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『晴れた日は図書館へいこう』 緑川 聖司 

晴れた日は図書館へいこう (ポプラ文庫ピュアフル)晴れた日は図書館へいこう (ポプラ文庫ピュアフル)
(2013/07/05)
緑川聖司

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茅野しおりは、本が大好き、図書館が大好きな、小学五年生の女の子。
彼女の日課は、あこがれのいとこ・美弥子さんが司書として働いている、地元の雲峰市立図書館へ通うこと。
ここでは日々、本にまつわるちょっと不思議な事件が起きている。
六十年前に貸し出された本を返しに来た少年、次々と行方不明になる本にかくされた秘密……しおりは美弥子さんたちに手をさしのべてもらいながら、大好きな図書館にまつわる不思議な出来事を解き明かしていく。


『晴れた日は図書館へ行こう』タイトルの通り、図書館が主な舞台で、内容も図書館がメインのお話でした。
もともとは児童書として出版されていたそうで。
晴れの日……というか晴れすぎていて暑くてじりじりする日に、図書館に行く途中の電車のおともとして、読みはじめてみました。

本の虫小学生しおりちゃんの図書館ライフ、ほんわかしていて、優しくあったかい気持ちになれる本でした。
児童書だったからかボリュームもひかえめで、文章もていねいですらすらとても読みやすかったです。
後半辺りからは、家に帰って読みました。静かな夜、満ち足りた気分で頁を閉じて読み終えました。
はらはらどきどき冒険ものとかそういうのではないけれど、しみじみと味のあるいいお話でした。

私も幼い頃からずっと本が好きで図書館が好きで、しおりちゃんの(または美弥子さんの、その他本に関わる人々の)気持ちにいちいち共感できて、面白かった!
(でもこんな近所に市立図書館があって身近に利用できるのはうらやましいなあ。私は高校生で電車通学するようになるまで、親に車で連れて行ってもらわなければ図書館行けなかったから……。)
しおりちゃんが読む児童書のタイトルやあらすじがなんだかみんな魅力的で、実際に読んでみたくなっちゃいました。たぶんこれみんな、架空のものがたりなんですよね……残念。(でもひとつ実在の作品があって、この作品の使われ方が、最後まで私好みでよかったです。)
しおりちゃんは大人びてるけど年相応の部分もちゃんともってるかわいい女の子だし、いとこの司書さんの美弥子さんがまた、頼れる素敵なお姉さまで、この仲良しふたりコンビが良かったです!
途中からは同級生の安川くんもレギュラーメンバー化して、皆でときに謎解きしつつも図書館ライフを満喫している様子が、読んでいて好きでした。みんないいひとなんですもの。

図書館に集う人々が、子どもたちを優しく見守りつつゆるくつながっている姿は、なんとなく村山早紀さんの風早の町シリーズのような雰囲気だなあと読んでいて感じました。
しおりちゃん愛読の児童書と村山先生の児童向けファンタジー作品も、内容がちょっと似てる気が(笑)。
あと読書好きの女の子と若い女性の司書さんのコンビは、矢崎存美さんの『ぶたぶた図書館』とも通ずるものがあるような。

主に美弥子さんサイドから、図書館の仕組みとか裏事情とか、さらりと書かれていて、気軽に読める図書館入門本としても、いいんじゃないかなあと。
そうそう、そういうことあるよね~と、うなずきつつ読んでいました。

各章ごとに、感想を簡単に書いていこうかな。
『わたしの本』
カナちゃんのお母さまの職業についてはすぐに想像ついたのですが、その先は、思いつきませんでした。
『魔女たちの静かな夜』これだけでも素敵なタイトル。この本読んでみたいんですよね。

『長い旅』
らんぷ亭、図書館のそばには居心地のいい素敵な喫茶店の取り合わせ、理想です。
延滞してしまったら罰金が取られるなんて、そんな時代があったとは、今からだとちょっと考えられない(笑)。
皆優しいいい人で、六十年ごしに返却されてきた本の物語は、ほろっとあたたかな気持ちで読み終えられました。
ほんのりロマンティック。

『ぬれた本の謎』
『消えた本の謎』
水濡れ本に、不明本……、実際にも、たくさんありますあります。大変です(笑)。
私も多感なりしお年ごろに健太くんみたいな思いを実際にしたことがあるので、読んでいてちょっと共感してしまいました。ひとりで告白しにこれるって、勇気があるよ。

『エピローグはプロローグ』
作家さんの講演会は、高校生の頃の文芸部のイベントで某有名作家さんの講演を運営にちょろっと携わりつつ聞いた昔を思い出しつつ読みました。
というか、しおりちゃん的には、とても大きなできごとで。
図書館まつりの少し前の部分で、自分の気持ちを吐き出さずにいられなくなったしおりちゃんの場面が、印象的でした。普段のしおりちゃんは本当に聞き分けのいいよいこだから。
ラストの安川くんとのやりとりに、ほんの少しロマンスの香りがして、きゅんとしました。
うん、確かに安川くん、お姉さんはだんだんそんな気がしてきてたのよ!(笑)彼女のオススメのファンタジー本も、けっきょく読んだんだもんね!(笑)

『雨の日も図書館へ行こう』
このお話は書き下ろし短編だそうで。
もっとも私は全然気づかず普通に連続して読んでいて、そのためからくり(?)に全く気づかず、読後頭のなかが疑問でいっぱいになっちゃいました(笑)。読み返して、ああ、なるほどー。
大学生のお姉さんの雨の日の謎の読書、謎が解けてみると、なんだかこれはとても好きだなと思いました。


近く続編も発売されるということで、ぜひ読んでみようと思っています。楽しみです♪
私的にはしおりちゃんのご両親の事情が気になるところです。


ちなみに『ぶたぶた図書館』
ぬいぐるみお泊り会という図書館の催し物を、はじめて知りました。

ぶたぶた図書館 (光文社文庫)ぶたぶた図書館 (光文社文庫)
(2012/12/06)
矢崎 存美

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ここ何日かにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: 日常のお話

タグ: 緑川聖司 

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