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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『和菓子さま 剣士さま』日々楽々 

ちょっと久しぶりに、オンライン小説の感想を書いてみたいと思います。
今回読んだのは、『日々楽々』というサイト様の作品『和菓子さま 剣士さま』。
高校三年生のちょっとだけ変わり者なお嬢さん・慶子さんが、和菓子屋さんの若旦那の同級生(笑)と出会ってはじまる、四季折々の和菓子&剣道部の活動&ほのぼのラブコメ、友情、青春物語。

なんとなく、なごみ系ラブコメが読みたくて、偶然目にとまって読みはじめたお話でした。
和菓子が主役のひとつだというのにも、心惹かれて。
いいですよね、和菓子!!

お話の構成は、基本的に一ヶ月一話で、慶子さんの高三の四月~卒業の三月まで、順番にたどっていく感じでした。
そして一話ごとに出てくるのは、ヒーローの鈴木くんのおうちの和菓子屋さんで慶子さんが毎月購入していく、四季おりおりの和菓子。ていねいな説明付きで。

うーん、これは、はじめのうちは淡々と、読みこむごとに、不思議とじわじわはまっていくお話でした。
地の文章の、慶子さんはじめ登場人物への視点、語り口が、妙~に味があって、くせになってしまいました。
これは本当に、川原泉さんの漫画っぽい感じ!ヒロインの世間ずれっぷりも豊富な薀蓄もそこはかとない哀愁(?)も、似てる、似てるわ……!
川原教授漫画のファンの私にとっては、たまらない雰囲気のお話でした(笑)。

ヒロインの慶子さんがなによりいい娘さんで良かったです!好感が持てました。
病気をしたお母さん思いで、家族思い、友達思いで、働き者で努力家で健気ないいこで、そして世間ずれしていて恋にはとことん奥手で鈍感。私の好みストライク(笑)。
ヒーローの男の子のこと、とことん尊敬する「和菓子さま」と(心のなかで)いつまでも謙虚に呼び続ける姿が、ちょっとおかしくて、でも彼女らしくって良かったです。(彼にとって嬉しかったのかどうかは微妙なところだったようですが……。)

ヒーローの鈴木くんも、和菓子の知識も豊富だしスマートで格好良くって、ちょっと策士系で、家族想いで、素敵な人でした。和な感じがよく出ていて好きでした。私と誕生日が一日違いだし。(←関係ない)
慶子さんのこと、好きだよね、あれ……?ときどき自信がなくなってくるほどロマンスっぽい場面は実は少なかったのですが(もしかして、慶子さんが全然気づかないから?)、でもときどき不意打ちにくるそれっぽい場面がね、たまらなかったです。
むしろ第三者視点から見た方が分かりやすいのかも。
なんにせよ、お似合いなふたりです。
ラスト直前まで、淡々とした距離感のふたりでしたが、最後の最後の姿に、たまらなくほっこり幸せな気分になれました。
いいねえ、いいですねえ。

ふたりのまわりの人たちも、基本的に皆いいひとばかり。剣道部のメンバーでわいわい青春をやってる雰囲気も好きでした。
(あ、剣道の描写もていねいで、全く無知な私でもなんとなく雰囲気をつかめて面白かったです。)
私は女子部の山路茜さんがお気に入りでした。面倒見よく情にあつくてかわいいっ!彼女の名前の和菓子が出てきたお話が好きでした。
慶子さんと鈴木くんのそれぞれのご家族も皆好きでした。
番外編のそれぞれのご両親の過去話もいいです!私も実は昔あんこが苦手な子だったので、若鮎は数少ない美味しく食べられる和菓子でした。懐かしくなりました。
桜餅にもほのぼの。

四季の上生菓子の説明も、どれもとってもていねいで。読んでいて楽しかったです。
季節のうつろいの日本語がきれいだなあ。私は「春隣」とかが好きでした。
合宿のとき作っていた牛乳寒や、慶子さんと山路さんが作っていたバレンタインのお菓子の場面も楽しかった。
要は美味しいものが美味しそうに楽しく書かれているお話が私は大好きです。


読み終えて、美味しい和菓子でほっこりくつろぎたくなって、台所にタイミングよく父の土産の鮎のお菓子があったので、ひとつもらってきちゃいました。
眺めつつ、きれいな色とかたちをしているなあ、和菓子って。


ここ何日かの間にそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: オンライン小説

タグ: 日々楽々 

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