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『勿忘草の咲く頃に』沖原 朋美 

勿忘草の咲く頃に (コバルト文庫)勿忘草の咲く頃に (コバルト文庫)
(2004/06)
沖原 朋美

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少し昔(2004年)の話ですが、読み返してみたらとても素敵でした。

沖原朋美さんのデビュー作で、イラストは紺野キタさん。

「わすれな草」の物語は、昔図書館で立原えりかさん&もとなおこさんの『花ものがたり』シリーズで読んだことがありました。
(このシリーズ、子ども向けですが、ギリシャやヨーロッパ諸国の伝説から古事記、中国や韓国に至るまでお花の話がたくさん集められていて、イラストもきれいで可愛いのです。私は梅の話が好きでした)
確か、恋人に花を摘んで贈ろうとした男性が、あやまって河に落ちて、「わたしを忘れないで」とのことばを残して亡くなってしまった悲しいお話。

主人公2人は高校生。
転校生の少女の倉敷七瀬と、地元の名士の息子の都倉育世(やすつぐ)の、心の交流が描かれます。
純愛もので、私は見たことも読んだこともありませんが、『世界の中心で、愛を叫ぶ』と似たストーリーらしいです。
『世界の~』のラストは知りませんが、『勿忘草』のラストは、生命の息吹きが感じられて明るいです。

花や緑や星空や海、自然界の描写がとてもきれい。私が文芸部で目指していたものは、こんな感じだったような気がしてきます。

七瀬が相手を意識し、惹かれていく心理描写がとても丁寧です。
物語は七瀬視点で進んでいきますが、ラストに届いた育世の長い手紙によって、彼の方の要所要所の心理も一気に明らかになります。
「わすれな草」の伝説の男性の心理が理解できなかった育世が、七瀬に出逢い、このような手紙を送らざるを得なくなってしまった心境に至ったのだなあと思うと、切なくてならなくなりました。

そして、イラストが繊細で叙情的で似合いすぎます。
そもそも私、紺野キタさんの漫画(『ひみつの階段』シリーズ)が好きだったからこの小説買ったような気がするので。

2004年の私がこれを読んでいたときと今とは環境や感じ方が違っているから、余計に新鮮に思えるのでしょうね。

読み終わった後インターネットしていたら、紺野さんのサイトを見つけました。
サイト名が私の好きなアイルランド民謡の曲名で、少し嬉しくなりました♪


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カテゴリ: コバルト文庫

テーマ: 少女小説 - ジャンル: 小説・文学

タグ: 沖原朋美 

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