Admin   *   New entry   *   Up load   *   All archives

ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『おこぼれ姫と円卓の騎士 反撃の号令』石田 リンネ 




『おこぼれ姫と円卓の騎士』シリーズ第16弾。
白魔の山脈を超えイルストラ国にたどり着いたレティーツィア。
フリートヘルム、軍師ゼノンに対抗するため、第一王子ヴィクトルと交渉にのぞむレティ。着々と体制を立て直してゆく。
一方散り散りになったレティの騎士達も、自らの信じるレティのために、それぞれ行動を起こしてゆく——。

『おこぼれ姫と円卓の騎士』の新刊!
クライマックス直前らしいです。次が最終巻。えええー!(動揺)

今回、発売日前からネットで見ることができた表紙イラスト、レティとデュークの甘やかな雰囲気に、読む前から撃沈……。
こんな前代未聞な(笑)ラブラブな雰囲気を醸し出しているのならば、お話の内容にも、ものすごく期待しちゃうじゃないですか。
本当に今回、実際に本を手に取り読みはじめるまで、レティとデュークの仲の進展がいったいどうなっちゃうのか気になって気になって(いや、それ以外ももちろんありましたけど)、そわそわ落ち着きませんでした……(笑)。

前回と同様、一つ間違えれば全てが崩れてしまうぎりぎり綱渡りの展開がずっと続く、シリアスモード。
レティや騎士達がひとつひとつ頑張って前に進み成功を重ねるごとにほっと胸をなでおろしつつも、常にゼノンの不気味な影におびえつつで、まったく気の休まる暇もない。最初から最後まではらはらどきどきでした。

でも、まさに今回は『反撃の号令』なのです。とことん追い詰められたレティ達が、それぞれの場所で反旗を翻す。
レティがこれまでの巻で国内外で様々なところに赴き、精いっぱい体当たりで困難を乗り越え困っている人を救い人脈を築き上げ、こつこつ頑張り積み重ねてきたものが、ひとつひとつ報われていっている各場面に、読んでいてじわじわ感動がわきあがってきました。
レティの騎士たち一人ひとりもそれぞれの場所でそれぞれの特性を生かして、実にいい仕事しています。レティと騎士達、騎士達同士の信頼関係もすごく良くて、こちらもこれまでこつこつレティが築き上げてきたものの大きさを改めて思いました。

レティの優しさやお人好しさは、レティ本人が散々思っているように「欠点」ではあるかもしれないけれど、同時に彼女最大の「武器」でもあるんじゃないかと。
レティに救われ彼女を敬愛する人々が彼女に手を差し伸べ救っていく展開に、どんどん確信が増していくようなお話の流れが、読んでいてとても心地よい。
賢さや誇り高さや美貌も武器にしつつ、その人として一番大切な部分は昔からまるでぶれのないレティ。
そんな彼女だからこそ女王様に一番ふさわしいと、思っている人は、きっといろんなところでいっぱいいるんだよ。
お城の武器職人さんや城下町の人々のレティ評を読み胸をあつくしながら思っていたこと。


ここからはネタバレあり感想メモで、お願いします~。


序盤のヴィクトル王子との駆け引きは、さすが王族間といったところ。したたかで頭の切れる女王様レティ格好良かった。
シャルロッテ姫との女子会もあったようで、心和みました。シャルロッテ姫は恋愛に関しては本当にするどいなあ。さすがです。彼女の存在がサヴェリオを優秀なひとに成長させたのだとすると、なにげに侮れない。
その次はノーザルツ公。優秀で苛烈なお人なのですがもはや可愛い要員にしか思えなくなってきた(笑)。共同戦線を組むと頼もしいですね!
あとソレス王子とアナスタシアとのそれぞれの再会の場面、挿絵込みでとても印象的で、今の状態のレティにとって本当に彼らの応援が心強くて、こみ上げてくるものがありました。
レモンが似合う爽やかな好青年というイメージをまといつつソレスはなんて頼もしいんだろう。安心感が違いました。
女帝アナスタシアの無償の優しさと友情もまた、染み入りました。

今回グイード殿下もコルネリア姫もそれぞれ良かった。レティ似の妹姫コルネリアは地味に私の贔屓キャラだったので嬉しいです。イラストのコルネリア姫可愛らしくて満足です。
グイード殿下の思惑を遠く離れたところではっきり理解し受け止めたレティがさすがだと思いました!
ようやく初登場の王様。何だかいろいろと感慨深い。
フリートヘルムの方にはそんな噂があったのか。確かにグイードとレティがそっくりならばそういう考え方もあるか……。

高潔なイメージそのままでどんな場所でも年長者ならではの余裕を失わずお茶目なクレイグさん健在。そのイメージをそこで使うとはさすが!最終的に上手くいったようで胸をなでおろしました。
アイリーチェとシェランの二人のエピソードは印象に残りました。彼がそんな風に思っていたとは。
ウィラードもデュークもみんなそれぞれの仕事ひとつひとつは地味なんだけれど、ひとつひとつ堅実に実行し、それぞれが効果を出し……、そういうのの積み重ねでひとつの大きな反撃の歯車が回っている感じなのが、読んでいて爽快で、これこそこのシリーズの魅力!とうなってしまいます。
騎士学校に仕組まれたネタにちょっと笑って和みました。

肝心の(?)レティーとデュークの甘々な場面は結局エピローグまで持ち越されましたが(笑)、いえ、十分に、堪能させていただきました!
物理的には「驚くほど何もありませんでした」なのかもしれないですが、こんなにまっすぐに気持ちが通じ合えた二人を拝めただけで、もう十分満足です。デュークの飾り気のない褒め言葉にあわあわしているレティが可愛すぎて、もう!
「寧ろ、面白みのないくらい普通の趣味……というか、良い趣味しているつもりだ」云々のやりとりがいかにもレティとデュークで、読んでいてきゅんきゅんしまくりましたし、やっぱりこの二人大好きだな!と改めて思ったのでした。
そして恋愛というものをまるで分かっていないアストリッドとメルディのふたりに適切な助言を与えるアイリーチェがまさに「女王様のできる侍女」としてはまりすぎで、さすが恋人持ちなだけはありますね。
アイリーチェといえば、デュークとアイリーチェのやりとりで、「貴方になにかあれば王女様が悲しみます」「そうだな」あたりの会話とアイリーチェのモノローグが、また大好きな場面でした。
人間として互いに認め合っている上での恋愛って、たしかに、とてもすてきです。
確かに障害ばかりのふたりかもしれないですが、こうやって腹をくくったふたりなら、どんな道でも開けるような気がしてきました。
(そしてアストリッドとメルディの二人コンビはやっぱりいいなあ。和みまくりました。)

ラストのゼノンの非道さ周到さにまた胸が悪くなりましたが……。フリートヘルムの方で、何か考えているね。
やっぱりフリートヘルム兄様はこれで終わってしまうキャラではないですよね!最後の最後でどんでん返しをしてくださると信じています!

レオンハルト殿下もグイード殿下もみんなみんな、ラストでは元気で笑顔でレティの側にいてくれるといいな。信じています。
きっとレティと彼女の騎士達ならなんだってできるよ。

初夏に出るという最終巻が、とても待ち遠しいです。
大好きなシリーズが終わってしまうのは寂しいけれど……。気が早いですが、番外編とか待っていますから!

アニメイト限定特典のショートストーリーも楽しかったです。
「愛人王」!なるほどね!と膝を打つやりとりでした。レティの懐深さが格好良すぎるしメルディの言葉を聞いたとたん不機嫌になり発言を取り消す乙女心が可愛すぎました。


この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

関連記事

カテゴリ: ビーズログ文庫

タグ: 石田リンネ 

この記事に対するコメント

コメントの投稿
Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://hananomi691.blog10.fc2.com/tb.php/1642-eccac1cc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)