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『京都寺町三条のホームズ9 恋と花と想いの裏側』望月 麻衣 




『京都寺町三条のホームズ』シリーズ第9弾。
一月になり大学にも慣れてきた葵だが、修行中の清貴とはなかなか会えない日々。
清貴の修行先・伏見の老舗酒造で起こった家宝の徳利紛失事件、そしてほぼ同時期に、香織が所属するフラワーアレンジメントサークルで葵が直面した先輩達の仲違い。
二つの出来事の裏には、それぞれ切ない想いが秘められていて——。


『京都寺町三条のホームズ』の新刊!!待ちわびていました。ようやく読めました。
今回は特に事前でネット版をごく一部しか読んでおらず大部分まっさらな状態で読むことになったので、内容に関するハラハラドキドキ感もひとしおでした。
(ただそのごく一部の既読分がここでそうくるかーー!!と読んでいて叫びそうになりました。かなり盛り上がりました。)


結論から申し上げますと、今回も最初から最後までめっちゃ楽しかったです!!
サブタイトルにもあるように、清貴君と葵ちゃんの主役カップル、そしてサブキャラたちのロマンスが随所にちりばめられていて、お花や和歌や骨董品や美しく雅な小道具も随所で光っていて、ときめき度満載でした。
今回はシリアスな事件ネタは控えめで、よりロマンス面に重きが置かれていたように感じました。
この歳になっても甘々少女小説を愛好している私としては、今回のこの盛り上がりようはたまらなかったです。ふふふ。

遠距離恋愛でも葵ちゃんと清貴君はちゃーんとラブラブで、読んでいて微笑ましく幸せでたまらなかったです。
なかなか会えない寂しさを募らせ葵ちゃんが見せた涙にぐっときました……。清貴君の「尊い」、私も分かる(笑)。
一方途中で円生がとんでもない爆弾を落としていきました……わあ、これは一体どういうストーリーにつながっていくのやら。
その後の秋人さん話で彼の屈託のない明るさと友情にだいぶ救われて楽しく読めました。


ではではさっそくここからネタバレ交じりの感想です~。
長くなってきたので追記にたたみますね。


その前に、コミックス版の書影も、ぺたり。



カラー口絵の清貴君と円生のふたりが格好良すぎてしびれました。ふたりの間のびりびり一触即発な緊張感まで伝わってくる~これは素晴らしい!!
そしてちょうど少し前に発売されたコミックス版も読んだばかりでして、小説を読んでいても各キャラクターを思い浮かべる際に漫画版の姿がぽんぽんと思い浮かぶので、なんというか二重に楽しめたと言いますか、良かったです。
コミックス版の葵ちゃんは髪も長くかなり大人っぽい可愛らしさを持つ女子高生だったので、今の小説の最新刊あたりの大学生葵ちゃんのイメージにすんなりしっくりはまったといいますか。
ホームズさんの表情のひとつひとつも、絵でポンと想像できるようになったの楽しい。
ちなみにコミックス版のイメージがいちばんしっくりきたのは美恵子さんと店長です。

『プロローグ』
ホームズさんという師匠から離れていても、自分でも好きで勉強して鑑定士として着実に成長していっている葵ちゃん、素晴らしい!のひとこと。
円生相手にここまで対応できるようになっているの本当にすごいです。
そしてついにやってきました旅行ネタ(←これだけはWeb版で読んでいました)。
二十歳の葵ちゃんということで、書籍版のふたりらしい進展度合いで、私はいいなあと思いました。
旅行のことを打ち明けるまでの清貴君のもだもだ感がかわいい……。

『恋と花と想いの裏側』
伏見の酒造で修業中の清貴、フラワーアレンジメントサークルのイベントに参加する葵ちゃん、それぞれの場所で巻き込まれた騒動のおはなし。
恋心を和歌で表してフラワーアレンジメントでさらに表すって、雅であると同時に、作成者の想いがこれ以上なくストレートに伝わってしまうものなのだなあと、どきどきしてしまいました。
葵ちゃんの小野小町の和歌とお花は想い人を夢見る彼女らしくてピュアで可愛らしい。清貴君は本当にたまらないですよねー……。
あと香織ちゃんの選んだやはり小野小町の和歌は苦しくて切ない感じがしました。
大久保先輩と目黒先輩のふたりも辛かったけれど、これで区切りがついたということかな。幸せになってほしい。
電話でちょっと焼きもちもやもやを抱いた葵ちゃんと、彼女に嫌われたかもとうろたえ慌てている清貴君のふたりが可愛らしくて、もう。
幸谷酒造の人々、皆いい人で丸く収まって良かったです。特にお父さんの愛情にぐっときました。確かに清貴君が恋愛のダシにされるとは、なんとも(笑)。
チーズケーキの天ぷらがちょっと気になる。
そういえば、香織ちゃんと葵ちゃんの恋バナエピソードで、なぜ葵ちゃんはあんな元カレと付き合っていたのか?という、実は私自身ずっと気になっていた疑問をズバッと聞いてくれて、良くやった!さすが香織ちゃん!と、拍手喝さいだったのでした(笑)。
確かに告白も皆の前でって軽く卑怯だな……。

『答え合わせ』
てっきりプロローグの葵ちゃんの鑑定の「答え合わせ」かと思って読んでいたのですが、ええええー??
「ふたりでお酒を飲みたい」のが清貴君の動機だったというのは、やはりと微笑ましいものがありましたが。

『金の器と想いの裏側』
その後に十三歳の清貴君のこのエピソードがくるとは、なんだかますます意味深なのですが(どきどき)。
上田さん含めて家頭家の祖父、父、孫の男たちの関係はとても独特だけれど、馴染むほどに愛着がわいてくるというか、私はとても好きだなあ。
東華菜館の中華料理店の場面がとても美味しそうで魅力的でそわそわしてしまいました。
清貴君のモナ・リザの解釈には改めてうならされました。

『宮下香織の恋路』
小日向さん、私も香織ちゃんに興味本位でちょっかいだしてるんじゃ……と若干うたがっていたのですが、そんなことではなかった。いいひとだなあ(じんわり)。
しかし彼女の想いが通じるのはありなのか、なしなのか、ちょーっと微妙ですよねやっぱり……店長いいひとだし格好いいから分かるんですけれどねえ。ううん。
その店長が、仲のいい友人達は男性の好みも似通ってくる、と葵ちゃん相手にそういえば話していたけれど、ある意味正しいですよね。やっぱり店長とホームズさんは親子だし、洗練された物腰や言葉遣いや優しさなどは、そっくりですもん。
(そういえばあの場面の葵ちゃんのホームズさん評が本当にひどくて葵ちゃんならではで私も笑えました。葵ちゃんも香織ちゃんも大物ですねえ。清貴君は幸せ者です)

『復讐のショータイム』
物騒なタイトルでしたが秋人さんと清貴君がタッグをくんで頑張って事件を解決する、どちらかというとカラッと明るく楽しいお話でした。(敵役の所業はえぐかったですが……。)
円生のあの爆弾ネタを読んだ後だったので、うだうだ難しいことを考えているホームズさんをさくっとぶったぎる秋人さんの姿が読んでいて非常にすがすがしく、そう気にしなくていいんじゃないかな~。現に相変わらず葵ちゃんにめろめろだし~と、気が楽になった感じでした。
会えない寂しさを募らせて、再会した時の葵ちゃん、本当にぐっときました。若い恋人達への店長の気遣いがしみる。
「尊い」というのも私も分かりますよ(笑)。葵ちゃんの近くにいられるだけで明らかに機嫌が良くなっているホームズさんも相変わらずで笑えますし。
安珍清姫伝説をネタにしたショー、読んでいてワクワクして面白かったです!!秋人さんはじめレンジャーの皆いい人だな。
そしてオーナーのテレビ出演に関するあれがまさかここの伏線として繋がっていたとは。
秋人さん、やっぱり大物だなあと、改めて思いました。
ホームズさんの友人としても得難いひとだなあと、改めて。(今だから正直に言いますと、ホームズさんと葵ちゃんのふたりがくっつくまでは、良いところでいつも邪魔してくる秋人さん、ほんのすこーし憎たらしかったのですが(笑)、いやはや)

『エピローグ』
円生の「好きな仕事」って、何かなあ。
私は七巻目のラストでホームズさんに円生がおくってきたあの絵がとても素敵でいいなあと思っていたので、贋作ではない画家など向いているのではないか、とか思ったりもするのですが。
そしてホームズさんの旅行への並々ならぬ熱意に恐れ入ります(笑)。
ふたりははてさて旅行でどんな人物と再会し妙なことに巻き込まれてしまうのやら。(もしかしてNYで再会したあのひとであろうか……)

遠距離恋愛でも、葵ちゃんと清貴君の仲は、初々しくもじんわりと進展してきていて、ときめきました。
清貴君の懸念は気がかりだけれど、何かは絶対あるんだろうけれど、まあ最終的には大丈夫なんじゃないかな、と思います。
葵ちゃんはまさに「物」じゃないし、骨董品への想いと葵ちゃんへの想いは、読んでいて私も違うんじゃないかと思いますし。
何より葵ちゃんですもん。一度は壊れた二人の関係を、清貴君の予想外のパワーで修復してしまった葵ちゃんですもん。きっと大丈夫ですよ。うんうん。
そしてサークルの先輩たちにいい秘書さんになれそうと言われる葵ちゃん、鑑定の仕事を本当に好いていて努力を怠らない葵ちゃん、将来彼女こそが、清貴君の公私併せての最良のパートナーとなる未来しか見えない……信じてますから。
願わくば、葵ちゃんには私、なるべく辛い目にはあってほしくないのね。それだけです。


あとコミックス版の感想メモをちょっとだけ。
ふたりの出会いの場面に同席していた上田さんと美恵子さんの年長者コンビがかなり好きでした。
白隠禅師の絵が素敵でしたねえ。志野の茶碗はここでは出てこないのね。
ホテルオークラのスイーツはフレンチトーストになっていました!ホテルオークラなつかしい!おいしそう!!
確かにこの時点でさらっとナチュラルに葵ちゃんを口説いているようにも見えるホームズさんがさすがだと思いました。
ホームズさんが最初に京都弁を話す例のシーンの色気もすごい……。
佐織さんと香織さんの美人姉妹も嬉しかったです。特に斎王代姿の佐織さんの麗しさよ。
アニメ化の話もどきどきですね。楽しみがいっぱいです。

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カテゴリ: 日常のお話

タグ: 望月麻衣 

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