Admin   *   New entry   *   Up load   *   All archives

ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『夏目友人帳 第5巻』緑川 ゆき 

夏目友人帳 5 (花とゆめCOMICS)夏目友人帳 5 (花とゆめCOMICS)
(2008/03/05)
緑川 ゆき

商品詳細を見る


『夏目友人帳』、シリーズ第5作目。

以下、各話語り、行きましょう。

第十六話 不老の想い
人魚さんと千津さんが、ふたたび目を見かわした再会シーンがとても素敵で、ふたりの絆に目頭が熱くなりました。
人魚に渡されたものが本物ではなくて、良かったなあ。一途に思い込んでしまう子どもなら、大切な人を救うためにそれだけのことをやってしまうのは、ものすごくよくわかるし、責められない。
夏合宿のあれこれのエピソードも、好きです。塔子さんの好意を無駄にしないためにポテトチップスを食べている夏目とか(気を遣っているのは確かにそうなんですが、実際にニャンコ先生とぽりぽり食べていると微笑ましい)、後、枕なげしているコマが、妙に可愛らしかった(笑)。
「妖から見ても不気味な顔なんだろうな」という夏目のニャンコ先生への台詞には、吹き出してしまいました…
そうそう、前後しますが、「せっかくの人魚を食うチャンスだったのに」「そんなことをしたら先生 一生友人帳を手に入れられなくなっちゃうぞ」という会話シーン、印象に残りました。ニャンコ先生、心の中でどんな風に思ったんだろう。

第十七話・十八話 呼んではならぬ
ああ、ついに女の子キャラクター、多軌の登場!嬉しいな(笑)!
夏目ももちろん大好きだけれど、女の子のお話好きの私にとっては、また別次元で、多軌みたいな子が活躍してくれるのは嬉しいのです。
女の子を助けている夏目が、正当な少女漫画のヒーローに見えました(笑)。ロマンスとかは抜きにしても。
「巻き込んだとか今は悩むな おれも時々そういうのに悩むけれど おれ相手には悩まなくてもいい」という夏目の台詞、自身の経験に由来する多軌への思いやりに満ちていて、ほろりとしました。
夏目と多軌、ニャンコ先生とで妖を封じることに成功した場面は、格好良かった、3人共。
ニャンコ先生を可愛がっている多軌も、面白かったなあ。
ちょっとボーイッシュな服装と、とても女の子らしい素顔の表情のギャップ?も、魅力的でした。

第十九話 借家
藤原のご主人・滋さんの初登場、そして子ども時代の滋さんと、レイコさんとのひとときの交流の昔話が。
滋さんの視点から語られるレイコさんのお話が、もうあまりにも切なくて、切なくて、読み終えた後になって、涙がぽろぽろとあふれてきました。

レイコさん、ののしられても、当たったら確実に大けがしそうな石を投げられても、平気な顔して笑っているけれど、この子、微笑みながら、人間というものに見切りをつけてしまっているというか、絶望しているよね。
石を投げられたことを怒っている滋くんへのレイコさんの台詞「子どもって面白いのもいるのね まだ人間じゃないみたい」には、ぐさっと胸をえぐられました…
「人間じゃないみたい」って、じゃあ、今まで「人間」たちは、レイコさんに向かって、一体どんな仕打ちをしてきたんだよ。
レイコさんに変な偏見を持たずに仲良く接していた滋君、何て良い子なんでしょ…いや、考えてみれば、それが当たり前のはずなんだよねえ。つくづく人間は情けない。
それゆえに余計に、レイコさんと滋君の別離は辛かったです。
「ひとりでいすぎてそういう感覚が分からない人」って、思えば思うほどに悲しすぎますね。
それでもなお、レイコさんを「優しい人だった」と追想している滋さん、ほろりときました。ちゃんと分かってくれている人も確かにいたんだね。

障子を壊してしまったところを、滋さんに見つかりそうに…というシーンは、秘密を抱いたままの夏目の焦燥感?みたいなものがリアルに伝わってきて、ある意味、妖の登場以上に恐ろしかった、というか緊張しました。大切な人に拒絶されたらといった不安やら、嘘をつくことの心苦しさやら…夏目もまだ、レイコさんみたいな孤独から、完全には抜け切れていないんだなあ、と思ってしまったり。

特別編 同じ風景
田沼と夏目の触れ合いの短いエピソードでしたが、とても味わい深かったです。お互いがお互いを真摯に思いやっている空気がとても心地よかった。

5巻目は、今まで読んできたシリーズの中で、一番心に残った巻になりました。
感想も長いですね(笑)!女の子キャラクターが活躍していたからでしょうか、やっぱり。


昨日「ブレッドシーズン秋・3~パン・オ・マロン~」の記事に拍手下さった方、どうもありがとうございました♪

関連記事

カテゴリ: 漫画・白泉社

テーマ: 漫画 - ジャンル: アニメ・コミック

タグ: 緑川ゆき 

この記事に対するコメント

コメントの投稿
Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://hananomi691.blog10.fc2.com/tb.php/668-64842e53
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)