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『神ノ恋ウタ 水の巫女姫』石和 仙衣 

神ノ恋ウタ 水の巫女姫 (講談社X文庫ホワイトハート)神ノ恋ウタ 水の巫女姫 (講談社X文庫ホワイトハート)
(2014/07/31)
石和 仙衣、絵歩 他

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水を司る水派(みなまた)の巫女姫・玉藻(たまも)は、一族を守るため、敵対する豪族の若武王(わかたけおう)のもとに嫁ぐことに。
幼いころから慕ってきた兄・岬(みさき)と別れる悲しみに打ちひしがれながらも巫女姫の使命を受け入れる玉藻。
だが婚礼間近の夜、水派の一族に反乱が起こり、岬は獣と化す呪いを受けてしまう。
岬を救うため、兄妹のたったふたりの逃避行がはじまった——。


石和仙衣さんの『神ノ恋ウタ』シリーズ第二作目は、一作目から少し後の時代、別の登場人物たちの物語になりました。
一作目の登場人物たちとも、ちらりと再会できて、嬉しかった!

今回のお話は、水を操る力ある豪族の家に生まれた巫女姫と、その兄で一族の異端児である青年のふたりの、結ばれない切ない恋がメイン。
序盤からままならぬ想いに苦しむふたりの姿は辛いものでしたが、一族に反乱が起こってふたりはふるさとから逃げ出さずにいられなくなり、岬は呪いを受け、さらに過酷な道行に。
そんなぎりぎりの状況の中で、お互いのことをひたすらに思いあうふたりの姿が、良かったです.。
深窓のお姫様だった玉藻が危ういながらも兄のことを守ろうと必死に頑張る姿が、読んでいてはらはらするのですが、いいなあと。
岬のストイックな感じもとても格好良いです。

逃避行のつかの間の休息は、炬と雪荷の隠れ里で。
この里は平和で実り豊かで人々が慈しみ合っていて、かつての水派のとりすましたお上品な感じともまた違っていて、読んでいてほっとできました。
炬と雪荷にまた会えて良かったです。変わらず元気そうで良かった。
雪荷のごはんも変わらず美味しそうでした。
もっとも、雪荷に課されたさだめはむごたらしいものでしたが……。伊布夜、本当に陰湿だな……。自分が愛する雪荷に辛い思いをさせてどうするんだよ。
菜摘ちゃんの子孫と思われる真菜ちゃん、ぶっきらぼうでしたがいい子で好きでした。

そして玉藻の婚約相手、若武王も、玉藻視点で見る立場の微妙さはさておき、岬とはまた違う感じで、いい男の人でした。
こちらでも目に見えないところでどろどろがあったみたいですが、最終的にはやっぱりいいひとでした。ちょっと気の毒だな……。まあ色々恵まれて女にも不自由していなかったであろう彼にはいい薬だったかも。
ちょい役の忍熊が、実直なひとで、好感を持てました。
垂水も、なんていけ好かないやつなんだろう……と最後まで思っていましたが、最後の最後に本音が聞けて、彼は彼で苦しんでいたんだな、と。

岬の正体は、あらびっくり、でした。結構有名な彼だったのですね!
色々ありましたが、最終的にはめでたしめでたしで、良かったです。
昼女の君の裁きの場面が、彼女は確かに伊布夜の姉で、炬の母だなあ……と思わせる雰囲気で。
姉御肌のちゃきちゃきさばけたお人柄のようで、部下のことも大切に思っているし、好感が持てました。
そうかと思えば炬との母子の会話は笑えました。やっぱり雪荷にどこまでも弱い炬が可愛い。

あと神様と言えば、丹土の里の荒土公神とその巫女の裏場面での会話が微笑ましくてなんか良かったです(笑)。
このお話の世界の神様は、怖い面もあれば親しみやすい面も持っていて、馴染んでくるごとに、好きだな。

個人的には一作目の方がより好みではありましたが、こちらのお話も、素敵なお話で、読めて良かったです。
ていねいであたたかみのある神話風ラブファンタジー、世界観のとりこです。
また別な登場人物のお話も読んでみたいなと思いました。


昨日それぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: その他少女小説レーベルの本

タグ: 石和仙衣 

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