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『身代わり伯爵の結婚行進曲 Ⅳ 裏切りと婚約解消』清家 未森 

身代わり伯爵の結婚行進曲 (4) 裏切りと婚約解消 (角川ビーンズ文庫)身代わり伯爵の結婚行進曲 (4) 裏切りと婚約解消 (角川ビーンズ文庫)
(2014/08/30)
清家 未森

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『身代わり伯爵』シリーズ、結婚行進曲編の第四作目。
リヒャルトとずっと敵対していた狂信派によって誘拐され、ロジオン、ダラステアの皇帝とその小姓と共に囚われの身になってしまったミレーユ。
脅されてリヒャルトに婚約解消の手紙を書くミレーユ、そしてフィデリオの真意は読めないまま。
一方リヒャルトはミレーユを取り戻すために策を練るのだが、事態はさらに深刻なものとなっていき――。

身代わり伯爵シリーズ、待望の本編!
前回ラストの引きもだいぶひどかったですけれど、やっぱり今回のお話はサブタイトル通り、ミレーユとリヒャルトがずっと離れ離れで状況も緊迫していて。終始シリアスモードでした。
フィデリオの真意があと少しで読めそうでいて全然読めないのと、ミレーユの身の上とリヒャルトの心の支えが心配で心配で、一気に読み切ってしまいました。そして今回のラストの引きもいっそうつらかったです(笑)。


ここからはネタばれ注意でお願いいたします。


ミレーユの手紙の暗号を、教主が見破ってしまわないかずっとはらはらしていましたが、予想を超えて手紙の使われ方がえげつなくて、ああ……。悪い評判をたてて彼女が妃になれないようにするなんて、やり方がきたない!
それを知ったミレーユ、一度は落ち込み沈み込むものの、リヒャルトと結婚できないでも、彼の心の支えとなれるなら下働きとしてでもそばにいたい、彼のために役立ちたい。そのために有利な情報をつかんで絶対帰ってみせる……彼女の持ち前のたくましさと情の深さに、ちょっと泣きそうになりました。なんていいこなんだろうミレーユ。
ルルウを看病したことで生じた女の絆(?)も良かった。このこ本当に皇帝が好きなんだな。かわいい!挿絵がほしい!

ロジオンの忠実さが光っていました。今回の序章のエピソードも染み入りました。そうそう、最初はこんな雰囲気でほのぼのしていましたね……。
ダラステアの皇帝は、たださらわれてきただけ……と思っていたけれど、ラストのあのやりとりは、意味深ですね。
このひとも真意がわかんない。

一方のリヒャルトサイド……う、空気や表情や重たい。やっぱり彼のそばにはミレーユが必要だな。ほんと。
暗号に気づいてくれて、ほっとしました。
そして、さっそうとフレッド登場!今度はお兄ちゃんが妹の身代わりかあ。なるほどなるほど。
いつもと比べると真面目でおとなしめなフレッドでしたが、場がいくらか前向きに明るくなったのは、良かったです。
フレッドとリヒャルトの友情も良いです。
カラー口絵の台詞が格好良かったです。

そして、ねえ、フィデリオさま。
ぶっちゃけ私は、フィデリオさま初登場の話から、ずっとフィデリオさま周囲にぬぐいきれない不審な感じがあると思ってはいましたが、本当に、どこまで敵でどこまで味方なの?翻弄されました。
仮に敵だとしても、彼の今までの人生を思うと無理もないのかも……とか思っていました。
そんなだけに、アリアンヌが持ってきた手紙で彼の真意がようやくつかめて……、あまりのことに、目がうるみました。
イゼルスの公正さに救われる思いでした。
色々あるけれど、アリアンヌさまも、報われてほしいなと思います。

ひどいうわさを払しょくするため頑張ってくれたキリルやシャロン、ミレーユへの恩義を忘れず力を尽くしてくれたフェザール伯爵、レルシンスカ嬢はじめとする女官候補さんたち、ジャックとイゼルス、みんながミレーユのことを本当に本当に大切に思ってくれていて、すごくあたたかい気持ちになれました。ジャックの心の中ではミレーユはまだ少年なのか……。

フレッドの登場も良かったですが、今回特におかしかったのは、まだ生まれてもいないお世継ぎの世話係をめぐってバトルしているという、性格も趣味もばらばらな(若君命という点ではぴたっと一致していますが)ソラリーヤ子爵家の三人兄妹でした(笑)。
あれでロジオンのことを本気で心配し続けているルドウィックとアンジェリカのふたりの場面に、しんみり。
初回限定ペーパーも良かったです。ルドウィックさんがちゃんとまともなお兄ちゃんしている(笑)。
アンジェリカは、個人的にはアルテマリスにお嫁にいくのもありだと思うのですが。どうでしょうね(笑)。

ラストのミレーユへの魔術は本当に怖い。やっぱり『誓約』のときすべて解決してたわけじゃなかったんですねこれ……。
うわあ、こんなところで終わるのか!次が待てない!

書下ろし短編のお誕生日のエピソード、短いながらもラブラブ幸せそうなミレーユとリヒャルトのふたりのやりとりを拝めて、ほっこりしました。
カラー口絵のミレーユが美人でくらっときました(笑)。

次が出るのは来年の三月か……はああ、長いなあ。
新作の大正時代ものも楽しそうですけどね!

みんなが笑顔でいられるラストを願ってやみません。


ここ何日かにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: ビーンズ文庫

タグ: 清家未森 

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