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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『雪むすめ』と『雪あかり幻想』と 

小夜さんのブログを拝見していて、とある発見が。
コバルト作家・倉本由布さんの初期の作品『雪あかり幻想』に、お話のもとになった作品が存在していたとか。
アリソン・アトリーの『西風のくれた鍵』に収録されている「雪むすめ」。

西風のくれた鍵 (岩波少年文庫)西風のくれた鍵 (岩波少年文庫)
(2001/02)
アリソン アトリー

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雪あかり幻想 (集英社文庫―コバルトシリーズ)雪あかり幻想 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
(1989/09)
倉本 由布

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私は、高校時代に、倉本さんの『きっと』シリーズあたりをはじめて読んでファンになったのですが、当時すでに『雪あかり幻想』は、どこにも売られていない本でした。コバルト文庫の裏のタイトル一覧の紹介と、倉本さんの公式サイトの作品紹介が、私が知りえた情報のすべて。
当時の私は、そのタイトルと、短いあらすじだけに、ひたすら憧れて、憧れていました。
ものすごく素敵なタイトルだし、雪女のお話?というのも、心ひかれるものがあって。倉本さんの作品ですし。

そんな憧れの一部を、昔の私は、当時所属していた文芸部の部誌に載せるために、短編小説もどきとして、自分で勝手にお話を創作してしまったのでした。
(倉本さんだけでなく、やっぱり当時読んでいて大好きだった、もとなおこさんの漫画の影響もかなりあったのですが。)
今となっては、自分で自分が謎です…何と言うか、若かったんだな(苦笑)。

そんな感じで、思い入れがあり余っているお話だったので、情報をいただいて一気に飛びついて、早速図書館で、それぞれ借りてきました。
(『雪あかり幻想』の方は、大学で名古屋に進学した際に、大きな図書館の書庫に、なんと在庫があることを発見したのです。一度読んだのですが、何年も前のことで忘れかけていました…再びそこへおもむいて、書庫請求。)

「雪むすめ」
人間の兄弟に作られた雪像の娘が、北風に命を吹き込まれて、雪と氷の王国の、王さまとお妃さまの娘として迎えられることに。
凍てついた氷の王国で、深く愛されて美しく育った雪むすめだけれど、彼女は自分の作られた人間の世界に、どうしても未練を残していて…
…ああ、これ、短いけれど、とってもきれいなラブロマンス。うっとりです。
りりしくて心優しい北風のキャラクターが特に素敵。最後に報われて、本当に良かった。

『雪あかり幻想』
上記のお話が、倉本さん風味の、メルヘンチックなコバルト文庫の物語として展開していました。舞台は一応、現代の日本。主人公たちは高校生。
キャラクター関係もストーリー自体も、長いから当然だけれど、比べてみると複雑になっていました。
いかにも(初期の)倉本さん作品…みたいな感じかなあ。恋する女の子に人間味があって、切ない余韻が。
途中から物語にすっかりひきこまれ、ラストあたりは目をうるませながら読んでいました…
暗いラストではなかったけれど、雪見ちゃんが切ないー!

どうも、昔の私は、「雪あかり」の「あかり」の部分に、より空想をかきたてられていたようで、私がつくったものとは、ストーリー展開はほぼ別物でした。そりゃそうですね。
とはいうものの、雪と人間との関係とか、雪のモチーフの書き方とか、何気に同じくする部分もいくつかあって、「おお…」と感心したり。

…つらつら書いてきてなんですけれど、実のところ私は、過去の自分の作品、あまりにも恥ずかしくて、どうしても部誌の頁を自分の部分だけ開くことができません…(汗)。
お話のつくりだけ、うろ覚えみたいな感じです。
雪女のなりそこないの女の子の、ラブロマンス…の、つもりだったのかなあ。
なんだか、女の子のちょっと怖いお姉さんのキャラクターが、一番目立っていたような気がします。

アリソン・アトリーは、『時の旅人』をやはり高校時代に図書館で借りて読んで、とても良かったです。イギリスのタイムスリップファンタジー?
倉本さんの作品も、歴史モノはほとんど読みつくしましたねえ。オレンジ色の倉本さんの本、本棚のかなりの部分を占めています。

まさに時を超えた、すてきな巡り合わせでした。情報提供してくださった、小夜さんに大感謝♪


昨日「あじさいと田んぼ」の記事に拍手下さった方、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: ファンタジー(和風)

テーマ: 小説 - ジャンル: 小説・文学

タグ: アリソン・アトリー  倉本由布 

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