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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

お菓子の由来物語 

お菓子の由来物語お菓子の由来物語
(2008/09/20)
猫井 登

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西洋のお菓子について、なじみ深いものから珍しいものまで、一品ずつ写真と説明が添えられているガイドブックのような本。


図書館から借りてきた本です。
ハードカバーの、結構りっぱな装丁の本なのですが…内容はとても良かったです。自分でも購入したいくらい。

お菓子のひと品ひと品に、カラーの写真、「こういうお菓子です。」という簡単な定義、発祥の国・地域やそれにまつわるエピソード、日本でどのように取り入れられたか…といったストーリーなどが、詳細に、けれどもとっても分かりやすく取り上げられています。
同時に、「ケーキ」「タルト・パイ」「シュー」…と、大まかに分類された構成になっていて、それぞれについての簡単な歴史も紹介されているので、「お菓子の歴史」全般についてまで、基本的なことが分かってしまいます。

モンブラン、ティラミス、シフォンケーキといった日本でも定番となったお菓子も、「コンベルサッシオン」「ミュスカディーヌ」といった耳にしたこともないお菓子も豊富に紹介されているので、読んでいて楽しい。分からないお菓子でも、写真と定義が付いているので「?」ということにはならず、「ふーん」と感心しつつ読み進められました。

シフォンケーキは、アメリカの人が発明し、その人は20年間レシピを非公開にしてアパートメントの一室のみで作っていたとか、卵が痛んでいてカスタードが作れなかったために苦肉の作で生クリームを泡だてて作ったのがクレーム・シャンティー(ポイップクリーム)だったとか、色々面白い発見が…
お国別のワッフルのバリエーションとかも、写真付きなので分かりやすい。


個人的に興味をひかれたのは、「パネトーネ」という、イタリアのクリスマス用の天然酵母で作られた菓子パンのお話。
私、6月にもABCクッキングで「パネトーネ」を習って簡単なエピソードも聞いてきたのですが、再び詳細なエピソードを読めることになりました。

ウゲットという貴族の青年が、貧しいパン屋アントニオの娘アダルジーサに恋をする。しかし、身分があまりにも違う2人…

…ん?どこかで読んだようなお話のような気がする…
そうだ、清家未森さん『身代わり伯爵の冒険』シリーズの、主人公ミレーユとフレッドたち双子の両親、エドゥアルドとジュリアさんの馴れ初めエピソードそのままじゃないですか、これ?うわーびっくり。こんなところでつながりがあるとは思いませんでした…

身代わり伯爵の冒険 (角川ビーンズ文庫)身代わり伯爵の冒険 (角川ビーンズ文庫)
(2007/02)
清家 未森

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確かに私は、ミレーユがパン屋の娘だという設定に惹かれたこともあってこのシリーズを読み始めたわけですが。(もっとも、あんまり美味しそうなパンは出てこない(むしろ逆)ので残念…)
もしかしてそういう背景があってのエピソードなのかな?と思って『活字倶楽部』の清家未森さんのインタビューを読み返してみたのですが、そういうことは書いてなかったです。なので関連は謎。

ちなみにウゲットは、貴族という身分をかくしてアントニオお父さんに弟子入りし、ミラノを治めていた公爵さまに自分が作ったパンを認めてもらって、そのパンにアントニオの名前を付け(トーネ=トニーさんが作ったパン、という意味)、結婚を許されてはじめて身分を明かし、そのままパン屋さんとして娘さんへの愛を貫いた、らしいです。
…なんだか『身代わり伯爵』シリーズよりも熱烈な身分差ラブストーリーじゃないですか?完全なハッピーエンドですし。
「現実は小説より奇なり」とは、まさにこのことでしょうかね。(もっとも、あくまでこれも伝説ですけど。)

という訳で、クリスマスにパネトーネを食べると恋が成就する、という伝説があるらしいですよ。
クリスマスはもう1月後ですし、恋をなさっている方、今年はパネトーネを召し上がってみてはどうでしょう。ウゲットさんの情熱に想いをはせつつ…


今回もつい、私の趣味に走ってしまいました…
そんな趣味がなくとも、この本はおすすめです。(いや、『身代わり伯爵』シリーズも面白いですけどね。)
お菓子が好きな方なら、まず楽しめるはずです。


昨日と今日「図書館を活用してみよう!」(2回)と「イリアディスの乙女~封印の巫女と夜の神~」の記事に拍手くださった方、どうもありがとうございました♪
「図書館を活用してみよう!」の方、コメントもありがとうございました!確かに「司書」ってなんだか格好良い響きですよね。そしてリンクの件、了解です。こういうお申し出はとっても嬉しいです♪メールフォームでご連絡したので、そちらも見て下さいね。


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カテゴリ: エッセイ

テーマ: 料理・菓子の本 - ジャンル: グルメ

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