿を含む、作者が望んだ形に復元された完全版が、待望の邦訳。


中学生の頃に母の影響で読み始めてはまり、つい最近も含めてこれまで何度か読み返してきた『赤毛のアン』シリーズ。
私が生まれる何十年も前に(一応)終わっていたシリーズ、まさか、今になって新刊が読めるなんて、夢にも思っていませんでしたよ。びっくりですよ(笑)。
本屋さんに上下巻平積みされているのを発見して、なんだかとっさにどうしたらいいのか分からなくなり、意味もなく周囲をうろうろしてしまいました(笑)。

それぞれ分厚い上下巻を二冊お買い上げし、さてどこから読むべきか……少し悩んで、上巻の最後のモンゴメリ研究家?のエパリー氏の「作品によせて」をさらっと流し読みして、それから上巻の最初から順番通りに読んでいきました。
ボリュームがある本を切れ切れに読んでいたのでかなり時間がかかりましたが、基本的に短編形式だったので、それほど問題はなく読みやすかったです。
そして昨日ようやく上巻読み終えました。ものすごい達成感、充実感(笑)。
ああやっぱり、『アン・シリーズ』はいつ読んでもいいなあ。大好きです!!

下巻まで読んで一旦落ち着いてからブログで感想書こうかとも思ったのですが、まあ最近の私は時間が限られているしそもそもそんなにまとまった感想など書けないしで、今の時点で、自分の心のままに語ってみようと思います。
中途半端にネタばれしている気がするので、以下一応お気をつけ下さい。


基本的な構成は、アンの周囲の人たちが主役の短編、アンが書いたという設定の詩、それに関連してのブライス家の人々の語らい、これらが交互につづられていく感じでした。
短編集ということで、『アンの友達』『アンをめぐる人々』と似たような感じでしたが、今回の本の方が、アンやギルバート達が直接顔を出している場面が多くて、嬉しかったです。
(そして今回のお話の舞台はどれもアボンリーではなくグレン・セント・メアリ村。アンとギルバートはお医者様夫婦という認識で。)
短編は明るいところとビターなところ、両方の味わいがありました。登場人物の年齢がやはり高めで、大人になってからの方が楽しく読めるんじゃないかな。
そして特に、ブライス家の語らいの部分、アンとギルバート夫婦の会話の端々がラブラブで、読んでいてかなりときめきました(笑)。
ある意味シリーズの中で一番ラブラブかもと思いました……このふたりが直接甘い会話を交している場面って、考えてみればほとんどなかった気がしますから。
とても美味しかったです、ごちそうさまでした(笑)。

短編をひとつひとつ、簡単に感想を語ってみようかと思います。
『フィールド家の幽霊』
一番最初のこの短編が一番長いお話でした。
幽霊の正体、途中からなんとなくこのひとでは……と思っていて、やっぱりその通り。なんだかなあ……。
ヘンリー・キルデアが、何気に一番の大物だったなーと、読み終えて感心してしまいました。本人が幸せならいいんじゃないでしょうか。
ま、ルシアが幸せになれるようなので、私はそれで問題無いです。カーティスさんが誠実でいい人だということが十二分に分かったので、文句なしに祝福します!

『思いがけない訪問者』
ティモシー少年が本当にいいこでほろっときました。

『仕返し』
クラリッサのラストの本音の叫びが、胸につきささる。
読んでいて、彼女の執着は、その感情以外ないのではと思ってはいましたが……うん。でしたね。

『ふたごの空想ごっこ』
ふたごということで、ナンとダイのふたりが主役のお話かと思ってたら、違ってました。(でもナンとダイも出てきてましたが。笑)
このお話は基本楽しいお話で良かったです。特に双子の片割れのジルが、ちょっと生意気でとびきり魅力的な女の子!なんだかんだいってP.Gとも良いコンビで楽しかったです。
アンソニーも格好いいですね!彼はアン達とどんなふうな知り合いだったのかな。
私、アンソニーはてっきりジルと……と思っていたのですが(『ベティーの教育』好きだったんですよね。笑)、ちょっと肩透かし。でもこれはこれで、みんなきちんと幸せなので、いいんじゃないでしょうか。
子どもふたりの素晴らしい空想が、大人アンソニーの力でどんどん現実のお家として完成されていく様が、わくわくして面白かったです。

『想い出の庭』
こちらは、少し不思議でしっとり静かなラブロマンス、といいますか。
タイトルやお話の内容や、波津彬子さんの『うるわしの英国』シリーズのひとつに収録されていそうなお話だな、と読んでいて感じました。
幸薄い少女エズメが、危うげなところへ進んでいく様にはらはらでしたが、最終的にはロマンティックなハッピーエンドで、良かったです。
そしてヘスターおばさんも印象的でした。切ないな……。

『夢叶う』
意外にも(?)短編の中でこれが一番好きでした。
アンソニー氏の罪のない空想の飛躍に苦笑しつつ、初恋の人との死と隣り合わせのドライブの滑稽さに吹き出しつつ、ラスト、命からがらの冒険から帰ってきた夫を出迎えるクララの優しさ、包容力が素晴らしい!
ああ、この夫婦いいなあ、最高です(笑)。クララはこの本の中で一番素敵な女性じゃないでしょうか。
善良なふたりに思いがけず飛び込んできたラッキーもあり(そしてどこまでも善良なふたりは悪用しようなんて夢にも思わない、じゃがいもに和みました。)、後味も良かったです。
『ふたごの空想ごっこ』のジルといい、空想で自分の夢の王国を築き上げられる人間って、いかにもアンシリーズの住人らしくていいなと思います。

『ペネロペの育児理論』
『アンの青春』でアンソニー・パイの扱い方に手を焼いていたアンの姿をちょっと彷彿とするお話といいますか。
ペネロペの意地っ張りさが読んでいて愛しかったです(笑)。
早くくっつかないかなーと思って読んでました、みんなそろってハッピーエンドで良かったです。


アンの詩の数々、訳もいいのでしょう、読みやすくて言葉も美しくて良かったです。どれもとてもアンらしい詩だなと思いました。
ブライス家の語らい、家族それぞれ性格が出ていて面白いなあ。スーザンの情緒があまりない台詞も、一家に違和感なく馴染んでいて良い感じ。
「駒鳥たちの歌声を覚えているかい?」「(やさしく)忘れもしないわ、ギルバート、何もかもね。」辺りのやりとりが一番好きでした。
「思い出の中では年をとらないの。」も好き。

あ、詩といえば順番が違いますが、一番はじめにあったウォルターの『笛吹き』。そうか、こんな詩だったのですね……。
最後の「作品によせて」の内容といい、第二部はどんな感じになるのかなあ。早く下巻も読まなくては!!


昨日それぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: 『アン・シリーズ』

タグ: モンゴメリー 

この記事に対するコメント

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

 |  #
2013/03/16 18:42 * 編集 *

Re: はじめまして

>コメントありがとうございます。

どうも、こんにちは。
こちらこそ、はじめまして~♪
ていねいで異国情緒ある素敵なコメントをどうもありがとうございました。とても嬉しいです。

アンシリーズの最新刊、読まれましたか!
そうそう、そうなんです。ウォルターとユナには、幸せになってほしかったですよね!
このふたり私本当に好きなので、同じ風に感じている方がいらっしゃって、嬉しいです(笑)。
ユナの一生実らない恋を思うとせつなくてなりませんが……、それでも人生は、続いていくんですよね。

お友だちの方もアンシリーズのファンということで、素敵です!
私も大学時代にこのシリーズ好きな友人がいました。パティーの家で皆で下宿したいよね~といつも話していました(笑)。
今の私の周りにも、アンシリーズ読者の方、いらっしゃいます。
世代や立場が違う方でもアンシリーズのファンなら話題が合って楽しいのも、私がこのシリーズ好きな理由のひとつかもしれません(笑)。

URL | fallclover #OpFzzbiw
2013/03/20 07:44 * 編集 *

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