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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『ぶたぶたの甘いもの』矢崎 存美 




町の小さな稲荷神社の参道にたたずむ「和菓子処しみず」は、知る人ぞ知る人気の和菓子屋さん。
ちょっと風変わりな職人さんがこしらえる春夏秋冬の和菓子はどれも絶品で——。

『ぶたぶたさん』シリーズの今回の新刊は、和菓子屋さんでした。
食べ物がメイン素材のぶたぶたさんシリーズは最高なのです。

ぶたぶたさんの存在そのもの、ぶたぶたさんの日常至るところの細やかな心遣い、出てくる美味しそうな食べ物の数々に、ほんわりゆるく和み癒されて、ちょっと疲れ気味の通勤の電車のおともなんかには理想的でした。
文庫本の中でもスリムな形状をしていて持ち運びやすいのも良い。
形状といえば、今回の表紙の優しい桜色、ぶたぶたさんそのもののようで和みますねえ~。
和菓子の中にぶたぶたさんの顔のおまんじゅう?がさりげなくまじっているのも楽しい。

感想も、食べ物の話しかしてませんので、ご了承ください(笑)。

『お狐さまと私』
ぶたぶたさんイコールお狐様にしてしまう発想が面白い!
ゴマ餡のゴマ団子と普通のゴマ団子、二種類ともあるのが良いなあ~。ゴマ大好きな私にはかなりポイント高い。
焼きそばもちょっと独特で後をひきそうな美味しさ。桜茶もおいしそう。
あと和菓子屋さんのおでんというのに私は心惹かれます。
某百貨店の和風甘味処のランチメニューにおでんと季節のおこわのセットというのがあって、私はかなりのお気に入りだったのですが、いつの間にかお店が撤退してて幻の味となってしまったのを、読んでいて思い出したり。
ぶたぶたさん作のお菓子なら、こんなに大量に食べても、幸せな満腹感に包まれそう。

『夏祭りの一日』
地元の夏祭りに飛び入りで参加してしまうワクワク感がよくて、今回のお話の中で一番のお気に入りはこれです。
ふつうの新社会人の青年が主人公で、なんかこの創太さんの平凡な人の良さが、読んでいて快かったです。
創太さんのお気に入り海苔団子が甘味は薄そうだけど美味しそうで心惹かれる。時間がたっても柔らかな美味しさが伝わってくる~。
お祭りのくるくるお好み焼きも焼きたてあつあつでおいしそうです。水ようかんに水出しのお茶も涼しげでおいしそう。
ちょっと恋の予感がするのもお気に入り。

『コーヒーを一緒に』
夫を亡くした悲しみが癒えぬままにしみずにやってきた美智子さんの物語。すこししんみり。
栗きんとんと美味しい水でつくるコーヒーの取り合わせがよく美味しそうで優しさがじんわり伝わってきました。

『昨日と今日の間』
ちょっとほろ苦いテイストの家族の物語。
ぶたぶたさんの存在はこういうお話では特に最高級の癒しなのです。彼の大人な心遣いがという意味でね。
麹の香りの甘酒と味噌おでん、あたたかな食べ物の描写に私の心もほっこり。

『春のお茶会』
幼稚園で野点茶会を催すとは、風流!
でもやっぱり園児たちにはお茶は苦いですよね。子どもたちの様々な反応が微笑ましかったです。
ぶたぶたさんの娘さんも久しぶりに登場で相変わらずのマイペースさにほっと和みました。
八重桜も菜の花しぐれも想像しただけで春の味が口いっぱいに広がってきそうでとても素敵です。
平和で仲良しな家族のひとこまにほんわか。

読んでいると美味しい和菓子で一服したくなります。
近所にこんな地域密着型の和菓子処があったら、日常の幸せがひとさじ増えるなあ。うらやましくなっちゃいました。
ぶたぶたさんシリーズ、来年も新刊楽しみにしています♪


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カテゴリ: 日常のお話

タグ: 矢崎存美 

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