Admin   *   New entry   *   Up load   *   All archives

ようこそいらっしゃいました。すてきな書物と美味しい食べ物をどうぞ。

『そして花嫁は恋を知る 想いは砂色の聖地に集う』小田 菜摘 

そして花嫁は恋を知る 想いは砂色の聖地に集う (そして花嫁は恋を知るシリーズ) (コバルト文庫)そして花嫁は恋を知る 想いは砂色の聖地に集う (そして花嫁は恋を知るシリーズ) (コバルト文庫)
(2011/11/01)
小田 菜摘

商品詳細を見る



ブラーナ帝国の皇女リュビアは、カラ・ブライ王国の王の後妻になることが決まっていた。
だが王の急死により、リュビアの結婚は、息子のアレグとのものに変更される。
そのリュビアの結婚に、ブラーナ皇帝である彼女の兄は、面倒な「持参金」を用意していて……。


『そして花嫁は恋を知る』シリーズ第12作目ということで。
前の作品まではすでに出ているお話をまとめ読みしていたので、リアルタイムで新刊を買ったのはこれがはじめてです。
発売から読むタイミングが一か月くらいずれてしまいましたが…。
なんというか、このシリーズのお決まりの世界にひたりたい気分になるまで、大切にとっておいたんですよ(笑)。

そんな私の期待通り(?)、これまで読んできたお話とだいたいおんなじ風に、安心して楽しめるお話でした。良かったです♪
相変わらず、読んでいて結構頭を使う政治のお話に、あっさり目のロマンスがほどよくからんでいて。
シリーズの中ではロマンス成分も高めな方だったと思います。
実を言うと、最初の方のふたりの空気がちょっと険悪だったのに加えて、最初の方の各国の関係や宗教的な対立が読んでいてこんがらがってしまい、読むのにくじけそうになったんですけれど(汗)、読み進めていくと面白くなっていきました。途中で放り出さなくてよかったです!(笑)

今回のヒロイン・リュビアは、かなりまっとうに「花嫁は恋を知る」ヒロインだった気がします(笑)。
はじめは頼りないお姫さまだった彼女が、アレグとの関わり合いを通して、持ち前の美質をみがいて王妃としてふさわしい女性へと少しずつ成長していき、同時に相手に想いをよせていく過程が、読んでいて素直に応援したくなりました。
アレグは、最初の方はともかく、本当、大人なヒーローでしたね。
リュビアとの心の距離が縮まっていく過程を、もう少していねいに読みたかったなあとは正直思ったんですが(笑)、まあこれはこれで。
ヒロインを優しく思いやってくれる真面目で美形なヒーローは、読んでいて悪い気持ちはしません(笑)。
いとしい相手を守りたいゆえに別れを選択したリュビアは凛として切なくて胸がきゅっとなりましたし、彼女の真意を正しく理解してそれでも彼女をのぞむというアレグも良かったな。
無事にことが解決して、よかったよかった。

薔薇の花をめぐるやりとりが、個人的にときめいてお気に入りでした。アレグかわいい…(笑)。
それにしてもこの薔薇の色、きれいだなあと思って読んでいて…読み終わって改めて表紙を見てみたら、思わずにっこりしました。
あと、ラストのマーヤも笑ってしまいました…。でも笑いながらも幸せな場面で、リュビアの台詞も微笑ましくて、良い気分で頁を閉じることができました。
そっか、リュビア、「おばさま」から「おねえさま」になるんですね(笑)。
かわいい女の子好きな私としては、マーヤにももう少し活躍の場があるとより嬉しかったな。

脇役陣としては、ラーディールとルヴィック、どちらの王子さまも、それぞれ別の意味でなんとも印象深かったです。
ラーディール、うさんくさいなあ、油断ならないなあ…と思いつつ読んでいたのですが、彼の本当の姿が透けてくるごとに、少しずつ、好きになっていきました。
ああ、この人切ないな…。彼がリュビアとアレグのふたりに残した思いも、重みがあって、切ない。
ラーディールは、この先の人生は多分とても険しいものになるのでしょうが、それでもぜひとも幸せになってほしい人です。
一方のルヴィックは、なんというか、独特ですよね。あの自説で難しい局面をあっさり回避してしまった場面は、読んでいて痛快でした(笑)。『緑の森』のヒーロー・イシュトファルにも通じるものがあるような。
変わり者でありつつも部下の命を何より大切にしてるところとか、好きですよ。

椎名咲月さんの挿絵がふんだんにあって、それも良かったです。
やっぱり小田菜摘さんのこの世界のお話には、個人的な好みで言うと、椎名さんの挿絵の方がイメージぴったりなんですよね。さらっと嫌みのない甘さとかわいらしさが良いと思うのです。服装も丁寧に描かれていてときめきますし。

あとがきを読んで思いましたが、確かに1巻目から2巻目にかけての間のお話は、これまで読んだことがなかったんでしたっけ。
各国の風習の違いと一緒に、時代の違いも感じて新鮮でした。


一昨日と昨日、それぞれの記事に拍手下さった方々、どうもありがとうございました♪

関連記事

カテゴリ: コバルト文庫

タグ: 小田菜摘 

この記事に対するコメント

コメントの投稿
Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://hananomi691.blog10.fc2.com/tb.php/996-1c1d17e7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)