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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『Unnamed Memory I 青き月の魔女と呪われし王』古宮 九時 




長い時を生きて絶大な力を誇り、異端視される存在である魔女。
世界で五人いる魔女の中でも最強である「青き月の魔女」ティナーシャの塔に挑戦者としてやってきたのは、大国ファルサスの王太子の青年オスカー。
彼が「達成者」としてティナーシャに願ったのは、「沈黙の魔女」に自身が幼いころかけられた、とある呪いを解くことで――。


数年前にWeb版を読み始めてはまりにはまって、Web版何度も読み返してサイト様の番外編、掌編、関連作ほぼすべて読み込んで、ネタバレ設定集Wikiも読み込んで、シリーズの同人誌読みたさに生まれて初めてコミティアやコミケに突撃することになった、大好きで大好きな物語が、ついに書籍化ですよ!!!
わああ、なんかもう言葉にならないです。
おめでとうございます!!!

すでにこのブログでもこの『Unnamed Memory』はじめいわゆる『Memoriae』シリーズの感想は何度も何度も語り続けており、いい加減くどいというかしつこいかな……と若干弱気なのですが、でもでも、ほんの少しでも新しい読者様の目に触れることを願って。あと単に私が語りたくて!今回も感想メモ記事を書くことにいたします。

美貌の魔女と大国の王子様と臣下達、伝説とバトルとロマンスに満ち満ちた異世界ファンタジー。
一昔前のファンタジーあり長編少女小説とかがカテゴリとして一番あてはまるのではないかと個人的には思っています。
緻密に張り巡らされた伏線も魅力的なキャラクターもノンストップでかけぬけてゆくストーリー本筋も、とにかく!最高です!!

なにより清楚で凛とした黒髪美女のヒロインティナーシャが私もう好きすぎまして。
強いところも弱いところも知的で努力家でお人好しで押しに弱いところも、みんな好きだ~!!
ただひたすらに彼女の幸せを願ってどこまでも読んでいく感じです。
ヒーローのオスカーもいろいろな意味で最強です。数百年生きている魔女と互角にわたりあって挙句結婚を申し込むとは、並大抵ではない。
私がこの作品を読み始めたころは少女小説にいわゆる「ヘタレ」系ヒーローがわりと多かった気がするのですが、その点オスカーは全然です。ぐいぐい押して押して押しまくります。
かといって俺様系ヒーローともちょっと違うんだな~。いや、ある意味俺様で自信家なのですが(王子様ですし)。たゆまぬ努力に裏打ちされた実力を持っているからこその自信ですし、知性と相手の事情を受け入れる度量の広さ、バランス感覚、まっすぐな優しさを当たり前のように持ち合わせています。
とにかくこの最強カップルが私はいとおしくてなりません。
書籍一巻目の序章パートはやはり、出会ったばかりのふたりの結婚するしないの掛け合い漫才みたいなやりとりが、おもしろいんですよね~。なんか懐かしい。

初期のファルサスのお城の主要メンバーの面々も、懐かしい。そうそうみんな最初はこんな感じだった!
金髪のおっとり美人さん魔法士シルヴィアが私のお気に入りキャラで、ティナーシャの髪をととのえる描写ににんまりしました。
彼女やラザルやドアンたちも、欲を言えばイラストで見てみたかったなー!

書籍化に当たりいろんな箇所で少しずつ手が加えられているのかな。
塔の試練の具体的な描写が増えていたのが面白かったです。
とはいえあやふやだったところもいっぱいで、そういえばこんなに最初から悲惨な殺人事件が起こってたんだよな、とか。(しかも犯人の正体と動機に結構考えさせられる。そしてクムのオスカーがせっかく入ってきた精霊術士の力を~云々の懸念に吹き出してしまった)
ルクレツィアさんきっと悪気はないけどかなり悪趣味だよな、とか。
例のあの二人組は結構初期から暗躍していたんだな、とか。
気持ち、Web版よりも、ロマンス色が増している、かしら?(この時点での)
ティナーシャはもうあっさりさばさばですが、オスカーは結構じっとり嫉妬深かった。
あとティナーシャの一瞬の美しい微笑に凝縮されたいろいろなものが盛り上がる場面が私はやはりとても好き。

というか、今回の書籍化部分はまだまだ序章で、盛り上がってくるのはこれからですよね!!
ティナーシャの過去が明かされるところとそれを受けてのオスカーの決意が、私は一幕の中でも特にお気に入りの場面なので、次の巻の書籍化が今から楽しみで楽しみでなりません。

作者さんによると書籍化が決まっているのは本編の第一幕までらしいのですが、いやいやいや、死んじゃいますよそれ(本気で)。
もしかすると第一幕の締め方が変わるのかもしれませんが。でもでも、この巻の時点で、第二幕にならないと回収されない伏線がいくつも張られてるじゃないですか。どうなるんでしょう!!
売れ行き次第とのことでしたので、私ができうる範囲で応援させていただきたいです。
せめて本編すべて書籍で読みたいですので、よろしくお願いいたします。

(そしてシリーズ関連作である『Babel』の続きも書籍で読みたい~読みたいのです~!!
異世界に迷い込んだ文系女子大学生と研究者肌の魔法士の青年の「言葉」にまつわる旅の物語。『UM』は「記憶」の物語。
私個人的には『Babel』の方がいわゆるライトノベルという感じがします。『UM』は特に主役二人のロマンスメインで私が読んでいるため少女小説カテゴリ。比較的)
(あと『Babel』はシリーズ内で一番すっきりしたハッピーエンドだと思います。『UM』は、少なくとも本編終了後の番外編『変質の旅路』を読んでからじゃないかな)

あと書籍化にあたってイラストがついたのも素晴らしい。
私はやっぱり表紙のカラーイラストのふたりが一番好きです!!もういくらでも眺めていられる。
オスカーの夜明けの空の青い瞳が一番好きです。彼の不敵な微笑みも。寄り添うティナーシャのクールビューティーな表情も!
あとナークやファルサスのお城の雰囲気もイメージぴったりです。


なんかネタバレなしでどうやって書いたらいいのかよくわからず書いていたら誰に向けて書いているのかよくわからないいつもの私っぽい感想になってしまいましたが、とにかく未読の方は、興味を持たれましたら是非是非読んでみてくださいませ。
そして続きが気になったらぜひ本編を、一度Webで読んでみてください!!私のネタバレあり感想語りにつきあってください(笑)。
サイト様からでも小説家になろうさんからでも読めますよ~。
Unnamed Memory

この一週間くらいにそれぞれの記事に拍手くださった方々、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: Memoriae シリーズ

タグ: no-seenflower 

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