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『天山の巫女ソニン 1 金の燕』菅野 雪虫 

天山の巫女ソニン 1 金の燕天山の巫女ソニン 1 金の燕
(2006/06/13)
菅野 雪虫

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幼いころから巫女に見込まれて12年間、天山でずっと修行していたのに、素質なしと言われて里に帰された、少女ソニン。ごく普通の民の暮らしに戻ったのもつかのま、思いがけない出会いから侍女としてお城に召され、ちっぽけな体ひとつで王宮や各国をゆるがす大きな事件に立ち向かっていって…といった感じのお話。
全部で5冊のシリーズの、第1作目のようです。

ヤングアダルト、児童サービスなどといったものについて色々調べていて、その手のブックガイドとかを図書館から色々借りてきて読んでいるうちに、「これ面白そうだな」と思って、前年の内に図書館で借りてきた本です。
日本製の、児童書のファンタジー。私が荻原規子さんにのめり込んで他を探していた当時は、こういうジャンルの本は少なかった気がしますが(もっとも当時の私は図書館でしか探していなかったですけれど)、最近はたくさん出ていますねー。

で、読んでみたわけですが。
お話全体にわたって、さわやかで心地よい風が、さーっとどこまでも吹き抜けていっているかのような、そんな感じを受けました。
良い意味で児童書らしい、丁寧で優しい語り口。しっかりした作品背景。絶妙な加減で散りばめられた、少女小説風味な設定。ストーリー自体は、それほど珍しいものではないような気もしますが、登場人物に共感して、「次は?次は?」と、わくわく心を躍らせながらページをめくっていくことができました。
続きが気になる!しまった、5冊全部借りてくるべきでした…今、図書館は年始のお休みなんですよね。

うーん、小学校高学年、中学生や高校生あたりの年代なら、この作品好きな女の子が絶対いるに違いありません。
いや、一応20代の私にとっても、十分好きになれるお話ですけれど。

巫女として天山で育ってきたソニンは、特に美人でも、巫女として優秀でもないんですが、まっさらな心と、真面目に修行してきたことで身につけた知識や判断力を持っていて、素直に「いいなあー」と思える女の子です。天山にいたころは知らなかった俗世の矛盾、人の汚い部分といったものに初めてふれ、当たり前の疑問を持ち、そして自分なりに考えて行動している姿が、読んでいて気持ちが良いです。

ソニンがお仕えすることになった、生まれつき口がきけないイウォル王子も、この巻ではまだまだ掘り下げて書かれていませんが、私はすごく好きです。なぜか私の中のイメージは、あきづき空太さんの『赤髪の白雪姫』に出てくるリュウ君です…(笑)。この本、挿絵がありませんからね。

ソニンとイウォル王子の仲が今後どうなっていくのか、気になります。今回みたいに、別に恋愛要素がなくたって、こんな感じのも好きよ。燕の姿になっていても、兄弟の中から彼に気付けるなんて、それだけでもロマンティックじゃないですか(笑)。
でもやっぱり、そういう要素が入ってきたらより面白いかな。設定が色々少女小説ですしね。期待しておきましょう…

ソニンの友達で、貧しいけれども誇り高くて賢い少女のミン、ソニンとコンビを組んで(?)陰謀に立ち向かう王の側近イルギ、淡々としているけれどソニンを本当に大切に思っているソニンの家族…色々素敵な人達でした。
クワンも気になります。もちろん。

天山の大巫女さま、なんだか荻原規子さんの『白鳥異伝』に出てくる「守のおんかた」を彷彿とさせます。そうすると、ノアはさしずめ真刀野でしょうか。いや、そんなのはどうでも良いのですけれど。
天山についてのあれこれも、これから明かされていくのでしょう。レンヒが気になる言葉をのこしていきましたからね。

とりあえず、物語は始まったばかり、といった感じなので、続きを図書館から借りてくることにしましょう。
はやく図書館あかないかな…


昨日「今年のできごとベスト10(後編)」の記事に(1回)、昨日と今日「新しい年のはじめに」の記事に(5回)拍手下さった方、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: ファンタジー(和風)

テーマ: 児童文学・童話 - ジャンル: 小説・文学

タグ: 菅野雪虫 

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