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『そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫』小田 菜摘 

そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫 (コバルト文庫)そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫 (コバルト文庫)
(2010/10/01)
小田 菜摘

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軍事力によって拡大し続けるブラーナ帝国。
誰よりもすぐれた軍人が皇帝でなければならない中、皇帝のひとり娘であるエウノミアを娶る人物が、次期皇帝になると思われていた。エウノミア自身もそのつもりだったのだが…。
戦争を終わらせたいという強い思いとある青年との交流が、彼女と帝国の歴史を変えていくことに。


『そして花嫁は恋を知る』シリーズ10作目ですね。
表題作のエウノミア女帝のお話は、雑誌Cobaltの方で、まだシリーズ一作目しか読んでなかったころに読んで結構お気に入りだったので、シリーズの中でも思い入れのあるお話です(笑)。
まあそのときは、エウノミアの娘たちのお話がこんなに読めるとは思ってなかったんですが(笑)。
何度か読み返しているんですが、やっぱりこの話好きなんですよね…。
主人公たちが好きなのはもちろん、長さがしっくりきます。作者さんがあとがきでおっしゃっていることが分かる気が。

皇女さまと大学の天才科学者の青年、ふたりの取り合わせがシリーズの中でも異色で、でもそんなふたりの関係がとても好きです。
エウノミアとリフィニクス、どちらのキャラクターも好きです。特にリフィニクスは、個人的にシリーズのヒーローの中で一番目か二番目に好みのタイプです(笑)。(ナティールやイシュトファルも大好きなんですけど…どちらかというと遠くから愛でていたいタイプといいますか…。)
利発だけれどまあ年相応の少女でもあるエウノミアは、後の活躍はまだ想像できないなあと思っていましたが…、自分の考えをしっかり持っていて、リフィニクスとの交流を自分の糧にして成長しようとがんばってて、そんな彼女の姿には、読んでいるこちらの背筋もぴんと伸びる思いでした。
戦争についてのあれこれは、私は何度も読み返してようやく理解できたかな…程度だったんですが(汗)。このシリーズのテーマっていつも読みとくのにかなり頭をつかいます。

続く「緑の森からきた王女」は、エウノミアのおとうさんとおかあさんのお話。
私はなぜか勘違いしていて、レオンたちはエウノミアの祖父母だと最後まで思いこんで読んでいました…。違うじゃん、最初の出会いの時点で、たしかにレオン・ラスカレオスと名乗ってるよ(苦笑)。
まあそれはおいておいて(笑)、アマリエの誤解とすれ違いが、ちょっぴりかわいそうなお話でした。
レオンは絵に書いたように好青年なヒーローなのに…、なんでこんなに上手くいかないのー、もどかしい!みたいな(笑)。
まあ、テオドラの誤解がとけて、仲直りしてからのラブラブは、とても良かったですけれど。
でもあの誤解をとかずにおくテオドラも、ちょっとどうかと思わなくはないです…いや、彼女の立場と気持ちもわかるんですけれどね。

二話続けて読んでいると、おとうさん、格好良いですね(笑)。
それにしてもアマリエ、早くに他界したんですね…。悲しい。後添えを最後までもらわなかったというレオン、本当に仲が良い夫婦だったんだなあ…(泣)。エウノミアをかわいがる父親の姿も、二話目を読んだ後ではよけいに好き。

ショートストーリー「はれの日の夜」は、甘さを堪能させていただきました(笑)。
エリスセレナかわいいです(笑)。お幸せに♪
あとがきを読んで、作者さん、苦労されたんですね…。甘さをどうもありがとうございました!

作者さんと言えば、小田菜摘さん、イコール沖原朋美さんだということが、巻末の紹介に書かれていて。
以前からネットで噂を目にしていましたが…はっきり書かれているのをこうしてみると、またちょっとびっくりです。
沖原朋美さんは、清らかで繊細で美しいロマンスを書かれるコバルト作家さんとして私の中では記憶されていますが…、『桜の下の人魚姫』の後半のお話のヒーローの複雑な境遇(東西ドイツ問題のあれこれ)とか、『勿忘草の咲く頃に』の冒頭に出てくる「百聖人昇天之図」とか、今思い返してみると、確かに同じものを感じるような。


思いがけずに三世代のお話が楽しめて、お得な一冊でした(笑)。

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カテゴリ: コバルト文庫

タグ: 小田菜摘 

この記事に対するコメント

こんばんわ!

着々とご感想がアップされていて、楽しく拝読させていただきました!
私も、小田さんのこのシリーズかなり好きです。
実際の歴史と雰囲気がいろいろリンクしていて、読み応えがありますよね。
素直で柔軟なのに、芯が強いエウノミアと、抜群の頭脳と包容力で女帝をサポートするリフィニクス。
のちのち、10人もの子供のご両親となる二人なんですよね。
一瞬、エウノミアがヴィクトリア女王とか、マリアテレジアに見えてきました(笑)

二人の娘たちの中では、私もエリスセレナとアンナマリアが結構お気に入りです。
かなり対照的な二人ですが、エリスセレナの聡明さとアンナマリアの素直さが
お互いにコンプレックスになりつつも、相手の良いところを認め合っている
仲の良い、姉妹だなーと思います。
ということで、アンナマリア主役の「黄土の大地を潤す姫」も個人的にお気に入りです。
fallcloverさんのことなので、すでに読まれていると思いますが、
よろしければ感想もそのうち拝読させていただければ嬉しいです。

いつもの長文で失礼しました。
毎日暑いですが、ご自愛くださいね。

URL | かのん #-
2011/08/18 00:24 * 編集 *

Re: こんばんわ!

>かのんさん
コメントありがとうございます。

どうもこんばんはー♪
わあ、かのんさんもこのシリーズ、お好きなんですね!
そうなんです、実際の歴史とも微妙にリンクしているところが、ロマンがあって想像をかきたてられて、面白いなあと思います(笑)。
…とはいってもシリーズのモデルの国々のこの時代って用語うろ覚え程度のレベルなんですけどね…(笑)。

エウノミアとリフィニクス、後々子沢山夫婦になったのだと思うと、感慨深いですよねえ。
二人で協力して政治や子育てをしている姿もちょっと見てみたかったなあ、なんて(笑)。新婚生活も気になる…。
私もエウノミア、思わずマリア・テレジアの姿に重なりました…(笑)。
そういえばヴィクトリア女王も、ですね!

エリスセレナとアンナマリア、かのんさんのおっしゃる通り、それぞれコンプレックスを持ちつつもお互いの良いところをきちんと理解して認め合っているところが素敵な姉妹ですよね!
私は特にアンナマリアのお話から先に読んだので、彼女の複雑な姉心はより共感できました…私自身、できのいい妹にコンプレックスをもってる姉ですし(笑)。
アンナマリアのお話の感想…書きたい!のですが、ブログにさける時間の関係上ちょっと無理な可能性も…。
万が一のときのためにポイントだけ(?)感想を(笑)。
心優しいお姫さまが次第に強さも兼ね備えていくのが大好き。女性医師さんが素敵。ラストシーンが幸せでうっとり。レムトゥール殿下が不憫…(笑)。

この後の『花嫁の選択』、読もうかどうか迷ってるところです。つながりがあるみたいで。
かのんさんはもう読まれましたか?

いえいえ長文大歓迎ですので、いつでもどんときてくださいませ(笑)。
本当に毎日暑いですが、お互いに夏バテしないように元気に過ごしましょうね!

URL | fallclover #SvKcs0as
2011/08/19 21:20 * 編集 *

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