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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

マイベストブック・2016 

2016年ももう今日でおしまい。年々早くなってゆくなあ……。
私自身に関しての大きな変化はなかったのですが、周囲の人々との出会いと別れが、ぽつぽつとあった年でした。
私自身のことなら、一生縁のない遠い世界のものだとずうっと思いこんでいた夏コミに、とうとう行ってしまった!というのがいちばん大きかった(笑)。

そんな大晦日ということで、今年一年のマイベストブック記事を、いそいそ書きにやってまいりました。
小説、漫画、オンライン小説まぜこぜで、十作くらい。
「私が2016年に読んだ本」なので、刊行年が2016年とは限りません。
順番は一応関係あったりなかったりです。


『Babel』他『Memoriaeシリーズ』関連(no-seen flower 古宮九時)




やっぱり今年もこのシリーズしかない。
上に書いた、夏コミに行くことを決意したのも、ひとえに『Unnamed Memory』の外伝同人誌読みたさでしたし……。人生変わるレベルで愛し影響を受けている作品になりました。ティナーシャとオスカーのふたりがもう好きすぎまして!
あと『Babel』の書籍化!燃えました!!
雫とエリクのイラストがイメージぴったりすぎて震えてしまいました。
文系女子大学生と学者肌の魔法士の青年コンビが繰り広げる、ことばにまつわる異世界トリップものファンタジー。
シリーズ入門編として、ひとつ、いかがでしょうか。
そしてUMとBabelの両ヒロインがお菓子作りにいそしむ小編、あと店舗限定ペーパーの図書館ネタの小編が私好みすぎて素晴らしかったです。作者様、今年も本当にありがとうございましたー!!(こんなところでお礼を叫ぶ)


『下鴨アンティーク』シリーズ(白川紺子)






引き続き、やっぱり今年もこのシリーズしかない。
アンティーク着物にまつわる不思議な出来事、そこに込められた想いを紐解いてゆくミステリー仕立ての物語。
新刊が出るたびに作品世界がいっそう深みが増し愛おしさが募ってゆきます。
『神無月のマイ・フェア・レディ』で紐とかれる野々宮家の家族の肖像もとても良かったですし、『雪花の約束』では、鹿乃ちゃんと慧さんの年のふたりの関係に、ついに!変化が!年の差カップルのじれじれときめき感がもう最高でした。
しっとり美しく品よく絡められたお着物やお花や自然の描写、人を愛する切なさやりきれなさも内包しつつあたたかくやさしい鹿乃のまわりの人間ドラマ、すべてがもういとおしくて胸がきゅうっとします。
鹿乃と慧さんが手伝いあいながら夕ご飯の支度をする、日常の場面の幸福感たるや。
なんだかもう普通の若夫婦以上に仲睦まじい空気が。
栗ご飯食べたいです。
(そういえば、玉子サンドのお話してる記事も書いたので、もしよろしければ。)


『流血女神伝』シリーズ(須賀しのぶ)




高校生の頃からずっと気になっていたコバルト大長編シリーズもの。
ようやく読めました!すっごく良かったです!読み切れた幸運に感謝。
ヒロインのカリエ、ヒーローのエドをはじめとして、主役登場人物たちひとりひとりが残酷な運命に翻弄されつつ泥臭くも誇り高く生き抜いていて、ひとりひとりの人生に、愛して笑って泣きました。
数奇な運命を背負い物語の最初から最後までまさに波瀾万丈としかいいようのない人生を歩んできたカリエ。
もう、お疲れ様でした!としか、言えない。
女ならではの身のままならなさを痛感しつつ、持ち前のガッツで乗り切っていくカリエのしぶとさたくましさが良かったなあ。
脇キャラではグラーシカとミュカが本当の本当に大好きでした!目を閉じればいまでもグラーシカの美しく不敵な微笑みがいっぱいに広がります。


『金星特急』シリーズ(嬉野君)




こちらはネット上で何年か前にぶわっと話題になりずっと気になっていた、パラレル現実世界?冒険活劇もの少女小説。
ようやく読みましたがやはりというべきかはまりすぎて最高でした。
濃密な物語を一気読みしてしまいちょっと頭がくらくらしました(笑)。
夜の深い闇に星のきらめきの残像が散っていくような読後感イメージ。
シビアで謎に満ちたはなやかな世界観、格好良く凛々しく強かな登場人物たち、特急が旅する世界各地のいきいきと魅力的な描写。いろんな要素がシリーズ数巻にぎゅっとつまっていて極上のエンターテイメント小説でした。
高山しのぶさんの挿絵が美しくて格好いいの!
錆丸、ユースタス、砂鉄の三人が、最後までいちばん好きでした。心根の清らかな美貌の騎士ユースタスの幸せを最後まで心から祈ってました。


女王の化粧師』(BARROCO

おススメいただいて読みはじめ、今年はまりにはまったオンライン小説。(現在連載中。)去年から大好きだった『裏切りの帝国』と同一世界観のお話。
最高です!更新されるたびにごろごろときめいてきゃーきゃー心の中で叫んでいました。
玉座から最も遠いところにいた女王候補の貴族のお嬢様と、彼女をそばで支え続けたひとりの化粧師の物語。
メインカップルの前途多難すぎる恋愛模様がなんかもうときめきすぎて(色々語りたいんですがすべてネタバレにつながってゆくので涙を呑んで自主規制)。かっちり隙なく魅力的に書かれる政治の駆け引き、陰謀劇の合間に、純度の高いお砂糖をまぶしつけたかのようながつんとくる甘さがたまりません。こちらの作者さんが書かれるロマンスの色香の漂わせ方が好きすぎる。
強くて凛々しくてしたたかな美しい女性陣がわんさか出てきて大活躍なところもポイントです。
もう、マリアージュ様格好良すぎ。ダイとマリアージュ様の信頼関係が読んでいくごとに好きすぎる。どこまでもついてゆきます!
ダイの化けっぷりと麗しの微笑みにぱたぱた陥落していく皆がおかしく微笑ましくて、というか本当に罪作り……。


『ラストゲーム』(天乃忍)




完結おめでとうございます!!
繊細で切ない小品もの少女漫画を描かれる作家さんというイメージだった天乃さんの長編学園ものラブコメ。持ち味はそのままで読んでいて幸せにときめくことができる最強の花とゆめ黄金パターン少女漫画でした。
最初から最後まで、ちゃんと格好いいはずなのにどこまでも不憫で挙動不審な柳君に笑い転げ、冷静沈着恋には鈍感な美琴ちゃんが格好良く愛おしく、長きにわたるすれ違いにやきもきし続けつつ、ふたりが幸せな結末を迎えることができて、読んでいた私も最高に幸せでした♪
最後まで相変わらずな二人の姿にほっと安心できるものがありました。
美琴ちゃんの友人枠のしおりちゃんが最後まで本当いい仕事してました。宮君ともどもお幸せに!
相馬君も本当に成長していい男になったなー。しみじみ。


『鎌倉香房メモリーズ』シリーズ(阿部暁子)




『下鴨アンティーク』の京都の鹿乃ちゃん、対するこちらは鎌倉の香乃ちゃん。古都を舞台に、和のものにまつわるお家で育った古風な女子高校生が主役のオレンジ文庫の物語。どちらの「かのちゃん」も私は大好きです!
同時にシリーズを追っていると、色々違いを心の中で見つけては楽しんだりヒロインのそれぞれの可愛さにときめいたり、相乗効果でいっそう楽しさが増した気がします(笑)。そんな楽しみ方ができるのも、それぞれの物語が設定や特長を生かし揺るぎない魅力あふれる作品世界を築き上げていて、それぞれ安心して物語を味わい読めるからこそです。なんて偉そうに書いててすみません。
人の心の動きを香りとして知覚できる香乃ちゃん。
基本内気で気弱でいつも物陰でふるふる震えているような一見どこにでもいそうな普通の女の子・香乃ちゃん。ですが、彼女が特殊能力を持って苦労してきた故身に着けた、他人の弱さを受け入れそっと許す優しさ、人としての懐深さが、なんて尊いんだろう。読みながらちょっと何度も感動してしまいました。
人は誰でも罪を犯して生きるもので、その弱さや臆病さを、そっと寄り添い癒してくれるような、そんなとても素敵な物語です。
香乃ちゃんのナイト役の幼馴染の大学生、冷静沈着優秀な頭脳を持つクールな毒舌家・雪弥さんの頼もしいこと!(笑)
香乃ちゃんの完全な同類・内気で地味系で古風な趣味を持つ女の子・チヨちゃんの友情が最高にいい味出してます。
香りに関する季節折々の雅な描写や豆知識も、鎌倉の街の描写も素敵なのですよ~。
香乃ちゃんと雪弥さんのほんのりした淡いロマンスも美味しい。


『青薔薇伯爵と男装の執事』シリーズ(和泉統子)




雲屋ゆきおさんの麗しの挿絵にぴんときた少女小説読みの方なら、読んではずれなしですよ!
今年のベスト表紙大賞がもしあるのならば、間違えなく私はこの作品を選びます。
文庫より大きさもありお値段もはるのですが、この美しい青と白の薔薇にふちどられた装丁と、雲屋さんの大きめサイズの美麗イラストがとにかく素晴らしくて、私は値段以上の価値を感じました。ふふふ。
青薔薇伯爵家の口の悪い優秀な新当主アッシュと、天然お人好しの男装執事アンの、美形主従コンビのでこぼこなやりとりがとにかく美味しい。美味しすぎる!
ただ天然でお人好しなだけではなかったアンの、生い立ちの秘密と秘めた想い。それを胸にしまってなお、お日様みたいな心からの笑顔で働き青伯爵家を照らし続けたアンに愛おしさがつのりました。うわあ、このこ好きすぎる。幸せにしないと(私が)許しませんから!(笑)
ロマンスあり陰謀あり家族愛あり特に二巻目は怒涛の展開で、最高に気持ちの良い幸せなハッピーエンド!やっぱり少女小説はこうでなくっちゃ!アンがご主人様の窮地を救う場面からの展開が最高にときめきました!
お裁縫大好きな双子のメイド・ノラとカラの可愛らしさにきゅうっとしたり、アンとアッシュの規格外カップルに唯一ばしっと常識的な意見ができるオリーブ様の復縁事情にやきもきしたり。
雑誌の番外編が読みたすぎて初Wingsを購入してしまいました。シドニーもベンも好きだなあ。幸せなお話に大満足♪


『プリンセスハーツ』シリーズ(高殿円)




こちらもけっこう前から読みたいと思っていた長編少女小説シリーズ。
陰謀も恋も主従愛も家族愛もてんこ盛りでとても楽しめました!ちょっとキャラがぶっ飛んでいるのがまた楽しい。
大国の姫の身代わりとして嫁いできた娼館育ちのジルが、持ち前の頭脳のみを頼りにぎりぎり芸術的な陰謀を張り巡らせ各国の狸たちとバトルを繰り広げ勝利をからめとってゆく様が、読み応えあってはらはらどきどき最高でした。
ちょっと情けないところはあるけど武に秀で情にあつく人望もある大公ルシードもいいヒーローでした。仮面夫婦としてはじまったふたりが戦いを共にするうちにしだいに本当に心通わせてゆく様が、王道ながらにとても良かったです。
ジルの生き別れの姉妹がかなり個性的でなんか好きだなあ(笑)。
パルメニアシリーズ、これ以外の作品も読んでみたいのですが、現在本を入手しづらくて、なかなか……。


『おこぼれ姫と円卓の騎士』シリーズ(石田リンネ)




ソルヴェール国の次期女王・美貌と才覚と「騎士王の力」を持つレティーツィアが、数々の困難をおさめてゆき己の「騎士」をそろえてゆく物語。
現在ほぼ唯一私が新刊をおっかけている長編少女小説シリーズ。
今までもたいへん面白かったのですが、今年は特に、レティとデュークの恋愛面に動きがありそこが最高にときめきポイントで、そしてシリーズ中かつてない窮地に陥ったレティが信頼する騎士たちと共に這い上がってゆく姿が最高に格好良くって、これはたまらない!!読んでいて盛り上がりまくりました。
クールビューティーで優秀で実は底抜けにお人よしなレティが好きすぎます。レティが体当たりで関わり窮地を救われた各重要人物たちが、レティに心を傾け困難な状況下で協力してゆくのも納得なのです。
愛する人が辛い思いをするのは、見過ごせない、という、デュークの健やかな想いがじーんと染みました。
来年の新刊ではどんな動きがあるのか、いまからそわそわわくわく待ちきれません。


『鳥居の向こうは、知らない世界でした。 癒しの薬園と仙人の師匠』(友麻碧)




『かくりよの宿飯』シリーズの作者さんの新作・中華風異世界幻想交流譚。
『かくりよの宿飯』も『浅草鬼嫁日記』も、今年の友麻さんの作品はどれもかなり面白かったのですが、今月読んだこちらの作品が、なんだかもう素晴らしく私好みで!
家族に恵まれず心を閉ざして生きてきた女子大学生千歳さんが、異世界の千国にトリップし、仙人様のお弟子になり薬膳料理やお薬を作りながら、人の優しさあたたかさに触れてよみがえってゆく様が、心にじんわり染み入り癒されて。
ちょうど読んでいたときのしんどかった心にダイレクトに響いてきて、読み終えてあたたかな涙があふれました。私の心も浄化されよみがえったかのような。
ちょっと日本ともつながりのある親しみを感じる異世界の千国の生活の描写がとっても魅力的。
千歳さんと零先生とトーリさんの三人家族のような関係もいいなあ~。「家族」という言葉にじわじわ感動している千歳さんが本当いじましくて……。
千歳さんの異母弟・優君の姉への愛情にも泣けました。
千歳が日本の料理法もアレンジし工夫してこしらえる身体に優しい薬膳料理の描写は美味しそうで読んでいるだけで癒されましたし、ピアノや文学的な描写も、品があってとても素敵でした。


『桜風堂ものがたり』(村山早紀)




あたたかな春の海にまどろんでいるかのような、幸せで優しい表紙イラストの雰囲気にひたりつつの読書。
書店員としてストイックに誠実に生きてきた月原青年の、人生の転機の物語。
村山先生のいつもの物語と比べファンタジー要素はほとんどないのだけれど、なんといいますか、「人の想い」がいくつも繋がって実現した「奇跡」の物語だったのかなあ。と思いました。
銀河堂書店、桜風堂、星野百貨店、出てくるお店がなんだかとても魅力的で。一人一人が仕事に誇りを持って働いているのが伝わってきて。素敵だな。
私は胡蝶亭さんたちみたいな神がかった書評はとても書けないけれど、憧れ、目標として、心の中に留めてゆくことは、許されるかな。
ていねいにすみずみまで味わって読んでゆきたい、極上のつくりの物語でした。
淡いロマンスの予感が個人的に気になります♪ダブルヒロインのふたりともそれぞれ幸せの予感を感じられてほっとしました。


その他、この作品達もとっても良かった!!
本当はすっごくすっごく語りたいんですけれど、今日中に記事が完成しそうにないので、タイトルのみ挙げておきます。
小説であればブログに感想があり、漫画ならば読書メーターまとめ記事に短い感想が残っているので、よろしければ。
小説 『これは経費で落ちません!』(青木祐子)『犬恋花伝』(瑚池ことり)
まんが 『金の国 水の国』(岩本ナオ)『とりかえ・ばや』(さいとうちほ)『海街diary』(吉田秋生)『コレットは死ぬことにした』(幸村アルト)


振り返って、長編もの少女小説一気読みを何回かして、すごくすごく幸せでした。やっぱり私、少女小説大好きなんだよなあ!
見事に少女小説と少女漫画ばっかりで、もう少し違うジャンルの本も開拓したいと思いつつ、やっぱり帰ってきてしまいます(笑)。
オンライン小説読みも、新規開拓は去年に比べてやらなかったものの、相変わらず、楽しい!!
さて、来年は、どんな素敵な本に、また出あえるのでしょうか。


この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: 本の話題・おすすめ本など

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