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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『左遷も悪くない 2』霧島 まるは 

左遷も悪くない〈2〉左遷も悪くない〈2〉
(2014/05)
霧島 まるは

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優秀だがとある理由で上官にうとまれ、地方に左遷された軍人ウリセス。
赴任先でレーアという妻を娶り、当初のぎこちなさから少しずつ、距離を縮めておだやかな日々を過ごしていた。
家出してきたウリセスの妹ジャンナとの三人暮らしもだいぶ馴染んできたころ。
ある日、買い物に出かけたウリセス一家は、ウリセスの補佐官エルメーテと顔を合わせる。
スマートで気配りも上手なエルメーテに、ジャンナが憧れめいた思いを抱きかけたところから、ウリセスとレーア夫妻をも巻き込む騒動が発生し——。

霧島まるはさんの『左遷も悪くない』、待望の二巻目発売でした。
私は二巻目部分、Web上ですでに読んでいたので、一応再読と言いますか。
でも実際に読んでみると加筆された部分も結構あって、新鮮に楽しめた部分も多くて、もちろんすでに知っているお話は繰り返し読む楽しみも味わえて、お得感ありました。
あとイラストがお話によく合ってます。男性陣はみなそこはかとない色気があって格好良い。水もしたたるいい男?
レーアのひかえめで芯の強いところもよく出ていて好きです。
ジャンナのほくろが色っぽいです。

一巻目の時点に比べると、ウリセスとレーア夫妻のお互いの距離がぐっと縮んでいて、たまにお互い価値観の違いですれ違いかけても、すぐにごく自然に歩み寄れていて、さりげなく気遣い合う姿がどちらも幸せそうで、読んでいて私も満ち足りた幸せ気分にひたれました。
素朴な日常生活の営みのあれこれを、共に分かち合いこなしていくふたりが読んでいて素敵。
特に腕をくんで街を歩くようになったふたりが、好きです!まだほんの少しこそばゆくて、守り守られている姿が幸せそうで、たまらないなあ。

あと、この巻は、ウリセスの補佐官・エルメーテ。
何はともあれ、エルメーテが出張っていた巻でした(笑)。
表紙からして、美味しいところを持っていってますエルメーテ。抑えられた色調の表紙に華やかなケーキがおいしそうでとても目立ってます!

まず私が好きだったのは、冬朔の日のエピソード。これはWeb時代からお気に入りでした。
なんといいますか、家族総出でのお祝い事ってよいですね。
コンテ家とアロ家の家族エピソード、どちらも微笑ましく楽しくて。
単にごちそうが食べられるのが読んでいてうらやましかっただけかもしれません。カブのシチューおいしそうです。
あと野菜を季節、色味で分けてお祝いするのが、いま私が毎日お弁当作りで色味をいろいろ考えているのに、感覚が同じで。
イレネオくん用の塩漬け肉サンドイッチもおいしそう。ははは。イレネオ今回ほとんど出番がなかったですけど好きです。

この巻のメインといえば、なんといっても、エルメーテとジャンナの恋のかけひき(?)ですねえ。ウリセス一家的には大事件です。
妹の扱いが分からないと言いつつも、妹に近づく男への態度は男親そのもののウリセス、なんだかんだ甘ったれわがまま妹が可愛いんだなー、と読んでいてにこにこ。
エルメーテの作戦(?)最初はなんだなんだと思いましたが、実は彼なりに真剣で将来のことも考えてのことで、かえって彼を見直してしまうくらいでした。そこまで徹底しての行動……、恐れ入ります。
でも基本スマートで余裕の笑みを浮かべている彼なので、まあ悪い男だな、という印象にやっぱりなってしまうんですが(笑)。悪い男でなければそもそもこんな発想しないだろうしな。
ジャンナも、一回突き落とされたからこそ、浮ついた憧れの気持ちを見つめなおして、そこから負けたくないと努力するようになった姿、見ていて、彼女的にも、良かったなあと思いました。
本気に怒ったジャンナの笑顔がなかなか素敵ですよ(笑)。
そして、付随してレーアとウリセスのはじめての夫婦喧嘩……。
すっかり怒ってしまったレーアにおろおろするウリセスの姿が新鮮でちょっとおかしかった。
この夫婦も、雨降って地固まる、といった感じに落ち着いて、良かったです。
仲直りのレーアの台詞が可愛すぎます。

そして都からのお客・ガストーネ。
また強烈なひとがやってきました……。
ウリセスが左遷されてきた理由は、私が思っていた以上にシビアでした。
ウリセスに、ずっとウリセスの妻でいさせてください、と訴えるレーアと、彼女に真摯に答えるウリセスのふたりが、好きです!

加筆部分の彼らの話、ハラハラドキドキでした。話の筋にも思い切り直結してきそうですし。
ウリセスとエルメーテの連携プレーが良かったです。
ウリセスの背後に常にエルメーテを置いたら、お互い足りない部分を補い合って、最強コンビだなと思いました。
ガストーネとはまた違った感じにガラが悪い男で、うーん。どうなるんだろう?
こんな状況下でもふてぶてしく御馳走を食べている食い意地がはったところが、個人的には憎み切れません。
それだけエルメーテの実家の食堂のごはんはおいしいんだな。

そしてエルメーテの日記。
にこにこ愛想のいいエルメーテの内心ぶっちゃけトーク、外面とのギャップがあって、やっぱり読むたびおかしいです。
ウリセスのこと、こき下ろしつつも客観的な視線を持ち続け評価するところはきちんと評価しているところが、いいなと思いました。訓練は逃げちゃだめだよ。
エルメーテの日記は、今回収録されていない後々の部分が個人的には好きなので、また読み返してきます(笑)。

まるはさんのお話は、『長靴をはいた侍女』の番外編も追加されていたりして、やっぱり好きです~!!
『左遷男の幸福な日々』も、まだ読んでいない分を、ゆっくり追いかけて楽しんでゆきたいです。


昨日記事に拍手くださった方、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: ファンタジー(西洋風)

タグ: 霧島まるは 

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