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ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『恋のドレスと花ひらく淑女 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』青木 祐子 

恋のドレスと花ひらく淑女 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ)恋のドレスと花ひらく淑女 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (ヴィクトリアン・ローズ・テーラーシリーズ)
(2011/09/30)
青木 祐子

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ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』シリーズ、25冊目、本編としては21巻目。
ジャレッドに手を銃で撃ち抜かれたクリスの母・リンダ。クリスはリンダの世話をしつつ、母への複雑な感情をもてあます。
一方シャーロックは、父アルフレイドだけでなく親族からも、クリスとの身分違いの結婚を認めてもらえない。
廃嫡の可能性も出てきたシャーロック、ぎりぎりまで行動を起こして少しでも好条件を引き出そうとし、ついにひとつの決断を下すことに……。


三か月連続刊行の中の本編。
タイトルからして感慨深いです、『恋のドレスと花ひらく淑女』。シリーズ一巻目のタイトルが『恋のドレスとつぼみの淑女』でしたから、ね。
このタイトルと完結直前キャンペーンで、「もしかしてこの巻で完結なのだろうか…?」とわりと最近まで悩んでいましたが(笑)、どうやらそうではなかったようで。ひとまず安心しつつ、発売(同時にサイン会)を心待ちにしていました。

そう、記事にも書きましたが(こちら)、10月1日の青木先生のサイン会に行ってきて、この文庫と雑誌にサインをいただいてから読み始めたのですよ。
サイン会だけで胸がもういっぱいになってしまって、本編読める余裕があるのかちょっと心配でしたが(笑)、読み始めたら最後、もう一気読み。秋の静かな夜、時間も忘れて最後まで味わいつくしました。

身分違いの恋人ふたり、ついに現実として未来が見え始めてきたかな、そんな雰囲気のお話でした。
おおすじの流れとしては、大分前から「こんな風になるかもしれないなあ…」とぼんやり想像していた可能性のいくつかが合わさっていたのですが、実際に読んでみると、クリスもシャーリーも、深く愛し合いつつも現実をしっかり見てるからなのか、けして夢物語にはなってなくて。本当、堅実な展開だなあと感心してしまいました。
うーん、上手い具合に言い表せないのですが…。
サイン会でもお話していたことなのですが、「身分違いの恋」の行方に、ここまでかっちり誠実に向かい合って書かれているお話って、思い返してみても、私は今まで出会ったことがないんですよね。
新刊を読み込むごとに、このお話のすごさに、感心しています…。

…なんだか長く語ってますが(笑)、とにかくふたりの未来がどうなるのか、現実をすりあわせるぎりぎりの展開にすっかり心を奪われて、最初から最後までどきどきがおさまりませんでした。
そんななかで、婚約者になったふたりのラブラブなシーンをしっかり楽しめたのも、すごく良かったです。

追記以下は、例によってネタばれありの長文感想の頁です。今回も本気で長いです。
今回は特に、大事な部分にネタばれがあると思いますので(笑)、ご注意くださいね!

毎回書いていますが、表紙、今回もまた予想以上に素敵過ぎですー。
明るい淡い色づかいに、クリスとシャーリーのまっすぐやわらかい表情が、よく調和している。なんて良い表情をしてるんでしょう、ふたりとも…。
お互いへの信頼も、すごく良く伝わってきます。帯の下のふたりの手がとても好き(笑)。
明るい展開が信じられるような、素敵な気分になって、本を開くことができました。

本編の前に、初回限定の「真夜中の恋文」シャーリーのお返事を読むことに。
実は、サイン会の待ち時間で読んでみようとぱらりと開いてみたのですが…3、4行目を通した時点で、「いけない、顔がにまにまする!」と危機感を覚えて、ぱたりと閉じました(笑)。
それでも気になって仕方がなかったので、帰りの電車で細心の注意をはらってこそこそ読んでいました。
なるほどこの手紙は、ふたりの婚約後のものだったんですねえ。
ああ、なんてかわいいのシャーリー…。前回の手紙のクリスの誤解をひとつひとつ必死に解こうと苦労して書いているのが透けてみえて、たまりませんでした(笑)。
口調も手紙独特で、予想以上にかなり楽しい。ああ、この人本当に、クリスのことが好きで好きで仕方がないんだな…。
結局捨てさせるんじゃなくて自分で取りにいくのか!とか盛大に突っ込みましたし(笑)。
私が一番笑えたのは、「もちろん、ぜんぜん気にしていませんよ」の部分。何強がってるのこの人…。
とにかくクリスへの愛があふれてはみだしてきそうなラブレターでした。
これだけでおなかいっぱいでしたよ。ごちそうさまでした!


えーと、本編ですね。
前巻の続きからの最初のイアン先生の家でのシーン、クリスをなぐさめて眠らせるシャーリーのシーンが非常に素敵でした。
「冷たいのはいやだって言ったのはきみだろう。今さら変えられない」…ここのやりとりが特に好き。

そしてその後、シャーロック、パメラ、イアン先生のシーンになりましたが…、ああ、パメラの気持ちもすっごく複雑なんだなあ、と。
確かに、クリスとシャーリーがやってきたタイミング、仕方がなかったとはいえ、かなり悪かったのですね…。
クリスとパメラの関係って、ふたりがそれぞれのお相手と結ばれる以上は、確かに変わらざるをえないんですけれど、それでも読んでいる私はすごく寂しいんですよね…。クリスとパメラがふたりでどんな困難もがんばって乗り越える「薔薇色」のイメージがあまりに強いから。
恋人に愛される、親に愛される気持ちがどうしても分からないと言うパメラ、なんだか寂しいです、とても。
イアン先生も正直なところ、もうちょっとパメラの気持ちをくみ取ってあげて欲しいなと思うのです…。でも複雑な事情がありそう。アフリカ行きの話もここ2、3巻あたり全然出てこないのが気になりますし。うーん…。
それでも、シャーリーにシンプルな婚約の祝いの言葉をおくったイアン先生は、とても良かったです。
そう、クリスが幸せそうなんですよ。それに尽きます(笑)。

そして、ちょっと久しぶりに登場してきたバーンズ夫人とふたりの娘、場面がぱっと明るくなって良かったです。
アリス嬢も、ちゃんと恋が叶ったのですね。それは本当に良かったです!
パメラにとって、「おかあさん」と言われて真っ先にイメージするのは、このバーンズ夫人なのかもしれないな、とかこれまでの話を振り返って、思ったり思わなかったり。自分の母とは思わないまでも、世間一般のおかあさんのイメージとして。
それにしてもバーンズ家、「薔薇色」は主人の愛人にもドレスを作ったって…、一体過去に何があったんでしょう。『幸福な淑女』その3、できれば読んでみたいです。気になる!
「ママに似てきたのよ」アリスとミラルダ、和みました。ふふふ(笑)。

あと、ジャレッド。
うーん、確かに、やってることがちょっと勝手だなあという気もしてきました…。
アイリスが評したギルレイとジャレッド像、ぎくりとしました、少し。
というか、ギルレイはそういう人だったのね。彼が何を考えて闇のドレスを操ってヒューを王座につけようとしていたのか、未だにいまいち納得できていなかったのですが、なるほどね、ようやく少し、つかめたように思いました。
そしてギルレイとハノーヴァさんのつながり、改めて書かれるとびっくりです。ええっ、本当に兄弟なんでしょうか…。予想以上の結びつきです。
アディルさまもね、お元気になったようで安心しましたが、どうなるのかなあ…。だって、ジャレッドと結ばれることはほとんど不可能ですし、ジャレッドの心自体も、どちらかというと…アイリスの方に向いてるように、私は思いましたし。
そう、ジャレッドとアイリスの取り合わせ(?)、すごく意外でした。

だったらいっそ、愛せ、と言ってくれればいいものを――。 (169頁)

意外だったけれど、しっくりくると言えば言えるかなあ。
でも私は、まだアイリスに完全に好意を持てないので…あまり応援しようという気持ちにはなれないんですけどね(苦笑)。
リコとレナード…。ごめんなさい。私も本気で「リコとレナードが一緒につぶれてくれたらいいのに」と思っちゃいました(汗)。シャーリーはなんだかんだ言って、本当にまっすぐでいい人だよなあ。

ジャレッドといえば、彼の事務所のマーロンの本名が出てきましたが、マクラウド…。
もしかして、ミルカちゃんシリーズの、オシアンの名字と同じでしょうか?ええっ、一体どういうつながりなのでしょう。

さて、前後しましたが、リンダの決着も。
今回のお話の中でもかなり衝撃的だったもののひとつが、列車の中でのクリスとリンダの親子ゲンカでした。こんなクリス、見たことないよ本当に!
リンダの言い分は、こうやって聞いてみると、確かに無理もなかったのかなあという部分はありました。夫に死なれて、娘を手放さないために何でもやったとか。ドレスを認めてくれたヒューを好きになったとか。
とはいうものの、クリスを放って愛人との関係に夢中になっていたのは事実だし、私怨で闇のドレスを作りだしていたのも事実だし…。
そして、放っておかれた娘であるクリスにとってみたら、母の愛が簡単にあきらめられる程度のものだったなんて今さら言われたら、それは頭にくるよねえ。
まあ、他にも色々思うところはあるんですけれど、リンダのことでは一応の決着がついたようで、良かったんじゃないかと思います。あれが最良の選択だったかどうかは、私にはよく分からないのですけどね。
そしてこの親子は本当、もっと早くにこうしてケンカした方が良かったんだろうな…。そうしたらこんなにこじれなかったかもしれない(苦笑)。まあ、クリスが成長して精神的に強くなったからこそ、できたケンカではあるんでしょうけれど。

後このケンカで、最後のクリスの台詞がすごく衝撃的で、同時にきゅんきゅんしました(笑)。
クリスはシャーリーの欠点、言わなかっただけでちゃんと分かってたんですね…。なんだかそれは、ちょっと安心しました。
強すぎてもろいところもある、というのは、分かっているのはクリスならでは。他はともかく(笑)。
そしてラストのひとことに感激しました(笑)。
これ本当、シャーリーに聞かせたいよ…。普段優しくておとなしい恋人にさんざん言われて打ちのめされるだろうけれど、「わたしの夫」なんて言われてしまえば、すべて帳消しだと思います。


クリスとシャーリーのふたり。
161頁のジャレッドの言葉がさりげなくざっくりきましたが。

シャーリー、前巻までは、うかれっぱなしで「状況本当に分かってるのか…?」と正直不安だったりもしたのですが(汗)、今回のお話では、自分が廃嫡されるかもしれない、と、淡々と受け入れていて。
爵位より、クリスとの愛を選んだのか、シャーロック。
駆け落ちも、最終手段と覚悟しているのか。
正直なところ、びっくりしました。彼は結局、貴族であり続け今の仕事をし続けるんだろうな、そういうお話なんだろうな…となんとなくですがずっと思っていたので。いっそのこと駆け落ちすればいいのにと何度も思いつつも、それをしないのがシャーリーなのだろうと思っていましたし。
こんな展開になったら、たぶん納得いかないんだろうな…と今までは思っていたのですが、彼はただゆるぎなくクリスを愛していて、それでいてきちんと現実を見ていて、爵位を失うにしてもぎりぎり最大限でいい条件を引き出そうとしていて、読んでいて違和感などまったくありませんでした。
むしろ、新しい道を開こうと努力するような、真っすぐな前向きさがいかにもシャーリーらしい。見直してしまいました。

クリスがいちばん不安に思っていた通り、彼は何かを失おうとしているのに、落ち込んでいない。
むしろ強くなっているみたいだ。 (189頁)

後、これはネット上の他の方の感想を拝見してなるほどと思ったのですが、クリスを貴族社会に無理やり入れてそれまでのものをすべて失わせる(仕立屋をやめさせる)のでなく、シャーリーの方にも何かを失わせるというのは、ある意味すごく平等で、私にとって受け入れやすい姿勢だなあ。

クリスの方も、シャーロックと結ばれるために腹をくくった感じで、心が今までになくはっきりしてきて。
リンダとのこともそうでしたが、昔みたいに何を考えているのか分からない、ということが全然なくて、自然に共感して読んで行くことができました。それでいて、以前からの美質も持ち続けているのが素晴らしいです。
それにしても前回のアルフさんの提案、やっぱり、要はかこいものにということだったのね…。クリス、うなずかなくて良かったです。
彼女はやはり、無欲でけれども賢い娘なんですね。

そんなシリアスなあれこれと同時に、婚約者となってまた一歩、関係が進んだ感じのクリスとシャーリーのラブラブ、これがもう幸せすぎて、読んでいてときめいて仕方がありませんでした(笑)。
ああ、クリスもシャーリーも愛しすぎるよ…。
クリスは前と違って少しずつはっきりものを言えるようになってきたので、ときに意見の相違もあるのですが、すぐにきちんと仲直りできるのはもう分かるので、安心して読めます。
仲直りの一連の流れはどきどきでした(笑)。そこまでやるのねシャーリー…(笑)。
それにしても、ローストビーフ…なんだかこの微妙な(?)ずれが、よけいに日常のほっこり幸せ感を醸し出していて、とても好きです。
公園のデートも、好きなシーン。ひざ枕、雑誌のふろくの漫画と一緒に読むとなお良しです(笑)。

そうそう、アルフさんとシャーリーの話し合いのシーンも、今回のお話では好きな部分でした。
なるほど、アルフさんとソフィアさんだけじゃなくて、(アルフさんをあまりよく思っていないらしい)親族たちも納得させなきゃいけないんですよね…。これは親以上に難しいよなあ。
そんななかでアルフさん、腹をくくりましたね。親戚同士の争いにうんざりしつつも(確かにこれはうんざりですよね…)、その中で、自分たちの息子と娘の幸せをかなえてやろうとぎりぎりのところで頭を働かせているのが、シャーロックに厳しい言葉をかけている中でも感じとれて、なんだか嬉しくなっちゃいました。
そしてこの人はとうとう、シャーロックとクリスの結婚を、事実上認めてくれたようで。きゃー、よかったです!
後、ソフィアさまのプランに和みました…。平和ですね(笑)。
「今この世の中でいちばんあなたの無事を祈っているのは――」「いちばんじゃない」…このやりとりも和みます(笑)。

シャーロックが身分を捨ててでもクリスへとの結婚を選ぶ理由のひとつが、意外と現代人の私にも共感できるもので、なんだかそれもかわいかったり(笑)。
結婚しなければ、クリスを他の男に取られてしまうかもしれない…な、なるほど。それは思いつかなかったけれど、確かにそうですね。うんうん(笑)。
ここの辺りのシャーリーとアルフさんの会話もなんだか良いです。
アルフさん、息子が口に出せなかったこともなんとなく察しているようで(笑)。美人の恋人を持つ男性は辛いですね…。

そして、コーネリアとビアードの結婚式を拝んで(頁的には少しでしたが、素晴らしかったのひとこと。コーネリアの涙にじーんときました…。おめでとうございます!)、その後、クリスに今後の決意を伝えるシャーロック。
クリスが取りみだして泣きだしたのも予想外でしたが、そして「あなたを養う」発言もかなり衝撃でしたが(笑)、…その後の展開もまったくの予想外。ええええっ?と思いつつ、頁をめくっていました。
何度も読み返して色々考えてみましたが(笑)、やっぱり、そういうこと…、ですよね。
予想外すぎてまだ驚いていますが、なんだかお話の流れ、クリスとシャーリーの気持ちの流れとしては…読み終えてみると、これが必然だったとしか思えない。
何にせよ、とにかくすべての書かれ方が美しくて、さすがとしか言いようがありません。
アントニー視点での、朝のふたりのくちづけのシーンでの美しさに、私もしびれました…。挿絵がなくても何かがすごく伝わってくる。
シャーリーの語りも、きれいだなあ。彼はときどき詩人だと思います…(笑)。いつか「シャーロック・ハクニール・愛の名言集(仮)」でも作ってみたいです。

そこを経て、後はおおむね明るい雰囲気の展開で、心和みました。
パメラに良いように使われて遊ばれているシャーリーが楽しい…(笑)。パメラも、この時点では元気になったのかな?よかったよかった。
彼がパメラに語った本音部分、これも意外と、現代人の私にも分かりやすい理由でした。クリスは絶対気にしないでしょうけれど、そこは、シャーリーの譲れないところなんでしょうね。
あと、「貴族の誇りをかけて、この棚を最高の状態にしてやる」って…シャーリーは真剣だけど、なんだか違うんじゃ…(笑)。

忘れてはいけないアントニー(笑)、そろそろ近いうちに過労で倒れるんじゃないか…と心配になってきたのですが、今回もばっちり名言を残してくれたり、シャーリーへの忠誠心が光っていたり、色々素敵でした。最高!
238頁~239頁のローストビーフ云々が…もう笑えます。確かに、ここまできたら、ですよね!
後、「謙虚なだけじゃシャーロックさまの従僕なんてできません」も、吹き出しつつも納得です。
あきさんのあとがきが今回もまた良いのよ…。この主従は本当にかわいい。

そして別れのシーンは、あきさんの挿絵込みで、こみ上げてくるものがあって、とても良いものでした。
シャーリーの表情がすごくいいです…。昔大好きだった某名作文学を、なんとなく思い出してしまいました。

エピローグ、ふたつ。
ラリー…懐かしいですねえ!サーシアさまもお元気そうで幸せみたいで、ほっとしました。
シャーロックの選択それ自体は、確かに昔ネット上で何人もの方が予測されていたのも見たことがありますし、さほど驚きはなかったのですが、シャーリー自身の心の持ち様、以前からは信じられないくらいに変わったよなあ…と、なんだかしみじみ微笑ましくなったり。
アメリカ、という選択は、確かに一番、明るい未来につながりそう。
新しい世界へと一歩を踏み出した、ラスト一文のシャーリーが好きです。
(後、サーシアさまが、シャーリーとクリスのロマンスを英国一早く知っていた、というのはすごく納得…。『運命の輪』の時点で、何の含みもなく散歩しているふたりを恋人だと評していたものね…。)

クリスの方のエピローグも、素敵でした。
バーンズ夫人、そこまで「薔薇色」に親身になってくださるとは。もう本当に、いい人ですねえ…。
クリスもひとまず元気になったようで、少しずつ、商才たくましくもなっていきそうで、ほっとしました。
ハリエットも、なんだかいいお嬢さんみたいですし。
フリルもエドもアントニーも、変わらず「薔薇色」と仲良くして見守っていてくれるみたいですし。(アントニーの「虫よけ」には吹き出してしまったり…。)
それにしても、今のクリスとパメラに「花のような笑顔」で迎えられたら、それはもうどんな人でも、ふたりの魅力にころっといってしまいそうです…。そうか、そう考えるとやっぱり虫よけも必要ですね。

全体として、明るい未来を予感させてくれるラストでしたが、コーネリアの結婚式の夜でのクリスの勘?とか、多分まだ、ふたりに何か試練はあるんだろうな、という気もします。冒頭の文章もなんだか意味深ですし…。
ふたりとも、幸せな未来のために、頑張ってほしい。頑張ってほしいです!
「半年たって帰ってこなかったら、わたしが迎えに行く」…なんてクリスが頼もしいことを言ってくれていますが(笑)、その心意気で!


このお話、いよいよ終わりが見えてきて、私は本気で、寂しくてたまらないですが。
とりあえず今は、来月の新刊『聖者は薔薇を抱きしめて』が、楽しみで仕方がありません♪


ふう…ひとまず本編については、語り終わったでしょうか(笑)。
これだけでなく、雑誌とあきさんの漫画の感想も、ぜひ書いておきたい…。だってもう、素敵すぎましたもの!
私の『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』記事シリーズは、しばらく続くかと思われます。
毎度ながらにしつこくてごめんなさい。でも好きなのです。語りたいのです!(笑)


それでは今回も、最後まで読んでくださったあなたさま、お疲れ様です。本当にありがとうございました♪

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カテゴリ: 『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』シリーズ

タグ: ヴィクトリアン・ローズ・テーラー  青木祐子 

この記事に対するコメント

こんにちは

読み応えがありました^^本編同様に。

この話の向かっている結末、本当に堅実。その言葉が一番正しいように思います。
少女漫画にしろ小説にしろ、身分違いの恋愛ってまあ少なくない題材で。
でも結末はどこか夢物語なものが圧倒的に多く、もちろん「フィクションだしな」と、それに不満を覚えたこともなく。

でも今回の本編を読んで、ひとつひとつの問題をたたんでいく方法が余りにも実直なことに驚きました。
ふわふわした夢物語でなく(もちろんそういうのも好きですよ^^)、ここに出てくる話もキャラクターもフィクションである事は分かりきっているのに、でもその世界と人間たちが地に足の付いた解決法を見つけていくのが、に嬉しかったです。

シャーロックの葛藤も、クリスの葛藤も、きちんと書かれた上での納得のいく結末というか。何を捨てて何を取るか。その過程がここまできちんと書かれている話は、私も初めてです。

リコとレナード、ごめんなさい、私もまるっきり同じことを思ってました^^
でもあのシャーロックの行動は余りにも彼らしくて、そういう矜持を絶対に捨てない彼を、改めて好きになりました^^

クリスだったらそれこそシャーロックが無一文になったって、生活はできるよなあなんて、まだまだ話の先が見えない時、いろんな「IF」を妄想してた中で(笑)思ったことはありましたが、でもシャーロックがそれを良しとするはずがなく。するようなシャーロックはシャーロックでなく!!・・・と思ってたので、今回その言葉がクリスの口から出たことはホンマに驚きました。

クリスも、本当に自分ができるいろんなことを試行錯誤してるんだなあ・・・って。
二人がどっちもそんなだから、安心してみてられるんですけどね^^

でも私も、もう一波乱、あるような気がします。
次の本編までの長い時間を、もう最後になってしまったドキドキで、待ち続けたいと思います。

パメラの短編もめっちゃ楽しみ。
番外編で読みたい話がてんこ盛りなんですけど、たくさんは書いてくださらないのかなあ・・・。書いて欲しいなあ・・・。

公式ブログの質問のお返事で、イヴリンの話とか、明かして下さるのはものすごく嬉しいんですけど、でも、ここで明かすということはもうこの方たちの番外はないのね・・・と思うと、寂しいです。

複雑な読者心。

デビューしたリルの話とかめっちゃ読みたいのにー・・・。
アディルの恋の結末も。そんなこと言ったらあの人もこの人も・・・・ってなっちゃいますけど^^

支離滅裂にまた長くなってしまいました。
お目汚し失礼いたしました^^

今友達に本編を貸してしまったので、↑感想の、本文からの引用が読み返せないのがもどかしいーーー(笑)!!
返ってきたら、この感想をまた読み返します^^

URL | くまきち #-
2011/10/08 22:19 * 編集 *

Re: こんにちは

>くまきちさん
コメントありがとうございます。

どうもこんばんは~。
ええっそんな、単に書きたいことをだーっと語り通しているだけなんですが…(笑)、そう言っていただけると嬉しいです、このシリーズもう本当に好きなので、どれだけでも書けちゃうんです(笑)。

そうなんですよね、実はこれもサイン会の場でお話していたことなんですけれど、少女小説や少女漫画では(それ以外でも?)、「身分違いの恋愛」って、わりとメジャーな題材で。
でも結局、解決方法はどこかぼかされていて、甘くて。
そうそう、別にそれでいいんですよね。まさにそういう「夢物語」だから、そこで楽しめればいいんですから(笑)。
今まで別に、それで不満に思ったこともなく、私もそうです。

だからこそこのシリーズの、ごまかしなくひとつひとつの問題に向き合いつつ描かれていく姿勢は、あらすじを読んでいるだけでは分からないけれど、本当にすごいなあと。
クリスの身分が実は高貴なものだったとか、ある意味逃げ?的な展開、結局、最後までなかったですし。
そうなんです、フィクションと分かってはいるんですけれど、その世界の中できちんと「地に足をつけて生きている」みたいな描かれ方が、すごくいいなと私も思います!さすがくまきちさん、表現がお上手です!(笑)

そういえば、感想で書き忘れていたのですが、この本の最後の方でロビーさんが「結婚は好きだけじゃできない、ロマンス小説じゃないんだから」みたいなことを言ってて、私は思わずおおっと目にとめてしまいました(笑)。
そもそも少女小説って、おおざっぱなイメージ的には、日本の年若い女性向け「ロマンス小説」じゃないですか(笑)。(まあ実際に色々な作品を読んでいると、けしてそればかりじゃないということも確かなのですけど…。)
えーとでも、なんというか、思ってることを上手く書けなくてもどかしいんですけれど(笑)、本当、これまで読んだことのないすごい作品だなあと、しみじみ思います…。

ですよね、私も「もしかしたらの未来」としては、クリスは手に職を持ってるから、将来どんなことがあってもふたりで食べていけるよね…とか思ってはいた、いたのです。が、今回、まさかこのタイミングでクリスがそんなことを言い出すとは思ってもみなくって、シャーリー共々びっくり仰天でした(笑)。
でもクリスの方も、自分にできることを必死に試行錯誤しているのが切実に伝わってきて、ああ、やっぱりこの二人、本当に好きだなあ、応援したいなあ、と。

青木先生のブログの方のキャラのその後のお話、いちいち知ることができて、私もすごく楽しいんですけれど(笑)、ですよね、ここに書いてくださっているということは、もう番外はないんですよね…。
クラウドさんやブリジットのお話とか、気になるんですけれど(笑)。
ダイアナは私もお気に入りのキャラだったので、できればもっと読みたかったです。でも彼女の場合は、それこそ幸せなショートストーリー一編分読めればそれで十分のような気もしますが。

はい、私も、リルちゃんのデビューはぜひ読んでみたいです!
後はやっぱり、アディルさまの幸せも見届けたい…。
アップルとブライアンのその後も気になります。まあ今回のお話を読んでいる限り、その後のモアティエ家は上手くいっているっぽいので、ふたりの仲も認められやすくなっている…と、いいなあ(願望)。

…ええ、本当、思い返しているときりがないですよねー(苦笑)。

いえいえ私の方こそ、記事本体に書いてなかったこともまで無理に詰め込んだ長文コメント書いちゃいました(汗)。
本文以上に、書いていることが自分でも意味不明な部分がとても多いです…。ごめんなさい、読みにくくって(汗)。

これに懲りずに(?)またシリーズの語りをしていただけると、私はとても喜びます♪

URL | fallclover #SvKcs0as
2011/10/09 20:54 * 編集 *

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