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『はじまりのにいな』水森 暦 

はじまりのにいな (花とゆめCOMICS)はじまりのにいな (花とゆめCOMICS)
(2011/07/20)
水森暦

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「前世から、あなたのことを好きでした」
新しい家にひっこしてきた10歳の少女・青八木新菜は、隣家に住む前世の恋人・篤朗(25歳)に再会する。
篤朗は未だに、突然だった恋人の死を忘れられずにいるようで…。
切なくもかわいらしい年の差ロマンス。


白泉社の新人さんの初コミックス。
ネットや書店の平積みスペースで見かけるたびに気になっていたので、えいっと思って購入してきて読みました。
私は「前世もの」というと、前世は歴史上のとある人物だった…など時代もの系の話がまっさきに思い浮かぶのですが、この作品の生まれ変わりの時の流れはせいぜい10年で、あくまで現代日本が舞台でした。


うーん、これはとても良かったです!
前世もの、年の差ロマンス、加えてかわいらしい女の子も大好きな私には、たまらない作品でした(笑)。

なんというかもう、すべてがかわいらしいです(笑)。そして切なくて、いとおしい。
お話の筋自体はまあ王道パターンで、ドラマティックな展開も特になく淡々としているんですけれど、ひとつひとつのエピソードや絵が、細部までていねいに心配りされて描かれていて、読んでいて素直にほおっとしました。読んでいる間中ずっと、安心して物語の世界にひたれました。
前世の何気ないエピソードも心に残るあたたかなものばかりで、それが現在のストーリーと上手くからめられていて、良かったなあ。

新菜ちゃん、表情も髪型もファッションもおてんばな行動パターンも、いちいちかわいらしくて仕方がないです(笑)。前世から変わらない他人への無償の優しさも、嫌みがなくて良いです。
10歳とは思えない芯の強い子で(前世の記憶を持っている訳なので、単純に10歳の女の子という訳でもないんでしょうけれど)、前世のことは言わない、今の新菜を好きになってもらうんだ、という決意を最後までけして曲げない姿が、幼くもとても凛としてきれいで、好感を持てました。
篤朗の方も…一途さが泣けます…。胸がきゅーっとなります。基本的に優しくてさりげなく格好良い好青年で、これまたとても私好み。

以下、簡単に各話語りです。
第一話
思い出の中の、千歳と篤朗の不器用な恋人同士のエピソードが、読んでいてかなり幸せ!真っ赤になって照れているふたりがかわいらしい…。
子ども相手に真剣に「ごめんなさい」と頭を下げられる篤朗、格好良いなあと思いました。
それをうけての新菜の決意もいいです。
この一話だけでも完成度の高いひとつの素敵なお話でした。

第二話
花とゆめコミックスによくある各話の最初の説明的なコマの部分まで、さりげなく工夫が凝らされた構成で、そういうところもお話の一部として自然に楽しめました。
「言えたらいいのに
―言わない 私は新菜で側にいる」

新菜のこのモノローグが好きです。
つがいの白鳥のエピソードも、ロマンティックでお上手だなあ。
それにしても、お着物の新菜もふわふわコートの新菜も、本当にかわいらしい…(笑)。

第三話
いきなり年月が飛んでちょっとびっくりしましたが(笑)、きれいにお話をまとめてくださって、とても満足。
桜の枝のエピソードが好きです。
新菜が今度こそは無事で、本当に良かった!想いも通じて良かったです。いくら気丈な女の子とはいえ、地面にしゃがみ込んで涙する新菜のコマが切なかったから…。
そして、篤朗の誘導に気づかずにひっかかった新菜でしたが(笑)。私的には、篤朗が最終的に生まれ変わりに気付けて(多分そういうことですよね?)、良かったなあと思いました。
年の差15歳なことは変わらないわけですが…、いいですよね、少女漫画ですから(笑)。

読み切り 恋ばか。
戸田さんは、たいそう共感を持って読んでいけるヒロインでした。ああ、その気持ち、分かる分かる。
この子もまた、新菜とは違ったタイプの真面目さん的なかわいらしさをもった女の子で、読んでいてときめきました(笑)。
飯島君も良い子だなあ…。ときどき見せてくれる笑顔がまぶしい。
ラストでふたりは離れ離れになってしまいましたが…、未来でふたたびめぐり逢えたらいいなあ、そんな風に思わず願ってしまいました。

他の方の感想を拝読してはじめて気づいたのですが、柱スペースの一番下、不二子さんと少しずつ育っていく花のイラストも、さりげなくかわいらしくて和みました。


ああ、かわいらしくて心温まる、とてもすてきな読み切りロマンスでした。
読み切りも良かったですし、作者さんのお話をもっと色々読んでみたいです。


昨日記事に拍手下さった方、どうもありがとうございました♪

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カテゴリ: 漫画・白泉社

タグ: 水森暦 

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